ドゥカティがEICMAでもっとも美しいバイクに選ばれるのは11回目

美しさと迫力を備えたディアベルV4【2022 EICMAでもっとも美しいバイクに選出】

凄いバイクだな……。EICMAで実車のインパクトに驚かされた。ドゥカティのニューモデルは、EICMAの開催より前にすべて発表されていたため、そのスタイリングやスペックは把握していたつもりだったが、ディアベルV4の存在感は凄かった。クルーザーという枠では収まらない、とてつもない力強さと美しさに満ちていたのだ。


●文:ミリオーレ編集部(小川勤) ●写真:ドゥカティ ●外部リンク:ドゥカティ

力強さを増したディアベルV4

マッシブなのにスポーティ、既存のクルーザーの概念を打ち破って世界中で大ヒットしたディアベルは2023年にV4エンジンを搭載して生まれ変わる。その詳細はドゥカティ ワールドプレミア2023 エピソード6で発表された通り。

MIGLIOREではドゥカティのすべてエピソードを公開してきたが、その中でも注目を浴びていたのがディアベルV4で、そのPV数は他の追従を許さない圧倒的な数だった。

そんなディアベルV4を実際にEICMAで見た第一印象は、強さと美しさの共存。スタイリングはどこまでもエレガントなのに、細部の仕上げは繊細で、そしてどこまでも新しさに溢れていたのだ。

そんなディアベルV4がEICMAで「Moto più bella(もっとも美しいバイク)」に選ばれた。

このコンテストは、イタリアのバイク誌であるモトチクリスモとEICMAが2005年から行っているもので、会場とオンラインでの投票を集計して発表。ディアベルV4は2万3000人から支持を集め、36.8%のシェアで1位を獲得した。

そんなディアベルV4のディテールを紹介していこう。

カラーは2種類。ドゥカティレッド(299万9000円)とスリリングブラック(303万3000円)をラインナップする。

終日賑わいを見せるEICMAのドゥカティブース。2023年からドゥカティのMotoGPチームのファクトリーライダーになるエネア・バスティアニーニもお気に入り?

ロー&ロングなスタイルながら、スポーティさを忘れないディアベルらしいスタイルはV4になっても変わらない。市街地とワインディング、そのどちらでも扱いやすく映えるのがドゥカティ流クルーザーのディアベルだ。ネイキッド、クルーザー、スポーツの3つを完璧に融合させている。ハンドルバーはディアベル1260よりも20mm手前に近づき、快適なポジョンを約束。

4本出しのサイレンサーが奏でるドゥカティサウンドも楽しみに待ちたい。スイングアームは片持ちで、リヤタイヤはディアベル専用の極太の240サイズを履く。

こちらはドゥカティレッド。個性、性能、スタイルの中心にV4エンジンがあるのがよくわかる。フレームはアルミ製モノコックのためエンジンの存在が際立つ。

0-100mは3秒、168psに専用チューンされたMotoGP譲りのV4エンジン。ポジションと車体姿勢もあり、パニガーレやストリートファイターのV4エンジンよりも身近に感じるはずだ。

アイドリング時や低負荷走行時はリヤバンクを休止し、2気筒で走行することで燃費を向上させ、熱対策。2気筒時は低周波の深みのあるサウンドが特徴で、4気筒すべてが燃焼している時はサウンドの周波数が高くなる。

デイタイムランニングライト(DRL)はダブルC型のデザイン。エアダクトとの曲率とシンクロしているようでとても美しい。

テールライトが点くとご覧の表情。テールライトはマトリクス状に配置、こちらもダブルC型になっている。灯火類で存在感をアピールするのもドゥカティはとても上手い。

テールライトが付いていないとご覧の表情。ブラックはさらに精悍なイメージになる。

フロントのウインカーはハンドルと一体。スイッチの周りにライトを仕込み、夜でも操作しやすいのが魅力。

ライディングモードは「スポーツ」「ツーリング」「アーバン」「ウエット」。メーター画面は現状のモードや制御の介入度を把握しやすい。

【’23 DUCATI DIAVEL V4】主要諸元 ■軸距1593 シート高790(各mm) 車重236kg(装備) ■水冷4ストV型4気筒 1158cc 内径83×行程53.5mm 圧縮比14:1 最高出力168ps/10750rpm 最大トルク12.8kg-m/7500rpm 変速機6段 燃料タンク容量20L ■キャスター26°/トレール112mm ブレーキ形式F=φ330mmWディスク+4ポッドキャリパー R=φ265mmディスク+2ポッドキャリパー タイヤサイズF=120/70-17 R=240/45ZR17 ●ドゥカティレッド(299万9000円)、スリリングブラック(303万3000円)


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