世界初&国産初のエポック車を一挙掲載 #07

パワーは通常の2倍!? 「世界初ターボほか」編~時代を切り拓いた革新のマシンたち~[1965-1984]

時代を切り拓いた革新のマシンたち

暗闇に遠くから幾多の光芒が射す。あるものは一際強い光を放って過ぎ去り、あるものは留まり今も輝き続ける。――過去半世紀に及ぶ二輪史において、数々の革新的な技術と機構が生み出された。定着せず消えていった技術もあれば、以降の時代を一変させ、現代にまで残る技術もある。しかし、その全てが、エンジニアのひらめきと情熱と努力の結晶であることに疑いはない。二輪車の「初」を切り拓き、偉大なる足跡を残した車両を年代順に紐解いていく。

※本稿で取り挙げる「初」は、“公道走行可能な量産二輪市販車”としての「初」を意味します。また、「初」の定義には諸説ある場合があります。

世界初ターボ「パワーは通常の2倍」HONDA CX500 TURBO[1981]

4輪で流行していたターボチャージャーがバイクにも波及した。その先兵がホンダのCX500ターボだ。GL500の縦置きVツインをベースに、大部分のパーツを新設し、IHI製の量産用最小ターボを巧みに搭載。コンピュータ制御のFIをホンダで初めて採用した。排気量は496㏄で、車体もミドルサイズながら、1000㏄並みの82psをマーク。省エネをアピールしたが、国内では認可が降りず、輸出専用だった。各社もターボ車を販売する中、’83年には排気量を673㏄に拡大したCX650ターボに進化。しかし車重やターボラグがライダーに受けず、全車が短命に終わった。

時代を切り拓いた革新のマシンたち
時代を切り拓いた革新のマシンたち
HONDA CX500 TURBO[1981]■車重218kg(乾) 空冷4ストローク並列4気筒DOHC2バルブ 673cc 85ps/7500rpm 7.8kg-m/7500rpm F=100/90-16 R=130/90-17■輸出車
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ボア×ストロークはホンダF1と同じ78×52.2㎜。タービンは石川島播磨重工(現IHI)製で、エキパイ管長を短縮するためラジエター裏に配置した。吸気調整用チャンバーやエアクリーナーはFカウル内なのが斬新。ターボが効くのは4500rpm超で、ドッカン加速が特徴だ。

世界初のキャブターボ」YAMAHA XJ650T[1982]

ライバル車が全てFIなのに対し、本作はコストや整備性に優れるキャブレターターボを市販車で初採用。シャフトドライブも与えた。小型タービンのターボは三菱重工製。ベースは空冷直4ネイキッドのXJ650で、同社マリン部門の技術を応用した大型カウルを追加した。最高出力は71→90psにアップ。

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【YAMAHA XJ650T[1982]】■車重230kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ 653cc 90ps/0000rpm 8.3kg-m/7000rpm F=3.25-19 R=120/90-18■輸出車

「カタナ風のスポーツ派」 SUZUKI XN85[1982]

GS650Gをベースにターボを搭載。シリンダー後部にタービンを積み、3000rpmから過給を開始することで扱いやすい中速域を実現。ベース車の65psに対し、車名の通り85psを発生する。フロント16インチやチェーン駆動も採用したスポーツ車指向のターボで、カタナを彷彿とさせるカウルも特徴だ。

時代を切り拓いた革新のマシンたち
【SUZUKI XN85[1982]】■車重230kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ 653cc 90ps/0000rpm 8.3kg-m/7000rpm F=3.25-19 R=120/90-18■輸出車

「最強のリッターキラー」KAWASAKI 750TURBO[1984]

「世界最強最速のターボモデル」をコンセプトに、最後発で登場。FI吸気の750㏄直4に日立製タービンを融合し、当時の旗艦GPz1100に匹敵する112psをマークした。最高速は圧巻の235㎞/hで、ゼロヨンも世界最速クラス。歴代ターボ最強の動力性能を誇るが、ピーキーな出力特性でも有名になった。

