一時はラインナップを減らしたが、近年すっかり勢いを取り戻した400㏄スポーツ。250よりパワフルで600より扱いやすい、国内ではジャストサイズのクラスと言えるだろう。前ページのホンダ車に引き続き、ヤマハ車の3台、クラス唯一の倒立フォークYZF-R3、リニューアルされたMT-03、長い歴史を持つSR400を紹介する。
●文:沼尾宏明、宮田健一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
'13年に登場した親しみやすい万能スポーツ「CBR400R」が、'19年型で「より刺激的に、より自由自在に」をキーワードに大幅熟成した。吸排気系やバルブタイミング&リフト量の最適化により、豊かな低中速[…]
YZF-R3:クラス唯一の倒立+M1風エアロ外装
YZF-R25の車体に、42psの321ccユニットを搭載することで、軽量ハイパワーを狙った野心作「YZF-R3」。’15年にグローバル展開され人気を博した。’19で兄弟車R25とともに、KYB製のφ37mm倒立フォークを獲得。国産勢でクラス唯一のアイテムで、よりスポーティな走りが可能になった。MotoGPマシン・YZR-M1をイメージした顔とワイドスクリーンは、風洞実験によって開発され、外観だけでなく、従来から最高速8km/hアップに貢献する。’20モデルは新色マットシルバーを含む3色展開となった。
【’19 YAMAHA YZF-R3 MonsterEnergy Moto GP Edition】
MT-03 ABS:アグレッシブ顔で変身
YZF-R3/R25のネイキッド版にあたるMT-03/25が’20でモデルチェンジ。その姿は、アイブロウ(眉)形状のポジションランプの下にプロジェクタータイプのLEDヘッドライトを備えたアグレッシブなフロントフェイスで、イメージ一新。エンジンやメインフレームについては従来型を踏襲するが、足まわりは新型R3/25と同じく倒立フロントフォークが採用され、スポーツ性が大きく高まっている。さらにメーターも従来の指針式回転計+液晶からフル液晶ディスプレイへと変更。前後ウインカーもLED化されて質感の面でもグレードアップしたのが特徴だ。
SR400:ヤマハのレジェンド空冷単気筒
’17で一旦生産終了したが、姿を変えずキック始動にこだわりながら平成28年度排ガス規制に対応して’19に蘇った空冷単気筒「SR400」。音響解析技術を駆使し、マフラーは低音と歯切れの良さが向上している。ブラックとブルーの標準色のほかに、ブラウンのサンバースト塗装が施された40thアニバーサリーも500台限定で発売された。
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