[空冷/250cc/単気筒] シンプルなバイクは汎用性が高く、やりたいことがほぼすべてできる〈ブリクストン クロムウェル250〉
空冷250cc単気筒エンジンを搭載したネイキッドモデル「ブリクストン クロムウェル250」に、テントやシュラフを積んでキャンプツーリングへ行った。1泊2日、走行距離600kmを超える旅で感じたのは、このシンプルなバイクがあれば、やってみたいことのほとんどが実現可能ということだった。
●文:横田和彦 ●写真:横田和彦 ●BRAND POST提供:MOTORISTS(モータリスト)
スタイリッシュな250ネイキッドでのキャンプツーリング記
夏の早朝。日が出る前に、ボクはブリクストンがリリースする「クロムウェル250」で走り始めた。スチール製セミダブルクレドールフレームに空冷250cc単気筒エンジンを搭載したシンプルなバイクのリヤシートに、テントやシュラフなどのキャンプ道具一式を積んで。
目的地は長野県木曽郡にある木曽福島スキー場。横浜の自宅から片道約260kmの道のりである。じつは出かける前に「250cc単気筒のバイクで荷物満載のロングツーリングは大変じゃないだろうか」と思っていた。どんな排気量のバイクにも乗れる限定解除をして30年以上、長年パワーに余裕がある大型バイクで遠出をしていたので、250ccだと疲れてしまわないか不安に感じていたのだ。
しかし、走り始めてすぐにひとつの不安が杞憂であることがわかった。それは多くの荷物を積んだことによる走行性能についてだ。
空冷単気筒エンジンは、低〜中回転域から太いトルクを発生する特性。そのためとくに半クラッチを多用することなく、荷物で重くなった車体をスムーズに押し出す。余計な気を使う必要はまったくなく、いつも通りに発進できるのだ。
じつはこのエンジンはスズキから供給されているもの。シフトペダルの動きは大きめだが、ギヤチェンジはなめらか。実用域の豊かなトルクを活用すると、市街地では軽快な走りをみせる。
また荷物で後ろが重くなっているが、リヤのオーソドックスなツインサスペンションは負けることなく踏ん張ってくれる。もしさらなる大荷物を乗せる場合は、プリロード調整でバランスを取ることも可能だ。
ボクは日が昇る前の交通量が少ない市街地を抜けると、高速道路のランプを駆け上がった。そしてまだそれほど暑くはないが、やや湿気が多くまとわりつくような空気の中をクルージングし始めた。
高速クルージングも無難にこなし、美味しい朝食へ!
中央高速・談合坂SAでゆっくり休憩しているうちに日が昇り始めた。もう数時間もすると、太陽はジリジリと照りつけるくるだろう。
ボクはクロムウェル250にまたがると本線へ向かって走り出した。
本線に合流。クロムウェル250の空冷単気筒エンジンは、多気筒エンジンのように高回転域でハイパワーを絞り出すようなエンジンではない。ミッションが5速ということもあり、正直にいうと高速道路での走りにはあまり期待していなかった。
ところが、実際はトルクフルな特性を活かすと高速道路でのクルージングが想像以上に快適であることを実感した。無理に回転を上げなくても制限速度は十分に出せる。そりゃハイパワーバイクのような走りはできないけれど、独自のペースで気分良く全身で風を切っていると「これ以上なにが必要なの?」という気持ちになってくる。
景色だってよく見えるし、標高が上がってきたときの風の変化もジックリと味わえるしね。空冷250cc単気筒での高速道路の旅は、想像以上に充実感に満たされるもの。クセになりそうだ。
諏訪インターチェンジで高速を降りると、朝食を食べるために諏訪湖の近くにある「カフェ プッカ」に立ち寄る。
このバイクで下道の旅は、バツグンに楽しい!
