●文:モーサイ編集部(上野)
バイクといえば、「丸いヘッドライトがあって、丸いタンクがあって、エンジンが見えていて…」という昔ながらの定番のカタチを思い浮かべる人が多いからだろうか。昨今トレンドとなっている鋭角的なデザインのバイク(特にフルカウルのバイク)について、“ガンダムっぽいデザイン”と評する人が少なからずいる。
そうした「ガンダムっぽい」という声は、具体的にガンダム=RX-78を指しているのではなく、“SFっぽいデザイン/ロボットっぽいデザイン”みたいなニュアンスなのだろう。つまり、正確を期すなら“モビルスーツっぽい”なのである、と編集部一のガンダム好きを自認する筆者は思うのだ。
そこで当記事では「ガンダムっぽい」と評されがちなバイクが、実際はどのモビルスーツに似ているのかについて考えてみたものである。…というより、以下は筆者が最初にそのバイクを見た際、すぐに頭に描いたモビルスーツである。
※お断り:当記事はあくまでバイクとモビルスーツのデザイン上の相似について考えたものです。各作品中における各モビルスーツの性能や活躍で、各バイクの性能を例えたものではありません。
カワサキ ニンジャH2=AMX-103ハンマハンマ(機動戦士ガンダムZZ)
スーパーチャージャー(過給機)を組み合わせたエンジンを搭載しているという点で、バイクに詳しい人以外にも知名度のあるニンジャH2。
鋭角的なフィンを多数備えた個性的なデザインもインパクトは大きく、それこそバイクに詳しい人以外から「ガンダムっぽいバイクだね」と評される筆頭株ではないだろうか。
しかし、ヘッドライト自体は丸型1灯タイプで、ガンダム系モビルスーツの特徴である“ツインアイ”というより“モノアイ”である。もっとも似ているモビルスーツは、フィンのように多段式のショルダー部が大きな特徴のネオジオンのモビルスーツ「ハンマハンマ」だと思う(カラーリングがグリーン系=カワサキという連想もなきにしもあらず)。
ヤマハYZF-R1(最新型)=MSZ-006 Zガンダム(機動戦士Zガンダム)
技術面だけでなく、デザイン面でもヤマハのMotoGPマシン・YZR-M1のDNAを引き継いだ1000ccスーパースポーツモデル・YZF-R1。
一見ヘッドライドがないレーシングマシンのように見えるが、LEDヘッドライトが2つ、フロントカウル先端についている。この細く鋭いヘッドライトは、まさしくZガンダムの精悍な顔そのものではないだろうか。
ヤマハは「YZF-R」シリーズのイメージカラーとしてブルーを用いているが、ガンダム系モビルスーツにしてはブルーの面積が多いZガンダムと、カラーリング面においてもイメージが似ている気がするのである。ただし、オーナーになった場合、機首からライバルのマシンに絶対突っ込んではいけない。彗星がバァーって流れてしまうから。
なお、シルバー/グレー系のカラーリングとなる上級グレードのYZF-R1Mだと、Zプラスっぽくなる。
KTM 1290スーパーデュークR=XM-0754バンデット(ターンエーガンダム)
フルカウルのバイクでなくても、近未来的/鋭角的なデザインはトレンドであり、ネイキッドバイクにもこんな個性派モデルがいる。オーストリアのKTMが送り出す1300ccのスポーツネイキッド・1290スーパーデュークRである。
LEDをデザインに生かした独特のヘッドライトは「昆虫のようだ」とも言われるが、じーっと見ていると、ターンエーガンダムに登場したバンデットの顔にしか見えなくなってくる。オレンジベースのカラーリングも両者の共通項だ。
バンデットは作品後半に登場しただけなので、印象が薄い人が多いと思う。というわけで一応補足しておくと、ターンXの随伴機として出てきたモビルスーツである(不思議なお化粧のお嬢さんがパイロットをしていた)。
ヤマハYZF-R1(6代目)=AMX-004 キュベレイ(機動戦士Zガンダム/ZZガンダム)
鋭角的な部分もあるが、全体としては流麗なデザインの6代目YZF-R1。発売されたときに「これはキュベレイではないか」という声が一部バイクファンから上がった(筆者を含む)……
※転載元初出:2020年1月10日 ※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
モーサイの最新記事
一般人でも許される現行犯逮捕とは? 「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。 原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察で[…]
