
スリムでスタイリッシュ、ドコドコ走れる独特の鼓動感……。ビッグシングルにはそんなイメージがありますが、いまだに所有したことがありません。ヤマハSRやハスクバーナのヴィットピレン701もいよいよ生産終了となり、いまがコンディションの良いビッグシングルを手に入れるチャンスでは? と思っています。ビッグシングルの楽しさはどんなところにあるのでしょうか? スポーティに走って楽しめるのでしょうか?
●文: ライドハイ編集部(根本健) ●写真: 長谷川徹, ハスクバーナ・モーターサイクルズ, ヤマハ発動機, 本田技研工業
A.エンジン特性を上手に扱って走る楽しさがあります
ビッグシングル……ボクも実はこの他に例えようのない個性の塊のファンのひとり。旧くはノートンのマンクスやマチレスにBSAなどの英国車、’90年代以降のヤマハSRXやビモータBB1(BIMOTA×BMW)の魅力に夢中になっていました。最近ではハスクバーナのヴィットピレンにも乗り、とても感動しました。
でもビッグシングルはとてもマイノリティな趣味なのだと思います。これまでもロードスポーツは、ヤマハSRやSRX、ホンダはGB400、500などをラインナップしてきましたが、一瞬はブームになってもそれはなかなか長続きしません。近年、海外メーカーではKTMが力を入れ、傘下であるハスクバーナからもヴィットピレン701などが登場しました。しかし、規制の兼ね合いなどもあるのかもしれませんが、短命でしたね。
ご存知の通り、バイクのエンジンは、排気量が大きくなると2気筒とか多気筒化して高回転化することで出力を稼ぐのが常套手段です。しかしこの流れに逆らうかのように、単気筒というエンジンの機能ではもっともシンプルな構造のまま、大きなボア×ストロークで排気量を拡大し、シンプル・コンパクト・軽量などのメリットで対抗していく……いかにもマイノリティ好きなコンセプトがそこにはあります。
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