日本のベンチャー企業が開発するスマートヘルメット「クロスヘルメット X1」は、独自設計のHUDとリヤビューカメラで360°の視界を確保、外部音場の制御も可能な次世代ヘルメットだ。海外クラウドファンディングでは目標金額の300%を早期達成し量産化。日本ではMakuakeによるクラウドファンディングを5月20日に開始した。
360°の視界、耳に聞こえる音をコントロール、スマホ接続はiOSとAndroidに対応
スマートフォンとワイヤレスで繋がり、ライダーの視界に情報や映像を映し出したり、音声で情報を届けたりしてくれるスマートヘルメット。さまざまな製品が試作されつつも、なかなか日本国内では実用化に至っていないが、今年の年末頃にはこれを装着したライダーの姿も見られそうだ。
クロスヘルメット X1は、日本発のベンチャー企業が開発する、モーターサイクル用のスマートヘルメットだ。独自設計のHUD(ヘッドアップディスプレイ)とリヤビューカメラを搭載し、360°の視界を確保しているのが特徴。まだ、特許技術のサウンドコントロールで外部音場を制御するというから驚きだ。
ライディングの際には、リヤビューで捉えた背後の視界をHUDに映し出すとともに、「クロスサウンドコントロール」技術によって疲労の元となるノイズを低減することにより、今までになりライディング体験をもたらすという。まだ、コミュニケーションのためのワイヤレス接続は、スマートフォンにボイスコマンドを送るだけでなく、iOSとAndroidの両方が用意される専用アプリにはクロスヘルメット同士のグループトーク機能(上限6名まで)も。いわばインカムをオールインワンにしたような機能まで備えているわけだ。
ヘルメットの両側には高輝度LEDが内蔵され、夜間走行の被視認性を高めることにも一役買っている。搭載されるバッテリーは全固体電池、リチウムセラミックバッテリー(LCB / UL認証取得済)を採用することで、衝撃や刺突、変形、燃焼などに際しても非常に高い安全性を誇るという。
ヘルメット左側カバー内部には、静電容量式タッチパネルを内蔵しており、スマホを介さずに各種操作も可能。3Dカーブバイザーの採用により、一般的なフルフェイスヘルメットに対して視野角は30%も拡張されている。
そして実は、2019年のEICMAで発表されたBSTの「ハイパーテック」という電動バイクが発表された(関連記事参照)際にコラボレーションしていたスマートヘルメットこそが、このクロスヘルメット X1なのだ。
こうした数々の魅力を備えたクロスヘルメット X1は、5月20日にクラウドファンディングの受付を開始したところ、応援購入総額は瞬く間に目標額の6400%、つまり64倍となる3200万円超を達成した(5月25日現在)。たった6日間での記録であり、残りは56日もある。すでに単数での【超早割】(10個)および【早割】(100個)の優遇価格は終了してしまったが、同様の世界観を実現するためにフルフェイスヘルメットとインカム、ドラレコ、ナビシステムを購入すると20万円超になってしまいそうなところを、一般販売予定価格18万9000円、【Makuake割11%】を利用すれば16万8000円で購入できる。また、2個セットのツインパックなら、まだ【超早割】も利用できる。
クロスヘルメット X1のMakuakeでの販売は、5月25日現在であと56日。製品が手元に届くのは11月末までを予定しているという。
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