●文: ヤングマシン(田中淳磨)
本特集では、現在社会問題化している”あおり運転”について、妨害運転罪の詳細を解説しつつ、ライダーである皆さんがその加害者にならないためにすべきことについて紐解いてみた。最後にまとめとして、あらためて(1)ドラレコ装着 (2)自制心を持ち (3)車間距離を取る、という3つのメッセージをお送りしたい。
【取材/文:田中淳磨(輪)】2輪専門誌編集長/2輪大手販売店/官庁系コンサル事務所等を経て独立。三ない運動、駐車問題など2輪車利用環境問題のほか若年層施策、EV利活用、地域活性化等が専門。
【ドイツの場合】速度無制限だからあおりが起きない!? 【アメリカの場合】あおり=生命に直結する銃社会の怖さ[…]
その1:まずはドライブレコーダーの装着を!
現在、ドライブレコーダーの装着率は46〜47%と言われている。バイクに限って言えば装着率はまだまだ数%といったところだろう。走行中のちょっとしたいざこざなど、昔はその場のやり取りで済んでいたことが、現在はSNSで拡散される上に、相手が警察に提出してしまえばこちらが加害車にもなり得る時代となった。自らを自制するためにもドライブレコーダーは装着しておくべきだろう。
なお、ドライブレコーダーは任意保険にも影響を与えおり、車を対象とした保険ではドライブレコーダー特約が充実している。今後はこうした点にも注目しておくべきだろう。
その2:アンガーマネジメント:怒りの感情をコントロール
特に大型バイクに乗っている方に知っておいてほしいのが、自分の怒りを抑えこむための”アンガーマネジメント”。あおられるなどした際にカッとなったりイラッとなった時、とにかく”6秒待つ”。そうすると怒りのピークを乗り越えられるというものだ。自分が大型バイクであれば、高速道路でやり合ってから一気に引き離して離脱することもできるだろう。しかし、とにかくやり返さないこと。ひとたび妨害運転罪と認定されてしまえば、免許取り消し等の厳罰を受けることになるのだから。
その3:とにかく車間距離を取る
最後に、あおられないための心がけをひとつ。道路を走っている時、車間距離さえ長めに取っていれば、たいていの違反や事故に対してリスクを下げることができる。ただ、そうした運転をしていると前方で割り込まれることも多々あるだろう。そこで怒りを覚えてしまったら元も子もない。割り込みすらも予測して車間距離を取っていれば、危ないシーンにはならないし、怒りが湧くこともない。予測ができていれば心の平静は保たれる。予測をするためにも、車間距離を取ったゆとりのある走行が求められるのだ。
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