
唯一無二のスタイルを持つ、異形のストリートファイターが「ドラッグスター800ロッソ」だ。そのハンドリングもまた、個性が際立ち、目まぐるしいほどの軽やかさと頑とした落ち着きが混在していた。
●文:ライドハイ(伊丹孝裕) ●写真:長谷川徹
まるでシングルシーターのスタイリング
必要最小限というよりも、それ以下にすら見えるシート周りのデザイン。それがドラッグスターシリーズ共通のアイデンティティだ。この「ドラッグスター800ロッソ」においても例外ではなく、格納されているタンデムステップに気づかなければシングルシーターにしか見えない。
だからといって、「2人乗りがしづらい」とか「荷物の積載性が悪い」というクレームをつける人はいない。あまりに大胆で、他のなににも似ていないそのカタチにこそ、多くの人が魅力を感じているからだ。
845mmのシート高は、車体の大部分を共有する「ブルターレ800ロッソ」よりも15mm高く、内包材が硬いことも手伝って、足着き性にそのまま反映。平均的な体格の男性がまたがった場合、かかとが少し浮く。ただし、シート前部が絞り込まれていることと、後退したステップバーのおかげで足の上げ下げは容易だ。極小シートもパッセンジャー側に限ったことで、ライダー側の座面はごく平均的なもの。体重移動を妨げるものではない。
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