
ヤマハは、インドで人気の150ccクラスにレトロスタイルの新型クロスオーバーモデルを投入する。従来からあるFZ-Sのネオクラシック版となり、MTシリーズに対するXSRのような位置づけと考えてよさそうだ。インド向けデザインが注目を集める中、FZ-Xが堂々のデビューを飾る!
クロスオーバーテイストのネオレトロ!
ヤマハインディアは、ブロックパターンタイヤを履いたネオレトロスタイルの「FZ-X」を発表した。従来からある149cc単気筒のネイキッドモデルのFZ FI系をベースにレトロな外観とタフなスクランブラー的装備を与え、日常から旅まで楽しめるモデルに仕上げている。
日本への導入の可能性は限りなく低そうだが、ホンダのGB350(インド現地名:ハイネスCB350)が日印で大成功を収めていることもあり、インド市場向けのデザインや排気量帯が日本でもにわかに注目されている。そんな中で登場してきただけに、我々もワクワクせずにはいられない。
エンジンは空冷149ccの単気筒で、SOHC2バルブながらインドの排出ガス規制に適合するヤマハ独自の“ブルーコアエンジン”だ。ボア×ストローク57.3mm×57.9mmから発生する最高出力は12.4ps/7250rpmと控えめかもしれないが、1.4kg-m/5500rpmという低めの回転で発生する最大トルクは、扱いやすく力強い走りを連想させる。
前後にディスク式を採用するブレーキにはボッシュのシングルチャンネルABS(フロントのみ作動)を装備し、厚みのある2段シートやブロックパターンタイヤ、フロントフォークブーツの存在が安心してどこまでも走れる快適性を約束。バイファンクショナルLEDヘッドライトにはDRLが備えられ、LEDテールランプと併せてレトロな外観にアクセントを与えている。
メーターは反転表示のLCDで視認性良好。エンジンガード的なデザインのアンダーカウルを備え、悪路でも安心だ。オプションでYコネクトというスマートフォンアプリに接続することができ、スマホ画面には燃費やメンテナンス情報、最後に駐車した場所の情報、タコメーターなどを表示することができる。
価格は11万6800ルピー(日本円換算で約17万4000円)で、Y-コネクトのオプションを装備した場合は11万9800ルピー(換算約17万9000円)。仮に日本で売るとなった場合は日本の基準に適合させるために現地価格のような爆安とはいかないが、こうした排気量帯の選択肢が広がったら喜ぶユーザーも少なくはなさそうだ。
YAMAHA FZ-X[2021 India model]
【YAMAHA FZ-X[2021 India model]】主要諸元■全長2020 全幅785 全高1115 軸距1330 シート高810(各mm) 車重139kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 149cc 12.4ps/7250rpm 1.4kg-m/5500rpm 変速機5段 燃料タンク容量10L■タイヤサイズF=100/80-17 R=140/60-17 ※諸元はインド仕様
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