オンもオフも、街乗りもロングツーリングもを楽しめるアドベンチャーモデルは、近頃特に勢いのあるカテゴリー。本ページでは全面刷新したスズキのVストローム1050/XTとその弟分・Vストローム650、カワサキのフラッグシップ・ヴェルシス1000SEの3台を紹介する。
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スズキ Vストローム1050/XT:怪鳥のDNAを注入、快適性を高めつつオフテイストも強化
スズキのADV旗艦「Vストローム1000」は、’02年の初代から欧州を中心にアルプスローダーとして人気を博してきた。’14年には新設計1037ccVツインや同社初となるトラクションコントロールで進化。そして’20年型は、強化した電子制御と、’88年登場の名車DRビッグ(DR750S)風のデザインで新風を吹き込む。ライドバイワイヤの新採用よりスロットルボディを45→49mmに大径化したことで、ユーロ5に対応しつつ7ps増を達成。車名は「1050」に改めた。合わせて、3段階式トラクションコントロールと連動する走行モード×3パターンも獲得している。外観はオフテイストを強めたが、スタンディングしやすいタンク形状やワイドステップなど走りの部分もオフを考慮した。さらにXTグレードにのみ専用の電脳システムを満載。従来XTはスポークホイール車の位置付けだったが、新型から明確に上級仕様として設定される。
スクリーンは風洞実験で形状を決定。無印では工具を用いて3段階に、XTはさらに50mm広い範囲を工具不要で11段階に調整できる。
Vストローム1050:無印はシンプル装備で11kg軽く、価格も期待
ワイヤスポークホイールのXTに対し、キャストを履くSTD。サスやタイヤ(BS製アドベンチャーA41)は同一だ。車重はXT比で11kg軽い236kg。カラーは、白、灰×黒がSTD専用で、黒と合わせ3色設定。国内仕様の価格は未発表だが、装備が大きく変わるため、XTよりかなり安価になりそうだ。なお電子制御を除き、多くの部品はSTDにも装着できる模様。
スズキ Vストローム650/XT:シリーズ中堅モデル
Vツイン645ccのミドルアドベンチャーモデル「Vストローム650/XT」。電子制御は2段階+OFFのトラクションコントロールやABSのほかに、スズキおなじみのローRPMアシストやスズキイージースタートシステムを搭載。上級版のXTはアンダーカウルやナックルガード、それにワイヤースポークホイールを採用し、より本格的なスタイルになっている。ホイールサイズは、全車ともF19&R17インチだ。
カワサキ ヴェルシス1000 SE:電子制御サスを持った最上級アドベンチャー
Ninja1000と同系の1043cc並列4気筒を持つアドベンチャースポーツ「ヴェルシス1000SE」。日本仕様としてラインナップされているのは、セミアクティブの電子制御サス=KECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)を装備した上級版のSEのみだ。このKECSは、KTRC(カワサキトラクションコントロール)やKIBS(カワサキインテリジェントアンチロックブレーキシステム)とともに、IMUによる車体姿勢データを元にしたKCMF(カワサキコーナリングマネジメントファンクション)として統合制御され、高度な走りを実現。スマホとの連携機能も持っている。さらにKECSとは別に、電子制御リヤプリロード調整機構を搭載。「ライダーのみ/ライダー+荷物またはタンデムライダー/ライダー+タンデムライダー+荷物」の3モードが選択可能だ。’20では灰×黒の新色となった。
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