2021年9月27日22時に欧州で正式発表され、早くも話題騒然のZ650RSだが、さらにカワサキモータースジャパンによって日本国内への導入も明言された。ヤンマシ予想価格は約97万5000円と算出しているが、いかに!?
●外部リンク: カワサキモータースジャパン
風を切る擬音「ZAP」が語源のザッパーが国内にも復活だ!
2021年8月24日、日本時間夜に始まった一連のティーザーによって、世界中から注目を集めたカワサキZ650RS。ヤングマシンとしては最も古い記事で2019年1月にはZ650RSの車名を予言していたが、実際に登場するとなると感慨深い。
そして9月27日、日本時間22時に欧州で正式発表され、翌日にはカワサキモータースジャパンが国内導入予定時期を発表するに至ったわけだ。
ベースモデルは並列2気筒エンジンをスチール製トレリスフレームに搭載したスポーツネイキッドのZ650で、これにZ900RSと近似しながらもヤング層に向けたモダンレトロなデザインを組み合わせ、4気筒を望む向きにはZ900RSを、そして軽快さや毎日の取りまわしを重視するユーザーにはZ650RSを、という見事な棲み分けになった。
1976年に登場した旧Z650のペットネームとなったザッパー(ZAPPER)は、風を切る擬音「ZAP」を語源とし、軽快で切れ味鋭いハンドリングや小気味いい吹け上がりのいいミドルクラスのエンジンなどを表現したものだった。
そんな“ザッパー”のコンセプトを現代において体現するにあたり、装備重量で187kgを実現しながら十分なパワーを獲得、さらに現実的な車両価格に抑えるために、旧ザッパーのような4気筒ではなく並列2気筒エンジンを選択したことには納得がいく。もしこれを4気筒でつくっていたとしたら、高価なニンジャZX-6Rベースのエンジンを選択することになった可能性が高く、結局はZ900RSと変わらない価格で、少しコンパクトなマシンが出来上がっていたかもしれないからだ。
ちなみに、4気筒&2気筒という意味では、旧Z650と旧Z400が好対照になりそうだ。Z650はZ1/Z2を持て余すと考えるライダーに向けた高性能な4気筒だったが、一方でさらなる扱いやすさを求めるライダーに向けてリリースされたのが、空冷2気筒を搭載した400RSだった(1974年)。オイルショックの影響もあって北米でも異例のヒットとなった400RSは、1976年にZ400へと改名するとともに、同年デビューのZ650と共通したグリーンの車体色も採用したのだった。
こうした流れを見てみると、新型Z650RSは世界におけるザッパーZ650のコンセプトと日本国内における旧Z400の立ち位置を融合した存在のようにも思えてくる。
カワサキモータースジャパンからは、2022年春頃の国内導入に向けて調整を行っていくということ以外には特に発表されていないが、写真の追加素材が配布されたので合わせてお届けしたい。
価格については欧州価格から予想するしかないが、英国で7599ポンド(単色ブラック)/7699ポンド(グリーンおよびツートーン)となっており、日本円換算では約114万8000円/117万1000円である。ちなみにZ900RSは1万649ポンド(約162万円)/1万949ポンド(約166万5000円)なので、双方のメインカラーの価格比を算出して日本仕様Z900RSの138万6000円(キャンディトーンブルー)に掛け合わせたところ、日本にZ650RSが導入された場合の予想価格(ツートーン)は約97万5000円だ。
なお、欧州仕様のシート高は820mmだが、欧州でアクセサリー設定されるローシート800mmが国内仕様に標準採用される可能性が高いのではないか、というのが我々の見立てである。
KAWASAKI Z650RS[2022 model]
主要諸元■全長2065 全幅800 全高1115 軸距1405 シート高820(各mm) 車重187kg(装備)■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 649cc 68ps/8000pmm 6.5kg-m/6700rpm 変速機6段 燃料タンク容量12L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=160/60ZR17 ●参考価格:7549英ポンド~(日本円換算約114万8000円) ※諸元や価格は全て欧州仕様
※写真は欧州仕様で、実際に日本で発売される仕様とは異なる可能性があります
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