●文:ヤングマシン編集部
電脳はR1譲り。気合いの全面改修で盟主は確実か?
軽量ハイパワーな3気筒ネイキッド・ヤマハMT-09が初の全面刷新を敢行した。’14年の登場以来人気を博している本作だが、近年は他メーカーの攻勢も激しい。そこで従来の個性を深化した”The Rodeo Master”をテーマに全身を磨き、再びライバルを突き放す。
心臓部は、ストロークを3.1mmアップし、従来から45cc増の890ccに到達。内部の動弁系パーツは多くが新設計され、最高出力は+3psの119psをマークする。さらに”MT(=マスター オブ トルク)”の名にふさわしく、低回転トルクは7%もの向上を果たした。
フレームは新作のCFアルミダイキャスト製デルタボックスを採用し、軽量化と剛性向上を両立した。サブフレームは鉄からアルミに、軽量のスイングアームやホイールも投入したことで、従来の車重193kg(日本仕様)に対し189kgにまで減量。600cc台の軽量モデルと同等の軽さを実現したのだ。
さらにYZF-R1譲りの6軸IMU(慣性センサー)を搭載し、スライド制御など多彩な電子制御サポートを追加したほか、トータルでの制御が可能に。クイックシフターは従来アップのみ対応だったが、上下対応となった。
フルカラー液晶メーターも手に入れ、デザインも最新版にアップデート。まさに新型MT-09は隙のない完成度を誇る。予想国内発売時期は’21年5月。価格面にも期待だ。
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