人の気配が消えた名所をバイクで走ったらどうなるのか……。そんな幻想的なシーンが繰り広げられる「終末ツーリング」というマンガが、2021年4月26日に発売される。少女2人の行く先とは――。
ライダーなら一度は考える? 線路の上もなんのその
終末世界をトコトコと。箱根の山から都内へと抜け、人々の姿がなくなった都市を散策する。抜群の機動性を誇り、今なお名車と呼ばれるセロー225を電動化したバイクで、少女2人が旅をする……。そんなマンガが発売される。
その名も「終末ツーリング」の、帯に書かれたキャッチは「世界も滅んだし、セローで旅に出よう。」だ。
同作は一見すると突飛なマンガにも思えるが、災害時に強いセローの機動性や、速さではなくトコトコ走りのほうがバイクらしいと認められるようになってきた現代の雰囲気など、じつは時代性をとらえた1作とも言える(かも)。誰もいない線路の上を、トライアルテクニックを駆使して……なんて場面も、ライダーなら一度は考えたことがありそうで、ついワクワクしてしまう。
サーキットで繰り広げられるモータースポーツは素晴らしい世界だが、真逆の世界観を描いた本作も、バイク乗りの心の深いトコロに届く何かがありそうだ。
ツーリングの名所を走る1台のオフロードバイクと、誰もいない終末世界と2人の少女。これから時代をつくる世代には共感を、スピードに疲れた大人には癒しを与えてくれる良書である。
『終末ツーリング』第1巻 ●価格:737円 ●発売日:2021年4月26日 ●出版社:KADOKAWA
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