強力な資本参加で復活を遂げたイタリアのベネリは、尖がったスタイルの小~中ネイキッドで注目されていたが、本格レトロのカテゴリーに参戦。その名も「インペリアーレ400」は、見事なまでに旧車の香りを漂わせる。果たして空冷ロングストロークエンジンの鼓動感は? 細くて大径なタイヤの乗り心地は? 上陸予定の6月が待ち遠しい!
●文:ヤングマシン編集部(伊藤康司) ●写真:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:ベネリ
思いっ切り正統派レトロ! なインペリアーレ400
1911年に創業したイタリアの名跡ベネリ。戦前はレースで活躍し、戦後も小排気量車の生産やレース活動も再開。70年代には250cc4気筒や750cc6気筒など多気筒モデルもリリースしたが80年代後半にいったん姿を消した。しかし90年代半ばにブランド復活し、2005年から中国に本拠を持つQJグループ傘下となり、2016年にボルボやロータスなどを傘下に収める大企業GELLYの資本参加を受けて新生ベネリとして再出発。
前衛的なスタイルのネイキッドやミニモトのTNT125など尖ったファイター系でファンを増やしてきたが、ついに人気のレトロ路線に参入。それが今回初お目見えの『インペリアーレ400』だ。ベネリの日本輸入元を務めるプロトのブースに展示され、注目を集めた。
鋼管パイプのダブルクレードルフレームに、スパッと直立した空冷単気筒エンジンを搭載。旧車然とした丸い燃料タンクやバネ支持のサドルシートに深いフェンダー。そしてフロント19、リヤ18インチの細くて大径なタイヤが、いかにもバイクらしいフォルムと佇まいを醸しだす。このカテゴリーはヤマハSRの生産終了と入れ替わるようにホンダGB350が登場したが、ロイヤルエンフィールドのクラシック350も参入。そんな活気を帯びてきたミドル・レトロだけに、6月上陸予定のインペリアーレ400にも期待が膨らむ!
さらに主力のホットなネイキッド系にも、新作のフルスケール原2スポーツ『125S』が登場したので、ますます目が離せないブランドとなっている。
IMPERIALE 400[2022 model]
主要諸元■全長2170 全幅820 全高1120 軸距1440 最低地上高165 シート高780(各mm) 車重205kg■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 374cc 21.1ps/5500rpm 2.95kg-m/4500rpm 変速機5段リターン 燃料タンク12L■ブレーキF=φ300mmディスク+2ポットキャリパー R=φ240mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=100/90-19 R=130/80-18 ●価格:59万9500円 ●色:黒、銀 ●発売時期:2022年6月頃
パワフルなフルサイズ原二ファイターが登場!
DOHC4バルブの水冷単気筒エンジンは、燃焼効率を追求した3スパークを採用し、スーパースポーツの様なツインスパーフレームに搭載。倒立フォーク&リンク式モノショックの足周りに前後17インチタイヤを履くフルサイズスポーツの走りが楽しみだ。
125S[2022 model]
主要諸元■全長2030 全幅780 全高1070 軸距1345 最低地上高170 シート高800(各mm) 車重147kg■水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 125cc 12.8ps/9500rpm 1.01kg-m/8500rpm 変速機6段リターン 燃料タンク10L■ブレーキF=φ260mm ディスク R=φ220mmディスク タイヤサイズF=100/80-17 R=130/70-17 ●価格:39万4900円~ ●色:黒、白、赤、緑 ●発売日時期:2022年6月頃
ハイパーネイキッドの名を継ぐハイパーミニモト
2000年代初頭にベネリがリリースしたビッグネイキッドのTNTの名を引き継ぐミニモトは、トレリスフレームに油冷単気筒エンジンを搭載。プロジェクターランプの並ぶロボ顔やスラッシュカットの2本だしアップマフラーなど、走りもスタイルも過激!
TNT125
主要諸元■全長1770 全幅760 全高1025 軸距1215 最低地上高160 シート高780(各mm) 車重124kg■油冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 125cc 11.1ps/9500rpm 1.01kg-m/7000rpm 変速機5段リターン 燃料タンク7.2L■ブレーキF=φ210mm ディスク R=φ190mmディスク タイヤサイズF=120/70-12 R=130/70-12 ●価格:35万900円~ ●色:黒、白、赤、緑 ●販売中
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