●文:ヤングマシン編集部(青木タカオ) ●写真:富樫秀明 ●取材協力:BMWモトラッド ハーレーダビッドソン
BMW史上最大・1.8Lボクサーエンジンを積んだ完全新作クルーザー「R18」がついに日本上陸。前編の本体試乗編に引き続き、後編では大型クルーザークラスの好敵手・ハーレーダビッドソン ローライダーSとの比較試乗インプレッションをお届けする。
長旅に出たくなる、味わい深い乗り味 低く長い大きな車体は、誰の目にもハイエンドであることがわかるだろう。艷やかな黒に塗装され、2本のピンストライプが手書きで引かれている。塗装の仕上げの良さはBMWでは[…]
R18の好敵手・ハーレーダビッドソン ローライダーS
快適で馴染みやすいR18。ハーレーは荒々しさが魅力
ジェントルかつスムーズに回っていくBMW R18に対し、ハーレーのミルウォーキーエイト114(1868cc 以下M8)は、荒々しく鼓動を伴って回転を上げていく。不等間隔爆発によって得る駆動力をベルトドライブがほどよく緩和し、リヤタイヤが路面をしっかり捉えるトラクションを生み出す。熟成の粋に達したライドフィールだが、R18もすでに駆動輪が地面を蹴飛ばすかのようなダイレクト感を得ているから舌を巻く。ただし、クラッチミートする極低回転域のトルクは若干薄く、ハーレーのようにアクセルを開けずとも発進できるような図太さはない。
現状クルーザーだけで勝負するハーレーだが、ラインナップは豊富で、R18はモノサスで走り重視のソフテイル、コンフォート性に重点を置くツーリングの両方と対峙していかなければらならず、派生モデルの増産も急務だろう。
6速100km/h巡航が2200回転とM8と全く同じだが、R18は3000回転以上もまだ余裕たっぷりで、風防があれば高速巡航の速度レンジはM8ソフテイルより高くなりそうだ。
ローライダーSはVツインならではの軽快性を出そうとキャスターを起こし、パフォーマンスクルーザーならではのダイナミックな旋回が味わえる。
一方、高速巡航ではR18に軍配が上がり、振動の少ない落ち着いた車体とシルキーなエンジンは快適性に優れ、フラット6のゴールドウイングに近い。つまりボクサーツインのクルーザーは唯一無二であり、バリエーションモデルが揃えばこのセグメントで大きな勢力となることは間違いないだろう。
※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
長旅に出たくなる、味わい深い乗り味 低く長い大きな車体は、誰の目にもハイエンドであることがわかるだろう。艷やかな黒に塗装され、2本のピンストライプが手書きで引かれている。塗装の仕上げの良さはBMWでは[…]
今般の新型コロナウイルスの影響により中止となったが、BMWは米国テキサス州オースティンのハンドビルトショーで「R18」を初公開する予定だった。クルーザーの本場でいち早く披露し、その市場に殴り込みをかけ[…]
BMWが公開した新たなカスタムバイク「The Blechmann R18」 「Blechmann」とは、オーストリアはザルツブルクに本拠を置くカスタムビルダー、Bernhard Naumann氏のニッ[…]
従来型の2294ccから一気に2458ccへと拡大されたビッグトリプルは、ボアを拡大しつつストロークを縮小(101.6×94.3mm→110.2×85.9mm)。ギヤボックスの5→6段化など内部パーツ[…]
カスタムコンセプトモデルから先に発表され、エンジン、車体の順に公開されてきて話題を呼んだ「BMW R 18(アール・エイティーン)」が日本でも発売される。今回の正式発表により、受注開始が宣言された。基[…]
最新の記事
- 「ウソぉ!?」EICMAで話題のホンダV型3気筒エンジンは2000年代にもウワサがあった「2スト×4ストのハイブリッド!?」
- 2025年「56レーシング」チーム体制発表! 13歳の富樫虎太郎は全日本J-GP3フル参戦、新たに9歳の木村隆之介も加入
- Wチャンピオンを手土産に世界に再挑戦!【國井勇輝インタビュー】
- 「いつから、いくら下がる?」ついにガソリンの暫定税率廃止へ! 新原付の地方税額も決着……〈多事走論〉from Nom
- 【2024年12月版】シート高780mm以下の400ccバイク10選! 地面に足が着くのはやっぱり安心
- 1
- 2