【日本仕様だけのアイボリーは9月30日までの受注生産!】ヤマハ「XSR900」2025年モデル試乗レポート

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【日本仕様だけのアイボリーは9月30日までの受注生産!】ヤマハ「XSR900」2025年モデル試乗レポート

直列3気筒888ccエンジンを軽量なアルミフレームの搭載しながらも、オーセンティックなデザインを採用したXSR900。2025年モデルは、スマートフォンとの連携機能を備えた5インチTFTディスプレイに加え、ライディングモードの構成をブラッシュアップ。このほか、新タイプのスイッチボックスの採用、ハンドル形状&フロントサスペンションの最適化などなど、様々な変更を受けているが、やはり気になるのは日本限定カラーとして設定された「アイボリー(セラミックアイボリー)」の登場だろう。

●文:谷田貝 洋暁 ●写真:富樫 秀明 ●BRAND POST提供:YAMAHA [Y’S GEAR]

日本限定カラーの「アイボリー」のスタイング&主要諸元

シートも専用カラーが用意された日本限定カラーの「アイボリー」。「ホワイト」、「ブラック」とは違い、2025年9月30日までの受注販売となる。

新型2025年モデルXSR900のトピックスはなんといっても、日本市場だけの限定カラー「アイボリー(正式名称:セラミックアイボリー)」である。往年のヤマハレースマシンイメージの「ホワイト」、定番色の「ブラック」に加えて、追加設定されたこの「アイボリー」、専用色になっているのは燃料タンクや樹脂部品だけではない。

XSR900 2025モデル「アイボリー(セラミックアイボリー)」、135万3000円

シート表皮や、フロントフォークアウターチューブに専用色を使用するなど、かなり手の込んだ仕様変更が加えられており、これでベースモデルに対しわずか3万3000円アップとはかなりのお値打ち価格。

ちなみに、この日本限定カラーの「アイボリー」は2025年9月30日までの受注生産モデルとなっているので気になる方は早め決断をされたし。

XSR900 2025年モデル「ホワイト(シルキーホワイト/左)」、「ブラック(ブラックメタリック/右)」は132万円。

XSR900 2025モデル「アイボリー」は、スポーティなカラーが採用された他のカラーリングモデルに比べ、カジュアルでウエアのチョイスなどの幅も拡がりそうだ。

XSR900 2025年モデル「アイボリー(セラミックアイボリー)」、135万3000円

主要諸元■全長2155 全幅790 全高1160 軸距1495 シート高815(各mm) 車重196kg(装備) ■水冷4スト直列3気筒DOHC4バルブ 888cc 120ps/10000rpm 9.5kg-m/7000rpm 変速機形式6段リターン 燃料タンク容量14ℓ ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17●価格:シルキーホワイト&ブラックメタリック=132万円/セラミックアイボリー=135万3000円

「アイボリー」のシートは専用カラーが設定されている。

カシマコートによる専用カラーが施されている「アイボリー」のフロントフォークアウターチューブ。

XSR900 2025年モデルのブラッシュアップポイント

XSR900 2025モデル「アイボリー」

ぱっと見では新メーターの採用やライディングモードのブラッシュアップが大きな変更点であり、従来からのネオクラシックらしいデザインをそのまま引き継ぐことになった2025年モデルのXSR900。ただ、車両の細部を見ていくと、ハンドル&シート形状、ステップなどのポジション関連に加え、サスペンションセッティングの仕様変更など、快適性をアップするための改変が行われている。

関係者によれば、これはフルカウル仕様のXSR900 GPが2024年に登場したところが大きいそう。同じXSR900シリーズでも、スポーツ&レーシーな要素は“GP”に譲り、無印のXSR900は街乗りやツーリングなどの幅広い用途に向けてコンフォート寄りのキャラクターへとシフト。2025年モデルからは、サスペンションが“GP”と同様に前後フルアジャスタブルになると同時に、セッティングに関しては“GP”よりもしなやかで街乗りなどがしやすいキャラクターとなっている。

ハンドル形状の形状を変更し、グリップ位置は10mm程度アップ/数mm手前に。全幅の数値は790mmで変わりないが、全高の数値が1155mmから1160mmとなっており、若干上体を起こすような改変が行われた。

Φ41㎜倒立フォーク&KYB製リヤショックは、フルカウル仕様のXSR900 GP同様に。機能面では前作からRショックにもプリロード調整&伸側減衰力調整に加え圧側減衰力調整機能が追加されフルアジャスタブル化。またキャラクターはスポーティな“GP”に対して、無印はややコンフォートよりの柔らかめなセッティングに変更されている。また「アイボリー」は日本限定カラー仕様でアウタチューブもカシマコートによる渋めのカラーリングを採用している。

MT-09やトレーサーなどにも採用が進んでいる新設計スイッチボックスを採用。新たに最高速度を設定して速度の出し過ぎを防ぐYVSL(ヤマハバリアブルスピードリミッター)機能も搭載。ただし、YVSLはクルーズコントロールとの併用はできない。

3.5インチから5インチにサイズアップしたTFTカラーディスプレイは、4つのメーターデザインをチョイス可能。スマートフォンとのコネクティビティ機能も強化され、“Garmin StreetCrossアプリ”を使えばBluetooth接続でナビ画面のミラーリングも可能。

ドライブモード、トラコン、ABSといった電子制御介入レベルを個別に設定するのではなく、「SPORT」、「STREET」、「RAIN」といったプリセットタイプのライディングモードを新採用。ただし、「CUSTOM1/2」では好みのパラメーターを組み合わせて保存しておける。

