
●文:ライドハイ編集部(根本健) ●イラスト:藤原らんか
ブレーキディスクは熱歪みで外周ほど反り返る
スポーツバイクのフロントブレーキには、制動面のディスクと内側でホイールをマウントするハブ(インナーローターとも呼ぶ)とを連結する“フローティングピン”が挟まれている。
なぜディスクとハブを分離しなければならないのかというと、ブレーキの熱でライダーがレバー操作する際、そのつど遊びの量が変わってしまわないようにするためだ。
ブレーキのディスクは、当然だが制動するブレーキパッドが接するためにある程度の幅が与えられている。この幅は、ブレーキパッドに対して内側と外側で受ける速度が異なる。その結果、ブレーキをかけるとディスクの外側のほうが熱くなり、金属故に外周に近いほど熱膨張することになる。
ハードブレーキ後のNOブレーキ!
ディスクの外周に近い部分ほど熱膨張で延びてしまい、次第に円錐状に反り返るコトになる。これがライダーのブレーキ操作を決定的に妨げる危険な状況を生むのだ。
ブレーキのディスクは、両側から挟んでいるキャリパー内のピストンが、油圧によってブレーキパッドを押し付けることで制動する。これがブレーキをかけている途中で高温になり反り返ると、ブレーキパッドを押しているピストンが、押し返される側とさらに押す側とでディスクの反り返りに追随してしまう。
問題はそのブレーキングが終わった後だ……
※本記事は2022年5月13日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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