ネジのトラブルに必携”ショックドライバー”は工具箱の守護神!【メンテ初心者ほど持っていて損はない】
ネジ頭が”潰れる=ナメる”という現象。ちょっとしたDIYやバイクのメンテナンス、部品交換の作業において誰もが直面したことがあるはずだ。そのまま慌てて作業してしまうと、さらにネジ溝が広がって万事休す! ということもある。そんなときのために、バイクメンテナンス系YouTuberのDIY道楽テツ氏が、ネジ回しに必要な「基本要素」を一挙にこなしてくれる優れモノ「ショックドライバー」を紹介する。
●文:[クリエイターチャンネル]DIY道楽テツ
ネジは何故ナメてしまうのか? その原因と対策
「ナメんなよ」ってコトバが流行したのは40年以上も昔のことですが、DIYやバイクメンテナンスの現場では「ナメんなよ」は今もなお健在。どういうことかというと、ネジやボルトの頭が潰れて回せなくなる状態のことを「ナメる」と言うのです。ちなみにその理由は、締めたり緩めたりしたくても回せない(=すべる)…と掛けているのが由来だとか。
そもそもなぜネジ山をナメてしまうかというと、ネジの頭にちゃんとフィットしていない状態でドライバーを回してしまうから。空回りしたドライバーが溝を傷つけ、それが広がって結果的にナメてしまうのです。
ドライバーがネジの頭にフィットしない要因としては、ドライバーのサイズが合っていない/ゴミやサビなどが詰まっておりドライバーと噛み合っていない/押し付ける力が足りていない…などが挙げられます。
昔からドライバーによるネジ回しの基本は「押し付けるチカラ:回すチカラ=7:3」と言われています。しかしネジの固着があまりにも強力だった場合は、適切にドライバーを使ってもナメてしまうことも…。
ネジ回しに必要な工程がオールインワン「ショックドライバー」
そんな時のために工具箱に入れておきたいアイテムが「ショックドライバー」です。一見ゴツいだけのただのドライバーに見えるかもしれませんが、後端部をハンマーで叩くとその衝撃が回転運動に変換され、設定した方向に回る構造になっています。ハンマーの衝撃でネジの固着を解除しつつ、一瞬だけ、しかも強く回すことでネジを外そうというアイテムなのです。
今回はヤマハ DT50のエンジンを固定しているネジを外してみます。あまり頻繁に外すことのない箇所ですが、そういうネジはいつのまにか固着しがち。安易に回そうとするとナメてしまう危険が大きいので要注意です。そんな、地味に難易度の高いネジにショックドライバーを使ってみましょう。
使う時のコツは最初の確認と、思い切り
ただし、使用時に守るべき約束事があります。まず、先端ビットはきちんとネジ頭に適合するものを選ぶこと。これは実際に外したいネジに当ててみて、フィット感を確認するといいでしょう。また回転方向は必ずチェック。間違ってもネジを締める方向に設定しないようご注意を。そして一番重要なのは、躊躇せず思いっきり強く叩き、衝撃をネジに伝えることです(注:ただし、自分の指や手首を叩いてケガなどは絶対にしないようにご注意ください)。
※使用方法の詳細については、お使いのショックドライバーの説明書に従ってください。
個人的なオススメは”どっしりしていて握りやすいもの”
ちなみにワタシが愛用しているのはショックドライバーはコチラです。何年も使ってますが、太くて頑丈で持ちやすいタフガイ! ちなみに、今のところ勝率は99%です!! (1回だけ、脆くなりすぎたネジを粉砕したことがあります…)。
使っている姿があまりにもプロっぽくて上級者用の工具に見えてしまうショックドライバーですが、メンテナンス初心者の方にこそぜひとも使っていただきたいなと思っています。ネジが1本外れないだけで作業が進まなくなってしまったり、ナメてしまって絶望的な状況に陥らないようにするためにも、工具箱の中にショックドライバーを持っていて損はありませんよ~!
この記事が少しでも皆様の参考になれば幸いです。今回もご視聴ありがとうございました~!
動画解説はこちら↓
(↓)YouTube動画のほうでは映像付きで解説しているのでよかったら参考にしてください♪
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