’20合法マフラー最新事情&逸品図鑑

性能アップに貢献する「合法マフラー」最新事情#4〈アフターマフラーのメリット〉

性能アップに貢献する「合法マフラー」最新事情#4〈アフターマフラーのメリット〉

バイクカスタムパーツの真髄といえば、今も昔も「マフラー」。ただ、度重なる規制や政府認証制度の導入で、車検対応の「合法」かどうかが分かりにくくなっていることも事実。そこで、今回はもう一度「合法マフラー」を再整理。世界的な基準調和により日本市場の優先度が下がっている今、アフターマフラーの存在意義が改めて大きくなっている。


●取材・文:宮田健一/川島秀俊 ●撮影:川島秀俊/松井 慎/山下博史 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

基準調和が進む今だからこそアフターマフラーのメリットが

現在では世界的な基準調和でバイクの作り方がずいぶんと変化。日本仕様と海外仕様の差がほとんどなくなり、簡単にフルパワーが手に入るようにもなった。この傾向は今後もさらに強まっていくが、いいことばかりではない。バイクメーカーにとって、世界基準とは言ってもその車種のメイン市場を最優先とした作り方になっていくことは道理。残念ながら今や日本市場の優先度は世界規模で見るとかなり低くなってしまった。そこで海外をターゲットに作られたバイクと日本人優先で作られたバイクでは違いが出てくると考えられるからだ。

たとえば、東南アジアをメイン市場に作られるバイクの場合。若いライダーが多いあちらではエキサイティングな特性が好まれていることから、ある回転数から一気に伸びる攻撃的なキャラクターに味付けするのがバイクメーカーにとっては効果的だ。ただ、それが日本の道路事情やユーザーにそのままフィットするかというと別問題。回さずにもっとゆったり走りたいといったような場面も出てくるだろう。メーカーもそうしたバランスに配慮しているが、今後はそんな日本人好みに対するニーズがより高まっていくだろう。

そんなニーズに応えてくれるのがアフターマフラーだ。何といっても下の4つのメリットで、マシンの性格をユーザー好みに変えてくれる。世界基準でバイクの基本性能がますます統一されていく今だからこそ、マフラーで愛車をカスタムしていく意味は、実は非常に大きくなっているのだ。

メリット1〈パワー〉力強さや乗りやすさUP

パワーが欲しい? 乗りやすさが欲しい? エンジン特性を最大限に引き出すのは、長年バイクを知り尽くしてきた国内マフラーメーカーにお任せあれ。豊富な商品でどんな車種もアナタ好みの”美味しいバイク”に変身する。

性能アップに貢献する「合法マフラー」最新事情

ひと口にパワーアップと言っても、ピークパワー優先型、低中速アップ型、全域トルクアップ型など豊富な種類が選べるのも利点だ。

メリット2〈ルックス〉好みのイカした姿に

オーソドックスな真円タイプからメガホン、ショート、レーシーな異型断面といったサイレンサー形状や、鮮やかな焼け色やソリッド、ブラックといった豊富なカラーリングで愛車を自分好みのスタイルにドレスアップできる。

性能アップに貢献する「合法マフラー」最新事情

マフラーはマシンのイメージを左右する大きな部分。レーシーに見せたり旧車風に見せたり、バイクとの付き合い方も変わってくる。

メリット3〈軽量化〉走りや取り回しが激変

ノーマルマフラーからキログラム単位で大幅に軽くなるその恩恵は、運動性能の良さに直結。アフターマフラーに換えることで、愛車に乗ることがより楽しくなる。さらに取り回しも軽くなってバイクの押し引きがラクに。

性能アップに貢献する「合法マフラー」最新事情

重心から遠いところにあるマフラーを軽量化することは、運動性能アップに大きく貢献。軽快な走りを体験したら、もう元に戻れなくなるだろう。

メリット4〈サウンド〉心躍らせる排気音に

ノーマルでは大量生産での性能バラつきや耐久性、コストを考えて規制値に対するマージンは大きめだ。そこを追求できるのもアフターマフラーならでは。丹精込めて作られた自慢のエキゾーストサウンドが最高のBGMに。

性能アップに貢献する「合法マフラー」最新事情

今は「合法」でも十分に堪能できる「音質」追求の時代。ノーマルでは静かすぎたりメカノイズが気になる場合は特に効果的だ。

「合法」時代で「選べる」時代に!

環境規制や基準調和によって「合法化」が進む今だからこそ、ますます存在意義が高まることになるアフターマフラー。現在JMCAに加盟しているマフラーメーカーは約70社にも上るという。どこも志あるところばかりで、パワー、ルックス、軽量化、サウンドを追求。さらに最近ではそれぞれのメリットに特化して注力しているメーカーも増えてきたという。そのためユーザー側にとっては、それぞれの好みに合ったマフラーをセレクトできるようになってきたという嬉しい傾向に。合法でもやればデキることを証明だ。

性能アップに貢献する「合法マフラー」最新事情
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取材協力:SP忠男 大泉 善稔氏】SP忠男の常務取締役を務めると同時にJMCAの活動も古くから支え続けるマフラー作りのプロだ。

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