キャラ分けが明確な3モデル

CT125ハンターカブ/スーパーカブC125/クロスカブ110〈兄弟車ディテール比較〉

正式な価格が発表される前から予約が殺到し、発売を前にして年間販売予定台数以上のオーダーが入った人気者のCT125ハンターカブ。その人気の秘密を探っていく。3台のカブのディテールを、走行性能、デザイン製、ユーティリティの面から定点観測してみると、それぞれのキャラクターを形成する要素が浮き彫りになる。

【’20 HONDA CT125 HUNTER CUB】主要諸元■全長1960 全幅905 全高1080 軸距1255 シート高800(各mm) 車重120kg(装備) ■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 8.8ps/7000rpm 1.1kg-m/4500rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.3L ■タイヤサイズF=70/90-17 R=80/90-17 ●価格:44万円

【’20 HONDA SUPER CUB C125】主要諸元■全長1915 全幅720 全高1000 軸距1245 シート高780(各mm) 車重110kg(装備) ■空冷4スト単気筒SOHC2バルブ 9.7ps/7500rpm 1.0kg-m/5000rpm 変速機4段 燃料タンク容量3.7L ■タイヤサイズF=70/90-17 R=80/90-17 ●価格:40万7000円

【’20 HONDA Cross Cub 110】主要諸元■全長1935 全幅795 全高1090 軸距1230 シート高784(各mm) 車重106kg ■水冷4スト単気筒OHC2バルブ109cc 最高出力8ps/7500rpm 最大トルク0.87kg-m/5500rpm 4段リターン 燃料タンク容量4.3L ■タイヤサイズF=80/90-17 R=80/90-17 ●価格:34万1000円

エンジン

CT125はヘリカルギヤ化したプライマリーギヤなど静粛性や上質さを追求したのに対し、CT125はウェーブ125をベースに低中回転域の力強さを強調。さらにC125よりも発電容量を増やしている(152→190W)。CC110もキックスターターを装備する。

マフラー

マフラーの存在感が最も大きいのはCT125で、プロテクターも含めてアクセントになっている。C125の流れるようなサイレンサーのデザインは質感にも優れている。CC110はヒートガードにスリットを入れることでアウトドアテイストを強調する。

右ペダル

ブレーキペダルのデザインも三車三様 で、CT125はディスクブレーキなのでアームも含めて最もコンパクト。ちなみにC125のみステップは固定式だ。

左ペダル

伝統のシーソー式チェンジペダルを採用。前方を踏み込むとシフトアップ、後方を踏むとダウンだが、CT125のみつま先でかき上げてのダウンもできそうな形状だ。

フロントまわり

C125とCC110がフォークを1点のみで支持するユニットステアなのに対して、CT125は上下のブラケットで支持する本格的なテレスコピックフォークを採用。なお、アルミキャストホイールを履くC125のみチューブレスタイヤだ。

フロントブレーキ

CT125とC125はともにφ220mmのディスクを採用するが、デザインが異なるほか、ニッシン製のキャリパーもCT125は2ピストンでABSを導入、C125はシングルピストンでABSは装備していない。CC110はシンプルなドラムブレーキだ。

スイングアーム

CT125とC125は質感の高い長円断面パイプを、CC110は角断面パイプのスイングアームを採用。C125とCC110はスーパーカブならではのフルカバード・チェーンケースなのに対し、CT125はモーターサイクルではごく一般的なチェンカバーを採用する。

リヤサスペンション

リヤサスは3車ともスイングアーム+ツインショックで、ユニットはいずれも非調整式。C125のみ3段レートスプリングを採用し、他の2車は2段レートだ。ちなみにフロントフォークは3車とも2段レートで、前後ともレートが高いのはCC110だ。

リヤブレーキ

スーパーカブシリーズ初のリヤディスクブレーキを採用するCT125。ディスク径はφ190mmで、これにニッシン製のシングルピストンキャリパーを組み合わせる。なお、ABSはフロントのみなので注意を。CT125とCC110はドラムブレーキを採用する。

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