雑誌などで見るトラクションという用語ですが、速く走るためのテクニックのように感じます。我々一般的なライダーにも関係ありますか? どう使うと良いのでしょうか?
A.一般的なライダーにとっても大事な乗り方です
トラクションという用語は、確かに近年のバイク雑誌で頻繁に使われるようになりましたね。実は、ボクが日本のバイク雑誌で最初に使いはじめた用語です。なぜなら’70年代から一般的にスポーツバイクでコーナーを楽しむようになったからです。
このコーナリングで基礎となるのがトラクションです。直訳すると駆動、つまり加速させてタイヤが路面を蹴る状態をつくることが大事なのです。メリットは旋回しているバイクが安定性を増して、目指す方向へ確実に曲がれるようになることです。
ピンとこない方は、ワインディングで上り坂と下り坂のカーブをイメージしてください。上り坂は怖くないのに対し、下り坂はどこか不安ですよネ。上り坂は速度が落ちないようにスロットルを開け続け、意識せずとも駆動力をかけっぱなしにしています。だからバイクが安定して安心感が得られているのです。
しかし下り坂は速度が上がらないようスロットルは開けずにいるため、フラフラしがちで心もとない感じがします。なぜでしょうか。
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