二輪車利用環境改善部会レポート#15

東京23区内でバイク駐車場の整備が進む可能性【クルマ用駐車スペースを活用】

助成条件が緩和されたということを民間の多くの駐車場事業にもっともっと知ってもらう必要がある。また、事業者の視点に立てば、バイク駐車場の料金が安すぎる、採算が悪いという課題もある。特に自転車駐輪対策の延長としてバイク駐車場の整備を進める自治体では、自転車とほとんど変わらないような料金で運営されている駐車場もある。利用者からすれば嬉しいことだが、結果的に駐車場経営を難しくする要因にもなっている。

23区内ではクルマの駐車場は満たされており、むしろ余っているというのが現状だ。そうしたクルマ専用駐車場にバイク駐車スペースへの転用ニーズがどれくらいあるのかというBtoBのマッチングサービス事業が求められていると感じる。公社助成金制度の利用促進や確度向上への貢献、ライダーや利用者への周知促進にも期待できるだろう。また、そうしたサービス事業があれば、とても難しいとされているバイク駐車場の経営を根本的かつ総合的にサポートすることもできるかもしれない。


●文:田中淳磨 (輪) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

駐車場事業者パラカによるクルマ用駐車場のデッドスペース活用事例。アスファルトに区画の白線と番号を設置。

東京都道路整備保全公社が運営する東京都内の時間貸し駐車場検索サイト「s-park」。

東京都内ではないが、JR川口駅にほど近い川口駅西口地下公共駐車場は、地下のクルマ用スペースの中央に白線を引いてバイク2台分に転用している。ただ、ゲートがバイクに対応していないので、出入りの際は管理スタッフを呼ぶ必要がある。東京23区内であれば、こうしたゲートや精算機等の改修にも公社からの助成が下りるのだ。

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