2021年6月の発表から音沙汰がなかった「二輪車定率割引」の詳細が、ついに決定! 4月2日~11月27日の土日祝日に実施し、申し込みは3月28日開始。「1回の走行で100km超」が対象だが、首都高など一部区間は適用外になることがわかった。一方、今年のゴールデンウィークはクルマの休日割引が除外されるが、今回の二輪車定率割引は「適用される」との情報も!
●文:ヤングマシン編集部(沼尾宏明)
ETC限定、事前登録して1回で100km走ることが条件
東京モーターサイクルショーの初日にあたる3月25日、NEXCO3社(東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路)が「二輪車定率割引」の詳細を明らかにした。
既に2021年6月、NEXCOが方針を発表していたが、利用期間や区間、条件が正式に決定した形になる。概要は次のとおりだ。
・対象期間:4月2日(土)~11月27日(日)の土曜日、日曜日、祝日のうち、利用前までに申し込んだ日 ※北海道内は10月30日(日)まで
・対象車両:ETCまたはETC2.0を搭載した2輪車
・対象道路:NEXCO3社および宮城県道路公社が管理する高速道路(一部を除く)
・割引内容:対象道路内の走行のうち、各IC相互間の1回の走行距離が100kmを超える走行を対象に37.5%割引
・申込方法:事前にNEXCO中日本WEBサイト「速旅(はやたび)」に会員登録し、利用日を指定して申し込む
・申込開始:2022年3月28日(月)10時より
※詳細はこちら
第三京浜のほか、首都高など都市高速は除外、ルートを事前に調べたい
従来の定額割引であるツーリングプランと同様、悪天候などによる当日のキャンセルや、利用直前の申し込みもOKだ。割引率の37.5%は、「普通車の半額」に相当する金額。長年バイクは2輪車にもかかわらず「軽自動車」と同様、普通車の20%引きに設定されており、ここから37.5%引きとすることで普通車の半額になる。
対象路線は北海道から九州までカバーしながら、割引対象外の路線が意外と多い点にご注意。第三京浜、横浜新道、横浜横須賀道路、第二阪奈道路、第二神明道路、関門トンネル、沖縄道、東京湾アクアラインは対象外だ。ただし東京湾アクアラインは、二輪車定率割引が適用されないものの、走行距離にはカウントされる。
そして、首都高速や名古屋高速、阪神高速ら都市高速道路も対象外。つまりツーリングで大都市圏を通過する際、走行100km未満の状態で都市高速に乗ってしまうと「一走行100km」の条件を満たせず、割引が受けられない。対象区間の割引の可否はNEXCO西日本「距離・料金検索サイト」で4月1日から確認できるので、事前にルートを調べてから出発すれば安心だ。
ただし、100km未満になった場合も従来からある「ETC休日割引」(土日祝日が対象)が適用される。休日割引は事前申請が不要で、割引率は30%。地方部のみの適用となるが、走行距離の制限がない。なお、休日割引のほか、深夜割引など他のETC時間帯割引の適用要件を満たす場合、割引後料金が最も安価となる割引が適用される。残念ながら、これらの割引と二輪車定率割引を併用することはできない。
1日に「一走行100km」が複数あっても割引される!
ツーリングでは一気に目的地まで高速道路で走る場合もあれば、道中で高速を下りて立ち寄るケースもある。こんな場合も一走行が100km以上であれば、複数回でも割引の対象だ。
なお、出口料金所通過時点で料金が表示されるが、この時点で二輪車定率割引は適用されない。後日、カード会社等から割引を適用した通行料金が請求されるという。
朗報! ゴールデンウィークにも適用される見込み!
休日割引と比べると、「7.5%」の差となり、事前申し込みや走行100kmの縛りなど、様々な条件がある、今回の二輪車定率割引。特に平日休みのライダーにとって残念極まりない内容だろう。
もちろん、いちライダーとしては使い勝手に色々注文を付けたいところだが、長年の懸案事項だった高額な2輪高速料金の解決に向け、新たな一歩を踏み出したのは間違いない。値下げに尽力してきた「自民党二輪車問題プロジェクトチーム」や、「全国オートバイ協同組合連合会」(AJ)らは、「日本全国いつでもどこでも普通車の半額」を最終的なゴールに掲げている。今回の割引で終わらないよう、我々ライダーも引き続き声を挙げていく必要がある。
そして最後に朗報が一つ。関係者筋によると、ゴールデンウィークにも二輪車定率割引が適用される模様だ。2022年は黄金週間やお盆など渋滞が見込まれる時期は休日割引が除外されることになったが、なんと二輪車定率割引は適用されるという!
詳細は継続取材中だが、実現すればライダーも恩恵を感じられるハズだ。
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