ドゥカティが電動化でも先陣を切る! 2023年から2026年までの4シーズンにわたって、ドゥカティがMotoE World Cupクラスでレーシングマシンの公式サプライヤーになることが発表された。
●外部リンク: DUCATI
『FIM Enel MotoE World Cup』に参戦する全てのチームがマシンを使用
ドゥカティが電動レーシングマシンを製作する! FIM Enel MotoE World Cup用の、軽量で高性能な電動モーターサイクルを製作することが発表された。。すでにドゥカティとドルナスポーツは契約を締結しており、2022年シーズンまでで契約を終了するエネルジカに代わって、ドゥカティがFIM Enel MotoE World Cupにおける新たな専属メーカーになるというのだ。
世界でもっとも権威ある国際二輪レース選手権、つまりMotoGPにおいて、電動バイククラスは今まではイタリアのエネルジカがマシンを供給してきたが、2019年に開始された同クラスの専属契約が2022年シーズンをもって終了することを受けて、新たにドゥカティが名乗りを上げた格好だ。
ドゥカティにとっては大きなチャレンジであるとともに、来たるカーボンニュートラル時代に向けてアピールする場としてMotoEが最適という判断だろう。2021年シーズンは、MotoGPクラスにおいて8台のマシンを走らせ、どのドゥカティライダーも平均的に良好な成績を収めていることがら、パドックでもっとも優れたマシンはドゥカティなのではと噂されている。エアロデバイスなど、最新技術の開発で常に先陣を切ってきたドゥカティだからこそ、この電動レーサーへの開発も積極的にゴーサインが出たのではと想像できる。
もちろん、世界最高峰のモータースポーツの現場でマシンを開発することは、将来的に電動モーターサイクルの市販車を投入することにもつながるはず。ドゥカティは常にレーシングマシンのノウハウを公道スーパースポーツにフィードバックし続けてきたメーカーだからだ。
今回の発表によれば、こうしたドゥカティの伝統は、1986年にフランスのル・カステレで開催された耐久レースでデビューしたレーシングマシン、Ducati 748 IEからテクノロジーがフィードバックされた“ドゥカティ851”に始まるものとされている。
この分野のテクノロジー開発により、電動バイクの課題とされるサイズ、重量、航続距離、充電ネットワークの拡充が促進されることは確実だろう。電動モーターでもイタリアのメーカーらしいエキサイティングな走りは再現されるのか、要注目だ!
ドゥカティ・モーター・ホールディングCEO クラウディオ・ドメニカーリ氏:「今回の合意に至ったことを大変光栄に思っています。これは、ドゥカティにとって初めての挑戦となるものであり、歴史的な瞬間でもあります。ドゥカティは常に未来に目を向けており、新たな世界に参入するたびに、可能な限り最高のパフォーマンスを発揮する製品を生み出してきました。この合意は、長年にわたって電気パワートレインの研究をしてきたドゥカティにとって適切なタイミングで行われるものです。これにより、モータースポーツという、良く知られ、管理された分野で実験を行うことが可能になります。ドゥカティは、FIM Enel MotoE World Cupに参戦するすべてのチームが、軽量で高性能な電動モーターサイクルを利用できるようにするために取り組んでいます。その最大の課題は、スポーツバイクにとって基本的な要素となる重量の削減です。軽量化への取り組みはドゥカティの遺伝子に組み込まれており、急速に進化しているバッテリーおよび化学技術により、私たちは優れた結果を得ることができると信じています。私たちは、世界中のサーキットにおいて、革新的で未来的なテクニカル・ソリューションをテストし、エキサイティングで素晴らしい製品を利用できるようにします。また、レースの世界での経験を生かし、それらを量産モーターサイクルにもフィードバックできると確信しています」
ドルナ・スポーツCEO カルメロ・エスペレータ氏:「ドゥカティが、FIM Enel MotoE World Cupの新たな専属メーカーとなることを発表することができて大変光栄です。ドゥカティは、レースにおける栄光の歴史を持った企業であり、パドックでもっとも良く知られたメーカーでもあります。ドゥカティによる今回のコミットメントを歓迎すると同時に、この新たな挑戦に一緒に乗り出せることを誇りに思います。私たちは未来がどうなるかを見極め、このテクノロジーが発展し成長するのを見続けたいと思っています。MotoGPおよびMotoEは、モーターサイクル業界の革新と進化を推進し続けるでしょう。同時に、サーキットでは白熱したレースが行われることを期待しています」
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