大型トラックの渦=乱流と負圧域でバイクを吸い寄せる 大型トラックでもバイクでも、空気の塊を突き破るように走っています。そのとき空気がキレイに車体に沿って流れてくれればいいのですが、そううまくは行かず、[…]
「カワサキメグロ製作所」倒産後、カワサキ明石工場で生産されたメグロ 大正13年(1924年)に操業を開始した目黒製作所。戦前から純国産の500cc単気筒エンジンを搭載した二輪車を生産し「国産大型車の名[…]
キャストでもスポークでもない独自構造のホイール 国産の2輪車にキャストホイール車が登場し始めたのは、1970年代後半のこと。当初は一部の高級モデルにのみ採用されたこともあり、ワイヤースポークとは違う新[…]
イラスト入りのカントリーサイン カントリーサインとは、正式には「市町村案内標識」といい、町と町との境界に設置されています。 市町村案内標識自体は日本各地にありますが、そのほとんどが都道府県章や市町村章[…]
最新の関連記事(バイク雑学)
ライダーを魅了してやまない「ハイパーVTEC」 CB400SF(スーパーフォア)に採用されていることでも有名な、バルブ制御システム「ハイパーVTEC(HYPER VTEC)」。この口コミを検索してみる[…]
夏場はサイドスタンドがアスファルトにめり込む危険性あり!いったいどういうこと? 駐車場などに使われている一般的なアスファルトについて、その軟化点は47.0〜55.0℃と言われていますが、夏場の強烈な直[…]
「コスプレとバイク」本編 今回のバイク:Vストローム250とNIKEN Vストローム250はスズキの250㏄クラスのアドベンチャースタイルのバイクです。ガソリンが17L入るタンクやフロントのスクリーン[…]
バイクのハンドルに荷物をかける行為は交通違反? じつは、ハンドルにレジ袋/カバンなどを引っかけて運転する行為は、明らかな交通違反です。 道路交通法第55条第2項には、「運転視野やハンドル操作などを妨げ[…]
キャストでもスポークでもない独自構造のホイール 国産の2輪車にキャストホイール車が登場し始めたのは、1970年代後半のこと。当初は一部の高級モデルにのみ採用されたこともあり、ワイヤースポークとは違う新[…]
人気記事ランキング(全体)
4気筒CBRシリーズの末弟として登場か EICMA 2024が盛況のうちに終了し、各メーカーの2025年モデルが出そろったのち、ホンダが「CBR500R FOUR」なる商標を出願していたことがわかった[…]
125ccスクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限[…]
電熱インナートップス ジャージタイプで使いやすいインナージャケット EK-106 ポリエステルのジャージ生地を採用した、ふだん使いをしても違和感のないインナージャケット。38度/44度/54度と、3段[…]
第1位:X-Fifteen[SHOEI] 2024年10月時点での1位は、SHOEIのスポーツモデル「X-Fifteen」。東雲店ではスポーツモデルが人気とのことで「とにかく一番いいモデルが欲しい」と[…]
コンパクトな車体に味わいのエンジンを搭載 カワサキの新型モデル「W230」と「メグロS1」がついに正式発表! ジャパンモビリティショー2023に参考出品されてから約1年、W230は白と青の2色、メグロ[…]
最新の投稿記事(全体)
Vストローム250SX[59万1800円] vs Vストローム250[66万8800円] 2023年8月に発売された、スズキ自慢の油冷単気筒エンジンを搭載したアドベンチャーモデル「Vストローム250S[…]
126~250ccスクーターは16歳から取得可能な“AT限定普通二輪免許”で運転できる 250ccクラス(軽二輪)のスクーターを運転できるのは「AT限定普通二輪免許」もしくは「普通二輪免許」以上だ。 […]
一般人でも許される現行犯逮捕とは? 「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。 原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察で[…]
バイクのスピード感をイメージさせる象徴的なグラフィックモデル登場 ネオテック3のグラフィックモデル第3弾となるアンセムは、バイクを走らせているときに感じる風を思わせる、スピード感ある模様が特徴だ。ブラ[…]
バイクのパーツと“夜行”をポップアートに描いたホットでクールなグラフィックモデル Z-8 ヤギョウは、ネオンカラーなどの極彩色で彩られた現代ポップアートなグラフィックが特徴だ。グラフィックにはタイヤと[…]
- 1
- 2