
●レポート:石橋知也 ●写真:八重洲出版『モーターサイクリスト1994年1月号』/ホンダ ●記事提供:モーサイ編集部(上野茂岐)
最終型NSR250R(MC28)は市販レーサーのような足まわり
ちまたでは「NSR250Rで最高なのは’88年型のMC18」というのが定説です。
たしかに’88年型は’89年型とコンピュータが違っていて、公称値(最高出力45ps/9500rpm)には現れない歴然としたパワー差があります。
でも、筆者としてはそれほど人気が高くない最終型’94年型(MC28)をあえて推します。最高出力は40ps/9000rpm、乾燥重量も134kgと、数値上の性能では’88年型の45ps 127kgより劣りますけど…。
「ハチハチ」の通称でファンが多い2代目NSR250R(1988年1月19日発売)。市販二輪車としては世界初のコンピューター制御による「PGMキャブレター」を採用、249ccの水冷2サイクルV型2気筒エンジンは最高出力45ps/9500rpm、最大トルク3.8kgm/8000rpmの性能を発揮した。
上級版SE/SP搭載の秀逸なプリロード調整機構
’94年型NSR250Rとは、同シリーズの4代目となる最終型(初代=MC16/2代目=MC18/3代目=MC21)ですが、’94年型の何がイイかって?
まず車体と足まわりです。ホントに前後サスペンションの作動性がよく、減衰力の発生も精度が高いんです。これだけ軽いバイクなのにしっかり路面に追従し、安定性があり、もちろん運動性も抜群。決して挙動がキョロキョロしないし、不安定さが出ないんです。
1993年末に発売された最終型ことMC28のNSR250R。スタンダードとSEが1993年11月10日発売、SPが1993年12月10日に限定1500台で発売された。写真はNSR250R SE。
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