造り手の意志やマシンの個性を端的に表し、当代の先進技術とデザインが色濃く反映されている部品=メーター。本記事では、歴代の個性派&傑作メーターのうち’50~’70年代の逸品を紹介する。当時は国産バイク勃興期で、’60年代中盤ごろまでは、速度計のみ or 1つのケース内にタコ(回転計)とスピード(速度計)を収めたコンビメーターが大型バイクの主流だった。そして、’60年代後半からアナログ2眼が登場し、一大潮流となる。
●まとめ:ヤングマシン編集部(沼尾宏明) ●写真:YM/BM ARCHIVES
スズキRE-5(’74~):今も伝説、ザ”茶筒”
この年代のメーターを語る上で欠かせないのが本作だ。”茶筒”状の円筒型メーターに半透明のカバーを装着。キーをオンするとツメが引っ込み、バネ仕掛けで開く! LEDのギヤポジション表示にも注目。
ホンダCB750フォア(’69~):2眼初期の逸品
’68年のW1S辺りから2眼メーターが導入され、CB750フォアの大ヒット以降、こぞって採用例が増えた。初期型のK0は文字盤が黒。’70年のK1以降は深緑で、フォアの特徴に。
〈現代〉ホンダ CB1100シリーズ(’09~):深緑リスペクト
CB750フォアに倣い、初代~’16年型まで深緑の文字盤を採用。ベース部の形状もよく似ている。
カワサキ900スーパーフォア[Z1](’73~):キーホルダー入れがお洒落
盤面はオーソドックスながら、”砲弾型”ケースが斬新。以降のカワサキを象徴するアイテムのひとつとなっていく。メインキー上部の穴はキーホルダー入れ。独特だ。
〈現代〉カワサキ Z900RS(’18~):穴はないけどやっぱり似てる
水冷直4の現代版Zは、中央に液晶を採用しつつ、砲弾型の2眼など全体の形状がクリソツ。
ヤマハYDS-1(‘59~):美麗なる一体型
まだ高価で競技向けだったタコメーターを、速度計に融合。浅間YDレーサー*がルーツのスポーツ車らしい装備で、デザイン性も見事だ。
*昭和32年(1957年)の第2回浅間火山レースで1~3位を独占した、ヤマハ最初のファクトリーマシン
ホンダCB72(’61~):レアなタテ型オド
4スト250cc初のスーパースポーツも、速度&回転計を融合したコンビメーター。速度側の針が反時計回りに動いて真上を目指す様子やタテ型オドメーターが美味だ。
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