
●記事提供: ライドハイ編集部
バルブを閉じる側にスプリングを使わない機構”デスモドローミック”
ドゥカティといえば「DESMO」、デスモドローミックと呼ばれる強制開閉バルブが、他のメーカーでは使われていないメカニズムとしてファンには知られている。
通常のエンジンがバルブを閉じる場合、コイルスプリングで引き上げる方式を取る。一方のデスモはロッカーアームを介し、バルブを開ける際と同じようにカム駆動で強制的に閉じる仕組みだ。
この狙いはバルブの強制駆動による安定した高回転化。通常のエンジンが超高回転域に差し掛かると、バルブ内のコイルスプリングが開閉の往復に追従できなくなり、バルブタイミングがズレてピストンと衝突、もしくは吸排のバルブ損傷などが起きるリスクがある。これを避けるための構造がデスモドローミックなのだ。
ドゥカティは気鋭のエンジニア、F1まで30年も画期的な設計を続けたタリオーニ技師によって、125ccGPマシンに初めて採用、超高回転化を具現化したのだった。
排気量が大きくなるほどに高回転化が容易い
ドゥカティはこのデスモのメカニズムをいち早く市販車にも投入。1957年の175Tで複雑なメカニズムで耐久性に疑問を呈する世界に対し、5大陸6万キロを走破してみせた。
また125cc単気筒にはじまるベベル駆動(シャフトで90°方向転換してヘッド上のカム駆動するOHC)をそのまま拡大して’70年代の450デスモへと継承していった。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ドゥカティ)
10/1発売:カワサキ「Ninja ZX-25R SE/RR」 250ccクラスで孤高の存在感を放つ4気筒モデル、「Ninja ZX-25R」の2026年モデルが早くも登場する。今回のモデルチェンジで[…]
伝家の宝刀「V4」搭載のキング・オブ・クルーザー エックス ディアベルといえば、マッシブなクルーザーとして「素の」ディアベルとはひと味違った走り、満足感が得られると評判のモデルでした。 新型は、今やド[…]
2009年に移籍したのに「GP8」にも乗っていた?! 2003年にホンダからモトGPにデビューしたニッキーでしたが、2009年にはドゥカティ・コルセへと移籍。2007年にケイシー・ストーナーがデスモセ[…]
新型ムルティストラーダV4Sはダート性能もアップ! ムルティストラーダとは、英語にすれば“ マルチな道”、つまり“全路面対応型バイク”という意味だ。実際、ムルティストラーダのコンセプトは4in1バイク[…]
ドゥカティ初の単気筒モタードモデル モタードモデルといえば、通常はオフ車の派生モデルとして作られるが、この「ハイパーモタード698モノ」は、ロードスポーツキャラに100%振りきって、車体剛性も高めに設[…]
最新の関連記事(ライドハイ)
ゼファーとは真逆のコンセプトで独り勝ちを掴む! 1989年のカワサキZEPHYR(ゼファー)をきっかけに、カウルのないフォルムをネイキッドと呼ぶカテゴリーが瞬く間に人気となった。 続いて1991年に、[…]
ネイキッドブームの立役者もライバル続出で遂に対抗刷新! 1989年、カワサキがリリースしたZEPHYR(ゼファー)は、レーサーレプリカ熱が冷めたタイミングもあって、瞬く間に400ccクラスの販売トップ[…]
カラーオーダープランにはじまり車体をツートンに塗り分けるまでに! ホンダは1991年、250ccの4気筒カムギヤトレイン、CBR250FOURやCBR250RをベースとしたJADEを投入した。 JAD[…]
新作CB750K内覧でヨーロッパのトレンドを強く要求され追加した「F」デザインが世界中で大ヒット! 1969年にリリースされた、量産車では世界初の4気筒、CB750FOURから10年が経とうとしていた[…]
小排気量にフレームからリヤフェンダーが別体化してスーパースポーツだけの前後18インチ! 1964年、ホンダは最もポピュラーだった90ccクラスに画期的なバイクをリリースした。 その名もCS90。当時は[…]
人気記事ランキング(全体)
低く長いデザインが個性マシマシ! レトロモダンなボバークルーザー 中国から新たな刺客がやってきた! ベンダは2016年設立の新興メーカーで、独自設計のエンジンを搭載したクルーザーを中心に、ネイキッドな[…]
ネイキッドブームの立役者もライバル続出で遂に対抗刷新! 1989年、カワサキがリリースしたZEPHYR(ゼファー)は、レーサーレプリカ熱が冷めたタイミングもあって、瞬く間に400ccクラスの販売トップ[…]
フレディ・スペンサー、CB1000Fを語る ──CB1000Fのインプレッションを聞かせてください。 とにかくすごく良くて、気持ちよかったよ。僕は何年もの間、新しいバイクのテストをしてきた。HRCのテ[…]
ゼファーとは真逆のコンセプトで独り勝ちを掴む! 1989年のカワサキZEPHYR(ゼファー)をきっかけに、カウルのないフォルムをネイキッドと呼ぶカテゴリーが瞬く間に人気となった。 続いて1991年に、[…]
前年モデルでTFTディスプレイを獲得した無印 北米スズキは、2005年型GSX-R1000(通称K5)由来の痛快な並列4気筒エンジンを搭載するスポーツネイキッド「GSX-S1000」およびスポーツツア[…]
最新の投稿記事(全体)
テレスコピック×フラットツインは1300cc化でより軽やかに! まず正直に言うと、残念ながらR1300RS&Rの試乗はフルウエットのみで、試乗時間も2台合わせて45分という限られた時間だった。各車のお[…]
必要なのはキャブ本体とパーツリスト! 燃調キット開発プロセスとは 日本製自動車の性能は優秀で、日本国内で役目を終えた後も中古車として世界各地に輸出され、何十年という時を経ても現役で活躍していることが多[…]
出展テーマは「By Your Side」 スズキは、2025 年10 月30 日から11 月9 日まで、東京ビッグサイトで開催されるJapan Mobility Show 2025 (ジャパンモビリテ[…]
40%OFFもある! オトクな7アイテム アストロプロダクツ AP ミニタイヤゲージ:32%OFF ツーリング先やガレージでの日常点検に役立つ、手のひらサイズのミニタイヤゲージだ。とてもコンパクトなの[…]
初の電動スクーターが「C evolution」 2017年、BMWモトラッドは初の電動スクーター「C evolution(Cエボリューション)」を発売。それまでのガソリンエンジンを搭載したC650に通[…]
- 1
- 2