人気車の最終モデルがチラホラと…

排ガス規制やABS義務化により’20年は生産終了車が続々?【ついにセローがラストへ】

  • 2020/1/9

カワサキ Ninja ZX-14R、そしてヤマハ セロー250…。メガツアラー、オフロードの各ジャンルをリードしてきた2台の人気車両のファイナルモデルが発表された。ともに「規制」が生産終了の理由となる。もっとも間近に迫っているのは、欧州排ガス規制のユーロ5。現地における’20年1月以降の新型車、および’21年1月以降の継続生産車に適用される。逆輸入車で継続生産の現行ZX-14Rは、ユーロ5に対応せず、終了となるのだ。

●文/まとめ:沼尾宏明

国内仕様のセローはどうか。最も直近にあるのはABSの義務化だ。継続生産車であるセローの場合、’21年10月以降生産分からABSの装着が必須となる。次に近いのは国内の次期排ガス規制。ユーロ5と同等の規制となり、継続生産車は’22年11月から適用される。いずれも「生産終了」にはまだかなりの猶予があり、ファイナルを名乗るには早過ぎる印象だ。

ヤマハによると「将来の規制を見越してファイナルエディションを発表しました」とのこと。さらに本誌が調査してみると、’20年7月からヘッドライトに関する道路運送車両の保安基準が改正されることがわかった。従来、型式を取得するための認証試験審査方法はハイビームで実施してきたが、国際基準調和に基づき、’20年7月1日以降生産分の2輪車はロービームで行うことに。小型のヘッドライトを積むセローは、これに対応していないのでは、と思われる。

ちなみにセローが終売するのは国内のみ。現在、フィリピンなどでもリリースされており、当地では販売を継続するという。

簡単にまとめると、今後、欧州仕様でユーロ5に対応していない現行モデルは’20年内生産分で終了。国内仕様は、’21年型でABS非装備の機種は殿堂入りと予測できる。これを踏まえてラインナップを眺めてみては?

’85年の初代225以来、トレッキングマシンとして独自の存在感を放ってきたセロー。

セロー・ファイナルエディション。様々な規制を乗り越えた新作を将来リリースしてほしい。

ハヤブサに続き、NinjaZX-14Rもついに’20年型でファイナルへ。’21年に全面適用される排ガス規制=ユーロ5が終了の原因だ。

令和2年度排ガス規制とは?

’20年末から国内にも順次、ユーロ5と同等の規制が適用される。炭化水素は最大で3分の1以下にまで削減。新たに有害物質の規制が規定されるなど大幅な強化となる。また、触媒などが劣化しない目安の「耐久走行距離」が最大3倍以上に延長。ただし、原付1種のみ適用時期が遅く設定された。

今回から全クラスで規制値が統一された点にも注目。従来は、排気量や最高速に応じて設定されており、今後は小排気量ほど不利になりそうだが、試験方法はクラスごとに異なる。試験は、国際統一基準の「WMTCモード」を引き続き導入し、原付相当のクラス1より、大排気量のクラス3の方が走行パターンの負荷が大きい。

2輪用ABSの義務化も

排ガスに並んで重要な規制が「2輪用ABSの義務化」。欧州では’16年から既に新型車に適用され、’17年1月以降に新車登録された全モデルに適用済みだ。日本には’18年10月以降生産の新型車から装着が義務付けられている。現在、ABS非装備の車両は、規制対応せず、そのまま生産終了となるケースもあるだろう。

ABSは、ご存じのとおりブレーキのロックを防止するシステム。シート下などに制御ユニット(写真下)を積むスペースが必要で、特に設計が古い車両は対応が困難だ。一例を挙げると、長寿車ではSR400がABS非装備。今後の動向に注目が集まる…!

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ヌマ王

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ヤングマシン編集部出身の敏腕フリーライター。特にバイクの社会&時事ネタに詳しく、20年以上にわたって特ダネを追い続けている。趣味はユーラシア大陸横断。