時代を切り拓いた革新のマシンたち
【KAWASAKI 750TURBO[1984]】 ■車重233kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ 738cc 112ps/9000rpm 10.1kg-m/6500rpm F=110/90-18 R=130/80-18■輸出車
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ベースはZ750FX系。ターボラグを極力減らすために、エキパイ集合部にタービンを配置した。クラッチをはじめ、フレーム、足まわりも強化されている。

世界初インボードベンチレーテッドディスク「新時代の技術とスタイルで大ヒット」HONDA CBX400F[1981]

’80年前後、400クラスで人気を競っていたライバルに対抗すべく、ホンダが送り込んだ刺客がCBX400Fである。Z400FXらのDOHC2バルブに対し、4バルブを備え、クラス最高の48psを発揮。さらに冷却性能に優れるインボードベンチレーテッドディスクと軽量な中空アルミ鋳造リヤアームを世界初採用したほか、国内400ロード系初のリンク式リヤサスなど数々の新技術を獲得。スタイルも抜群で瞬く間にクラスの盟主に君臨した。

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HONDA CBX400F[1981]■車重173kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 48ps/11000rpm 3.4kg-m/9000rpm F=3.60-18 R=4.10-18■当時価格:47万円/48万5000円
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鋳鉄製ディスクを内部径から挟み、一体回転するファンで強制排気。ドラムとディスクブレーキの長所を併せ持つが、やや重いのがネックだった。世界初のブレーキトルク感応型アンチダイブ機構=TRACも採用。

国内初カウル付きモデル「自動ウインカーも日本初」HONDA CBX400F INTEGRA[1982]

国内では認証の関係で許可されていなかったカウルが、ついに合法に。第1号としてCBX400Fインテグラがリリースされた。カウルとスクリーンは、レースで得た空気力学を取り入れ、防風効果を重視。また、ハンドル切れ角や車速から検知するオートキャンセルウインカーを日本で初めて導入した。’82年には60psの550も登場。

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HONDA CBX400F INTEGRA[1982]】■車重180kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 48ps/11000rpm 3.4kg-m/9000rpm■当時価格:54万9000円
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【HONDA CBX550F INTEGRA[1982]】

「クラスの起爆剤となった硬派直4」KAWASAKI Z400FX[1979]

角張ったフォルムと大柄な車体に、DOHC2バルブの新設計直4を搭載。当時普及しつつあったキャストホイールに前後ディスクブレーキも備える。上級モデルを思わせるメカとスタイルで400人気に火を着けた。

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【KAWASAKI Z400FX[1979]】■車重189kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ
399cc 43ps/9500rpm 3.5kg-m/7500rpm F=3.25-19 R=3.75-18
■当時価格:38万5000円

「ヤマハ国内初の直4はスリムさが自慢」YAMAHA XJ400D[1980]

FXに続いた400直4で、ヤマハ国内仕様初の4気筒となる。FXを上回る45psに加え、エンジン幅を抑える背面ジェネレーターや、滑らかな出力特性、4本マフラーで差別化を図った。

時代を切り拓いた革新のマシンたち
YAMAHA XJ400D[1980]】■車重180kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC2バルブ 398cc 45ps/10000rpm 3.5kg-m/8000rpm F=3.00-19 R=110/90-18■当時価格:41万円

「メーカーチューンでヨシムラ集合管ゲット」SUZUKI GSX400FS Impulse[1982]

XJから約1年後の’81年4月にGSX400Fが発売。さらに’82年、新型リヤサスなどを与えたⅡ型に進化。上級版インパルスは、ヨシムラと共同開発した集合管を採用し、45→48psに強化した。

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【 SUZUKI GSX400FS Impulse[1982]】■車重171kg(乾) 空冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 399cc 48ps/10500rpm 3.5kg-m/8500rpm F=3.25-19 R=3.75-18■当時価格:49万3000円

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