SRやSRXが登場! テイストと速さを楽しむ400ccスポーツシングルもヤマハのお家芸に
2021年に惜しまれながら生産終了したが、ヤマハのロングセラー400ccモデルといえばSR400。4ストロークの本格トレールXT500をベースに1978年に登場して以来、レイアウトやデザインを変えずに熟成と進化を重ねて販売された。
そしてレプリカブームのさなかに登場した単気筒スポーツがSRX-4/6。エンジンのベースは、やはり大型トレールのXT400/600で、レプリカのFZ400Rに似たスチール製の角断面のフレームに搭載。大パワー4気筒のレプリカと正反対に見えるが、独自のスポーツ性で人気を獲得した。
1978年 SR400
空冷単気筒SOHC2バルブエンジンを積む軽快なロードスポーツ。登場時は400と500の2本立てで、79年にはキャストホイールとなるが、ほどなくワイヤースポークに戻った。1985~2000年までフロントにドラムブレーキを採用。2001年のモデルチェンジでディスクブレーキとなり、500が廃止されて400のみに。2009年にFI化(電子制御式燃料噴射装置)したが、2021年に惜しまれながらも生産終了した。
1985年 SRX-4
空冷単気筒SOHC4バルブエンジンを角断面スチールパイプのダブルクレードルフレームに搭載するモダンなシングルスポーツ。ホイールデザインの変更や前輪の17インチ化、4POTキャリパーのブレーキやラジアルタイヤの採用など細部をリファインしつつ89年まで生産。兄弟車のSRX-6も販売。
1990年 SRX400
空冷単気筒エンジンや車体の基本構成は変わらないが、太さを増したフレームやアルミ製スイングアーム&モノサス、外装デザインも変えたフルチェンジモデル。前モデルがキック始動だったの対し、このモデルではセル始動に変わったのは大きなトピック。91年にサスペンションの設定見直しが行われ、最終モデルとなる。兄弟車のSRX600も販売。
大地を制するビッグオフ!
ヤマハのトレールは2ストロークのDTシリーズが人気だったが、大排気量モデルは4ストロークのXTシリーズが有名。海外ではXT500の後継モデルのXT550や排気量アップしたXT600が人気だが、国内では中型自動二輪免許で乗れる400版を発売した。ただし当時は「車検のあるオフロード車」は、販売面において厳しいものがあったようだ。
個性的なスポーツツアラーもあった
XZ400は80年代初頭のバイクブームによるユーザーの多様化に応えるべく開発された1台。ヤマハのV型2気筒ではかなり珍しい水冷DOHC。海外向けが主力のXZ550の兄弟車ゆえに、400ccとしては大柄で重量もあり、価格も当時の400ccでは高額な49万9000円で、カウル付きのXZ400Dは57万円もした。
スポーツツアラーのディバージョンも変わり種エンジンを搭載。35度前傾したシリンダーやダウンドラフトのストレート吸気は、レプリカ系のジェネシス構想を反映する高回転ハイパワー傾向と思いきや、空冷2バルブでボア×ストローク47.7×55.7mmのロングストロークはどちらかといえばトルク重視のユッタリ系と、少し不思議な作りだ。
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