’80年代当時、RG500Γ改で全日本TT-F1を戦っていたケンツの川島賢三郎代表が、そのノウハウと秘蔵部品を投入したこだわりの超スペシャルマシンを製作。ワークスカラーと相まって、その雰囲気は涙モノ!
’80年代当時のTT-F1外装をまとう
’80年代の昭和から約40年の時を飛び越えて来たこの車両は、川島代表率いるケンツが作り上げたRG500Γの、なんと令和最新となるカスタム。目玉はなんと言っても氏が秘蔵していたTT-F1用の”当時モノ”外装をまとっていることだ。そして、フレームやスイングアームにも当時同クラスに参戦していた川島代表が残しておいたデータを基にした補強が施されている。塗装はフランコ・ウンチーニ選手が駆ったHB(ハーベイ)カラーのワークスΓ500(XR45)を再現。これがまた絶妙な色合いで、当時のレーシングシーンを彷彿とさせる。
車体各部のパーツについても、当時の雰囲気を崩すような最新系のものは極力非採用。と言いつつも、LEDのヘッドライトやバーエンドウインカー、スタックのハイブリッドメーターといった一見では最新モノと分からないが逆にレトロな雰囲気を高めるものを選択しているところはお見事。エンジン本体は新品シリンダーを使用しつつノーマルに近い状態とし、スペシャルチャンバーでその性能を引き出して、信頼性と両立させている。保安部品が付いていることからお分かりのように、これは公道可能な車両。オーナーの依頼により程度のいいベース車両を見つけることから始まり、構想してから実に4年以上。ようやくここに完成と相成ったのだ。
外装は秘蔵のワークス謹製
補強も当時の形状がベースだ
もう1台のカスタムガンマはXR74レプリカ
ケンツが作ったもう1台のRG500Γカスタムは、’88年に登場したワークスマシン・RGV-Γ500(XR74)のレプリカ。こちらの外装は残っていた当時の型から新規に製作されたもの。ガル形状のスイングアームはRGV250Γ(VJ22)から移植。下チャンバーもこれに合わせた右2本出しだ。
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