内蔵バイザーとインカム装着のしやすさが抜群
[NOLAN]X-lite X-903 試用インプレッション|インカムに最適、視界が良好なバイザーもマル
- 2020/4/8
イタリアの老舗から機能満載のツーリングフルフェイスが登場。インカムが抜群に装着しやすく、ワイドな内蔵バイザーなども快適だ。
●文:沼尾宏明 ●写真:真弓悟史 ●取材協力:デイトナ ℡0120-60-4955 https://www.daytona.co.jp
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ケーブルが露出せず、帽体の安定感も優秀
新機構に意欲的なノーランが、またもアイデア満載の新作、X-903をリリースした。レーシングモデルX-803譲りのエアロフォルムを継承するが、用途はツーリング向けで、軽量なカーボン&ケブラーの複合帽体に内蔵サンバイザーを融合。最大の特徴はインカムの取り付けやすさだ。配線が外部に露出しないため、見た目がスマートな上に風切り音も抑制。余ったケーブルの収納ポケットなど細部の工夫も見事だ。
実際に被ると、タイトでスポーティなX-803と違い、頬を中心にやさしくもしっかり頭全体を包み込む印象。首裏のベルトによってセンターパッドの位置をずらし、被りの深さを変更できるのも便利だ。
吸気ダクト全開だと40km/h程度から額上部に走行風を感じる。周囲の音は比較的聞こえるが、100km/hでも不快な風切り音や巻き込み風はなく、帽体も安定していた。
驚いたのは内蔵バイザーのクリアな視界だ。紫外線をほぼ全てカットするUV400仕様で、冬晴れの日差しでも周囲がよく見えて快適。ワンタッチ式バックルも備え、まさにツーリングに好適な一品だ。さらに、装着が簡単なマグネット式シールドシステムも目からウロコだった。ほぼ曇らない「ピンロックシート」が付属しているのもありがたい。
[NOLAN]X-lite X-903
●価格:5万9400円(モダンクラス)/6万9300円(セナタ―)/7万1500円(カバルカーデ) ●色:カバルカーデ=青、つや消し黒、セナタ―=白、モダンクラス=つや消し黒、白 ●サイズ:S/M/L/XL ●規格:SG
【結論】スポーティなのに安楽。貴重なモデルだ
ツーリング向けながら、レーシーな外観で空力性能にも優れ、快適機能も揃う。あまり例のないヘルメットと言えるだろう。特にインカムを使うライダーに強く勧めたい。より軽さを追求したい人は、今春発売予定のカーボン版をチェックだ。
[NOLAN]X-lite X-903 のディテール
![[NOLAN]X-lite X-903](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2020/04/004_nolan-x-lite-x-903.jpg)
【スッキイリ配線!インカムのコードを内部に通せる親切設計 】チンガード左側のゴムを外すと、配線用の穴(横16×縦6mm)が出現。見た目も空力の面でも有利だ。この部分はフラットでインカムの固定もしやすい。
![[NOLAN]X-lite X-903](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2020/04/007_nolan-x-lite-x-903.jpg)
内装は着脱式。バンドでセンターパッドの位置が大きく調整できる。前傾するバイクで浅く被りたい際にイイ。
![[NOLAN]X-lite X-903](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2020/04/008_nolan-x-lite-x-903.jpg)
シールドの着脱は簡単。軸に強力な磁石を内蔵し、取り付けの際は近づけるだけで押し込まなくても装着できる。