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ホンダ人気の原付二種×5台イッキ乗りテスト#1〈プロフィール編〉

ホンダ原付二種×5台イッキ乗りテスト

法定最高速度は60km/hで二段階右折不要など、なにかとメリットの多い原付二種。このクラスに個性的な13機種を投入しているホンダ車から5機種(モンキー125、CB125R、クロスカブ110、グロム、PCX)をピックアップし、往復240kmの下道ツーリングテストを敢行、それぞれの個性をたっぷりと比較した。本稿#1ではまず手始めに、今回登場する5台のプロフィールを紹介する。

そもそも”原付二種”って?

原付一種との違い

原付一種(総排気量50cc以下)と原付二種(50cc超125cc以下)の大きな違いとして、法定最高速度、二人乗りの可否、二段階右折の有無が挙げられる。特に最高速度の部分では、車を含めた交通の流れに乗りやすい原付二種にメリットがある。なお、自賠責保険上での区分はどちらも「原動機付自転車」となるため、保険料は同額となる。

・法定速度→(原付一種)30km/h (原付二種)60km/h
・二人乗り→(原付一種)× (原付二種)○
・二段階右折→(原付一種)交差点に応じて必要 (原付二種)不要
・自賠責保険両→(原付一種/二種)同額

原二は14年連続増台

原付二種は1968年の468万台をピークに2000年まで減少を続け、約7割減の133万台まで落ち込んだ。だが、2001年には0.5%巻き返し、その後2004年から14年連続で増加傾向にある。2017年4月現在の保有台数は173万台で、都道府県別で見ると神奈川、東京、大阪がトップ3となっている。いま国内で最も熱いのが原付二種クラスだ(※出典:二輪車新聞 2018年6月8日号)。

モンキー125:グローバル車となって生まれ変わった元祖レジャーバイク

50年を超えるロングセラーモデル、モンキー(50)の後継として2018年7月に発売されたのがモンキー125だ。グロムをベースに、フレームはスチール製バックボーンのリヤまわりを一新。リヤサスをモノから2本ショックとし、前後12インチのタイヤは偏平率をグロムの70%から80%にアップ。空冷SOHC2バルブ単気筒は専用設計のエアクリーナーとマフラーを組み合わせ、常用域でのパワーとトルクを厚くしている。日本ではABS(前のみ)をタイプ設定。

HONDA MONKEY 125 [2018]
【HONDA MONKEY 125/ABS [2018]】全長:1710 全幅:755 全高:1030 軸距:1155 シート高:775(各mm) 車重:105kg(ABS車107kg) 燃料タンク:5.6L エンジン:空冷4ストOHC単気筒 総排気量:124cc 最大出力:9.4ps/7000rpm 最大トルク:1.1kg-m/5250rpm タイヤサイズ:F=120/80-12 R=130/80-12 ブレーキ:F/R=ディスク カラー:赤、黄 税込車両本体価格:39万9600円(ABS車43万2000円)

CB125R:ネオスポーツカフェCB-Rシリーズの末弟、ABSを標準装備

1000を筆頭に5機種を展開するCB-R。そのうち300、250、150、125は共通のシャシーを採用する。125のエンジンは水冷SOHC2バルブ単気筒で、13psという最高出力は今回取り上げた5台の中で最も高い。フレームは高張力鋼管と鋼材で構成されたダイヤモンドフレームで、これにφ41mmという太い倒立式フロントフォークを組み合わせる。車体の角速度や加速度を検出し、車体姿勢の推定データとして活用する“IMU”を導入したABSを標準装備している。

HONDA CB125R [2018]
【HONDA CB125R [2018]】全長:2040 全幅:820 全高:1055 軸距:1345 シート高:815(各mm) 車重:127kg 燃料タンク:10L エンジン:水冷4ストOHC単気筒 総排気量:124cc 最高出力:13ps/10000rpm 最大トルク:1.0kg-m/8000rpm タイヤサイズ:F=110/70R17 R=150/60R17 ブレーキ:F/R=ディスク カラー:黒、赤、白 税込車両本体価格:44万8200円