メーターが変更になったことにより取り付けプレートも小さくなり、ボルトも4本留めから3本留めとなってよりスタイリッシュに。また追加されたUSB Type-Cのソケットはヘッドライトの裏側に内蔵されている。

燃料タンクキャップはスーパースポーツイメージのデザインとしたヒンジ式だ。

今モデルからブレーキレバーと同様に、クラッチレバーにダイヤル式のアジャスターが搭載された。このほかワイヤーの調整ダイヤルが小型化するなどスタイリッシュに。レバーがブラック仕上げなのは前作と同様だ。

シート高は、数値上は5mmアップして815mmとなっている。ただし、クッションのウレタンを硬度を20%下げたことで、厚みを増やして快適性をアップさせながら、乗車時の沈み込みを増やして足つき性は前作同等を確保。実際に跨っても前作より悪くなっている印象はない。また前作ではシングルシート風の見た目のために、パッセンジャーシートの座面が高く設定されていたが、2025モデルでは20mmほどダウンして二人乗り時の利便性を高めている。

アルミ剥き出しのスポーティなステップだった前作に対し、新型は幅広でラバーパットを備えた快適性重視の仕様に。また細かい部分ではチェンジペダルのラバーパッドもタル型にしたり、Fスプロケットのカバーデザインなども変更されている。

前作がブリヂストンのバトラックスハイパースポーツS22だったのに対し、新型はS23へとアップデート。鋳造ベースながら鍛造ホイール並みの軽さを実現したスピンフォージドホイールも継続採用。

急ブレーキ時に後続車両に危険を知らせるESS(エマージェンシーストップシグナル)を新搭載。ウインカーは消し忘れ防止機能のほか、スイッチを軽く押すと3回だけ点滅する機能も追加されている。

XSR900 2025年モデル試乗インプレッション

今回のモデルチェンジで車体キャラクターを快適性重視方向へとシフトすることになった新型XSR900。走り始めてまず気づいたのはサスペンションのセッティングの変化だ。記憶にあるXSR900は、もう少し発進停止などの低速走行レベルでの動きはスポーツモデル風の味付けでもう少し硬質な動きだった。それこそ動き出しに抵抗を感じるような場面もあった記憶があるが、新型は動きが明らかにソフトになっている。街乗りレベルでもしっかり動くようなサスペンションセッティングとなり、路面の継ぎ目やマンホール通過時にも“トンッ”という感触の突き上げ感がなくなっている。

とはいえ、クラシカルなデザインに見合わぬスポーティな走りができるのは従来どおりだった。2016年の登場時から頭のいいトラクションコントロールを搭載し、“あえて制御に当てに行く”ような走りも可能だったが、2022年からはさらに6軸IMUも搭載して、その制御レベルに磨きをかけてきたXSR900。

2025モデルでは、これら電制デバイスの制御レベルに違いはないようだが、ライディングモードを切り替えるとパワー(PWR)、トラコン(TCS/SCS)、ウイリーコントロール(LIF)、といった電子制御装備設定が包括的に切り替わるようになったため、走行状況に合わせた設定変更がとてもやりやすくなっている。

しかも、「SPORT」、「STREET」、「RAIN」といった各モードの設定も非常に素直で使いやすい。街乗りや普段使いでは「STREET」モードで走り、ちょっとやる気になったら「SPORT」モードにスイッチ。雨の日や疲労の溜まったツーリングの復路などは「RAIN」モードでイージーに走る……といった使い方がしっかりできるようになっている。

XSR900というと、クラシカルなデザインからあまりこの手の電子制御のイメージはないが、実は逆。クイックシフターやクルコン、トラコン、コーナリングABS。さらにはスマートフォンとのコネクト機能などなど、見た目とは裏腹に、最新の電子制御システムのエッセンスをこれでもかと味わえるようになっている。

シート高815mm。2024モデル比でシート高が5mmアップし、グリップ位置は1cmほど高く、また手前になっている新型。ただ、足つき性もポジションに関しても記憶にあるXSR900とほぼ変わらない。念の為、旧作でのポジション&足つき写真と見比べてみたりしたのだが、見た目でもほぼ変わりなしといったところ。

以下は筆者のお気に入りポイント

インジケーターが光らなければその介入に気づかないのでは? と思うくらい自然な制御を入れてくるトラクションコントロールシステムがいい。制御が信じられると“クリッピングポイントでスロットルをワイドオープンしてトラコンを介入させ、そのままコーナーの出口を目指す”なんて走りもできるようになるぞ!

フロントフォークトップのデザインやトップブリッジのドックタグプレートなどなど、バイクの質感を高める配慮が細部まで行き届いている。これらの細部の仕上げのよさにヤマハならではの繊細さを感じる。

R1などのスーパースポーツモデルほどではないにせよ、ややスポーツ寄りのセッティングが施されてきたこれまでのXSR900。2025モデルは街乗りレベルでしっかりサスペンションが動くようになり、より低速域の乗り心地がよくなった。

【TESTER: 谷田貝 洋暁】
『初心者向けバイク雑誌の編集長を経てフリーランス化したライターで二輪各媒体に寄稿した試乗記事は1500稿を数える。無理/無茶/無謀の3ない運動を信条としており、「読者はソコが知りたい!」をキラーワードに際どい企画をYM編集部に迫る。


※本記事はYAMAHA [Y’S GEAR]が提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。