二輪車利用環境改善部会レポート#25
渋谷の公有地商業施設にバイク駐車場99台分設置〈官民連携事業・ミヤシタパーク〉
- 2020/9/3
立体都市公園制度を活用し、複合商業施設を開業
’20年8月4日、東京都渋谷区の明治通り(都道305号)沿いに「ミヤシタパーク」がオープンした。元々は区立宮下公園があった場所だが、渋谷区が立体都市公園制度を活用し、官民連携事業(PPP※パブリック プライベート パートナーシップ)として街・公園・商業施設・ホテルが一体化した複合商業施設にリニューアルしたものだ。
宮下公園と言えば、渋谷区がバイクの駐車問題を緩和すべく、その敷地の大部分をバイク駐車場に活用していたことでライダーにも馴染み深い公園だった。筆者もよく利用していたが、そのバイク駐車場がミヤシタパークにも受け継がれている。
かつては線路沿いにひっそりと伸びていた宮下公園が、近代的なショッピングモールに変貌を遂げていることに驚く。モールは南北に分かれた細長い2つの建物からなり、4階の屋上には南北をつないだ新しい宮下公園がシームレスに広がっている構造だ。バイク駐車場の入口は2棟(北街区・南街区)の間の道路に面しており、南街区の1階には宮下公園南バイク駐車場が、北街区の地下1階には宮下公園北バイク駐車場が設置されている。
商業施設の建物内に位置する駐車場だが、ここは公有地。渋谷区の公共駐車場なので最初の30分は無料、その後は1時間ごとに100円というリーズナブルな料金設定だ。また、ミヤシタパーク内のテナントや屋上の宮下公園は23時までだが、駐車場は24時間営業。
ミヤシタパークは’04年の都市公園法改正による立体都市公園制度を渋谷区が初めて活用した事例だ。本制度には個別適用の見解など賛否両論もあるが、商圏の強い渋谷で実現し、そこにバイクの駐車場が99台分も設置された意義は大きい。ぜひ利用してほしい。
●文:田中淳磨(輪)
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