クロスカブ110:モデルチェンジで後席ステップ追加。二人乗りが可能に

2013年にデビュー、2018年3月に初のモデルチェンジを実施し、車名の末尾に“110”を加えたクロスカブ。空冷SOHC2バルブ単気筒の排気量は109ccで、最高出力は8.0psとやや控えめだ。レバーのない自動遠心クラッチを採用しているため、AT小型限定免許でも乗車可能だ。ワイヤースポークホイールは17インチで、ブレーキは前後ともドラムとなっている。なお、今回のモデルチェンジで後席ステップが追加され二人乗りが可能になったが、標準ではリヤシートがないため、今回はキジマのダブルシートに交換してテストを行った。

HONDA CROSS CUB 110 [2018]
【HONDA CROSS CUB110 [2018]】全長:1935 全幅:795 全高:1090 軸距:1230 シート高:784(各mm) 車重:106kg 燃料タンク:4.3L エンジン:空冷4スト単気筒 総排気量:109cc 最高出力:8.0ps/7500rpm 最大トルク:0.87kg-m/5500rpm タイヤサイズ:F=80/90-17 R=80/90-17 ブレーキ:F/R=ドラム カラー:黄、緑、赤 税込車両本体価格:33万4800円

グロム:サーキットでも活躍、ベテランをも魅了するホットミニ

2013年にデビューし、2016年のモデルチェンジで現在のスタイリングとなったレジャー系モデル。エンジンはオフセットシリンダーやローラーロッカーアームなどを採用する124ccの空冷SOHC2バルブ単気筒で、モンキー125よりもやや多い9.8psを発生する。ミッションは4段だ。フレームはスチール製バックボーンで、これにφ31mm倒立式フロントフォークとモノショック式のリヤサスを組み合わせる。ブレーキは前後ディスクで、ABSの設定はなし。

HONDA GROM [2018]
【HONDA GROM [2018]】全長:1755 全幅:730 全高:1000 軸距:1200 シート高:760(各mm) 車重:104kg 燃料タンク:5.7L エンジン:空冷4ストOHC単気筒 総排気量:124cc 最高出力:9.8ps/7000rpm 最大トルク:1.1kg-m/5250rpm タイヤサイズ:F=120/70-12 R=130/70-12 ブレーキ:F/R=ディスク カラー:赤、白、灰 税込車両本体価格:35万1000円

PCX:フレーム一新、スマートキー採用でさらに魅力アップ!

2010年にデビューした原付二種のプレミアムスクーター。2018年4月のフルモデルチェンジでフレームを一新したほか、前後14インチのタイヤはサイズがワイドになった。燃費の良さと力強い出力特性を両立した“eSP”と呼ばれる水冷SOHC2バルブ単気筒は、CB125Rに次ぐ12psを発揮する。アイドリングストップシステムや前後連動のコンビブレーキ、スマートキー、アクセサリーソケットなど便利な装備が盛りだくさん。まさにプレミアムな原二だ。

HONDA PCX [2018]
【HONDA PCX [2018]】全長:1925 全幅:745 全高:1105 軸距:1315 シート高:764(各mm) 車重:130kg 燃料タンク:8L エンジン:水冷4ストOHC単気筒 総排気量:124cc 最高出力:12ps/8500rpm 最大トルク:1.2kg-m/5000rpm タイヤサイズ:F=100/80-14 R=120/70-14 ブレーキ:F=ディスク R=ドラム カラー:赤、灰、白、黒 税込車両本体価格:34万2360円

ホンダ人気の原付二種イッキ乗りテスト、まずは5台のプロフィールを紹介した。続いては詳細なスペック比較を行いたい。

↓【#2:主要装備編に続く】↓
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●写真:真弓悟史

※ヤングマシン2018年9月号掲載記事をベースに再構成

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