たくさん走って楽しく学ぶのがHMS流!

「ホンダ・モーターサイクリスト・スクール(HMS)」で楽しくライテクを磨いちゃおう![後編]

実走時間が長めで、ライディングを楽しみながらスキルアップ可能。インストラクターは、優しいけど指導が的確なプロフェッショナル。バイクやプロテクターはレンタルなので、気軽に参加ができる。そんな魅力だらけのHMSに本誌初登場の“ミカリン”が潜入取材した! 後編では、STEC中級ツーリングライドチャレンジの内容をお伝えしよう。


●文:田宮 徹 ●写真:真弓悟史 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

HMSが根強い人気を誇る理由のひとつは、開催回数の多さにありそうだ。各回の定員は10〜20名程度だが、例えばSTEC(鈴鹿サーキット交通教育センター)の場合、参加希望者が多めな中級の2コースは毎週のように設定がある。しかも開催日は土日祝日ばかりで、会社員や学生が参加しやすい。

魅力はそれだけにとどまらない。山口ミカさんが参加したSTECの中級ツーリングライドチャレンジを眺めていて、ふたつの特徴に気づいた。

まずひとつは、インストラクター陣のレベルが非常に高い。通常は2名で1クラスを担当するとのことだが、どのインストラクターも自分が担当するコースの全受講者を細かくチェックしていて、近くを走っているときには拡声器を使って的確なアドバイスをくれるし、必要な場合には追走やタンデムなども取り入れながらマンツーマンで指導してくれる。そして拡声器からは、頻繁に誉め言葉も飛ぶ。自分の走りをちゃんと見てもらえているからこそ、「さっきより上達しているよ!」なんて言ってもらえるのだ。

そしてもうひとつの特徴は、走行している時間がかなり長めなところ。HMSのインストラクターはとにかく説明上手で、ひとりがデモ走行している横でもうひとりが解説してくれるからイメージがつかみやすく、どう解説したら一般ライダーでも簡単に理解できるのかもよく知っているのでわかりやすい。だからこそ、解説時間を短めにして、走行時間を長くできる。得られる知識は多く、しかも疲れるほどたっぷり走れるという満足感が、多くのリピーターを生むもうひとつの秘密だ。

STEC中級ツーリングライドチャレンジの内容を一部公開

【受付&オリエンテーション】通常開催コースは9:30スタートで、朝が早すぎないのもうれしいところ。まずは受付、それから注意事項などが説明されるオリエンテーション。各自が継続的に使用するカルテには、カラダの状態や今日の目標を記載。

【準備運動&車両チェック】走行前にカラダが動きやすい状態にすることが、ケガの予防という点でも大切。転倒時のケガを抑止するため、マット上で力を逃がしながら転がる練習も……。その後、レンタルするマシンの状態を各自でチェックする。

【慣熟走行でマシンと環境に慣れる】いつもの愛車とは違うレンタルバイクと、公道とは異なる特殊な場所の組み合わせ。そのため、スクール開始直後にいきなりハードな練習はせず、ゆっくり施設内を巡りながらバイクと環境にカラダを慣らしていく。

【ブレーキングを徹底練習】短い距離で確実に車速を落とすことができないと、バイクを安全かつ意のままに操ることはできない。そこでこの日は、慣熟走行後の午前中1時間ほど、さまざまなブレーキングを実走により体験しながら学んでいった。

【午後の練習は「避けること」から】午前中に学んだブレーキングを生かしながら、直線でブレーキをかけて障害物をよける練習。実際にやってみると予備動作が必要で車よりも時間がかかり難しい。街中では速度を控えめにするのがよい事がわかる。

【もちろんレクチャーの時間も】HMSは走行時間が長めだが、途中には全員がマシンを止めてインストラクターからレクチャーを受ける時間もたくさんある。写真は、理想的なライディングフォームと上半身および下半身の使い方を教わっているところ。

【午後はたっぷりスラローム練習】午後の走行は、途中で短い休憩を挟みながらたっぷり約3時間。その多くは、スラローム練習に使われた。ワインディングを想定したやや大きめのコーナーからUターンに近いタイトセクションまで、多彩な構成だ。

鈴鹿サーキット体験走行の特典付き!

この日は、バイクのスクールばかり設定された特別デー。これを記念して、夕方には鈴鹿サーキットのレーシングコース体験走行も実施された。STECにはこの日以外にも、レーシングコースの走行がセットになったコースもいくつか用意されているのだ。元・鈴鹿サーキットクイーンの山口ミカさんにとっては、ツーリングペースとはいえ、ずっと憧れていたコース走行。走行中に薄暗くなったが、これも鈴鹿8耐のようでかなり特別な経験に!

“ミカリン”こと山口ミカがSTEC のHMS を初体験………恐怖心克服で、走りに余裕が生まれてきたかも!

教習所と同じくらいのイメージでいたので、鈴鹿サーキット交通教育センターの施設はとても広くて、まずそこに驚きました。失敗したらすぐ壁にぶつかるとか、ダートになるなんてことはまるでなく、朝イチはたしかにちょっと緊張していたけど、その後はのびのびと走ることができました。

午前中はブレーキの練習。最初は「なんか地味だなあ……」と思ったのですが、やってみたらかなり奥が深くてビックリ! 普段、フロントだけとかリヤだけというように、片方のブレーキだけを使うということをわざわざ意識したことがなかったので、すごく勉強になりました。練習コースの途中にインストラクターの方々が立っていて、「あと1割くらい掛けられる」とか「もっとスピードを上げてから掛けよう」というように、その場でたくさんアドバイスをもらいながら練習を続けられるので、上達が早いような気がします。

最後のほうはバイクを寝かせられるように!

午後は、苦手意識があったスラロームがメインの練習。フロントブレーキが使えないとか、背筋が伸びすぎているとか、目線は悪くないけど顔ごと向けられていないとか、そういう課題が次々に浮上しました。フロントブレーキとライディングフォームはまだまだ改善の道のりは遠い……という自己評価でしたが、目線については最後のほうになってだいぶ顔ごとちゃんと向けられるようになり、そうしたらバイクがスムーズに曲がるようになったので感動。最終的に、「あれ、私ってこの角度初めてかも……」というくらいバンク角が深くなっていました。寝かせれば良いというわけではないと思いますが、これまで恐怖心が大きくて体験できずにいたことが、ちゃんと教えてもらうことで克服できたのが本当にうれしい!

インストラクターの方々が頻繁にアドバイスをくれます!

リピーターの方々と話す機会もあって、石川県から毎年この時期に参加されている方々もいました。冬の間は雪や凍結でバイクに乗れない地域なので、春先に鈴鹿まで来てカラダを慣らしてからツーリングシーズンを迎えるそうです。「なるほど、そういう利用法もあるんだなあ……」と思いましたが、私の場合はもっと連続的に参加して、一気にスキルアップを狙うほうがいいかなあ。

レーシングコース走行という、まさかのご褒美まで!

STECのHMS開催コースとスケジュールはこちら!

※1万4300円の各コースには学生スーパー割(6600円)、アンダー25スーパー割(8800円)、エンジョイ60割(1万3800円)もあり!

STECで4~9月に開催されるHMSは表のとおり。全国各会場で開催されるHMSは、開催日の1ヵ月前0時から3日前まで、インターネットのセーフティスクール予約システム(「HMS 予約」で検索)から申し込みできる。また、各開催会場に電話(鈴鹿サーキット交通教育センターは059-378-0387)で申し込むことも可能で、こちらは開催日の1ヵ月前10時から1日前まで、営業日の9~17時に申し込める。いずれも定員になり次第、受付終了となる。

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