ここからは下道で木曽福島スキー場に向かう。
今さらながらなぜそこへ行くのかというと、ブリクストンの正規輸入代理店であるモータリストと、アチェルビス製のオフロード用品などを輸入販売しているMC Japanが『キソフクCamp&Ride 2024』というイベントを開催しているからだ。
ボクは初めての参加なので詳細はわかっていないが、モータリストの野口代表が「本当に楽しいから、絶対に来たほうがいい」と笑顔で言うのに影響されて向かっているのだ。
気ままな下道旅なので寄り道し放題。諏訪湖畔にある釜口水門を見たり、景色の良いパーキングで撮影したり、ちょっとルートを外れて田舎道を堪能したり。
こんなシーンだと、クロムウェル250はファンバイクとしての実力を発揮する。前述した通り、トルクフルなエンジン特性は荷物満載でも発進加速で気を使わなくてよく、ギヤチェンジの回数を最小限にしてくれる。
走行中の回転数も低く抑えられるので、自然いっぱいの景色や都会とは異なる風を存分に味わうことができる。アップハンドルによるポジションは、少しぐらい荒れた道でも車体をコントロールできる。
青空の下、緑に囲まれた道を走るのは最高に気分が良い。諏訪インターチェンジから目的地までは約75km、普通に行けば1時間半ぐらいの道のりだ。
しかし、あちこち寄り道していたらけっこう時間が経ってしまった。お昼を回ったので、せっかくだからどこかで昼食を取りたいな、と思っていると「手打ちそば」の看板を発見。そうだよね、ここまで来たら蕎麦だよねと考えながら「木曽 本手打生蕎麦 水車家」の軒先にバイクを滑り込ませる。
汗をかきながら走って来たので、歯ごたえがシッカリとした冷たいそばとカラッと揚がった天ぷらは最高に美味しかった。食べてばっかりみたいだけど、その地方の名物を食べるのもツーリングの醍醐味のひとつだからね。大事大事。
『キソフクCamp&Ride 2024』は、ロケーションも食も最高!
大自然の中を走り抜けて木曽福島スキー場に到着。モータリストとMC-JAPANのテントを見つけると、到着の挨拶をしてから、明るいうちにテントを設営。
冬場はスキー客であふれているであろうリフトの近くにテントを設営。ホッと一息ついたところで出展ブースを眺める。モータリストが取り扱うガソリンエンジンのバイクや電動バイク/e-Bike/グッズ類が並んでいる。
これらを見ているだけで、モータリストがバイク乗りの楽しさを追求している会社だということがよくわかる。
なによりイベントに誘ってくれたモータリスト・野口代表自らが楽しんでいる姿を見ると、本当にバイクが好きなんだということがよくわかる。
その野口さんにアテンドしてもらい、スキー場の上、リフトの降り口がある所まで登っていく。けっこうな斜度で路面も荒れているルートだったが、トルクフルで優しい出力特性のクロムウェル250は先導のトレールバイクに遅れることなくついていくことができた。
頂上から景色は素晴らしいの一言。写真や言葉じゃ伝え切れない。いちおう載せておくけど。ぜひ来年はここに来て、リアルに体感してもらいたいと思う。
ボクはここに来て本当に良かったと思ったよ。
2日目の朝も最高のスタート! …そして後ろ髪引かれまくりながら帰路へ
夕方には近所の温泉に行き、そのあとは星空の下でのバーベキュー。満足してテントに潜り込むと、心地よい疲れもあって瞬間的に爆睡モードに入ってしまった。
朝起きると、早々にトウモロコシ収穫ツアーに出発。
ここで人生初体験となるFANTICのe-BIKE(電動アシスト自転車/これもモータリストの取扱製品)による林道ツアーに行くことになった。ここ何年も自転車に乗っていないし、運動もそんなにしていないボクは「いやいや無理でしょ」と思ったのだが、みんなが大丈夫というので恐る恐るスタート。するとFANTICのe-BIKEはドシロウトのボクが漕いでも軽快に斜面を登っていくではないか!!!
森の中を抜けるアップダウンが続く林道を、自力で軽々と音もなく走っていく。何だこの感覚、今までに経験したことがないぞ!
e-BIKEにこんな楽しみ方があるなんて知らなかった。驚きでしかない。
そして運動のあとの採れたてトウモロコシは、いままで食べたことがないぐらい最高に美味しかった!
そんなこんなで1泊2日の日程はあっという間に過ぎた。ボクは荷物をまとめてクロムウェル250に積載。
しかし、昼間動くと暑さにヤラれてしまうので、ファンティックXEF250で少し離れたところにある林道を走るなどして、日が暮れるまでイベントを楽しんだ。
帰り道の途中にある温泉でサッパリとして山を下っていく。
本当に楽しいイベントだった。帰りたくないと思ったが、明日は別の予定があるのでそうもいかない。暗くなった山道をクロムウェル250で下っていく。すっかり馴染んで手足のように走らせられる。
「このバイクがあれば、ふだんの街乗りから休日のロングツーリングまで、なんでもできて多くの思い出を作ることができるじゃないか」。
空冷250cc単気筒エンジンを搭載した、シンプルな造りのクロムウェル250で旅をして、あらためてそう感じた。ビギナーの愛車として、またベテランのセカンドバイクやダウンサイジング用のバイクなど、クロムウェル250は多くの人にお勧めできる1台だと言えよう。
ブリクストン クロムウェル250 主要諸元
【エンジン/トランスミッション】
- エンジン型式:空冷/4ストローク/単気筒/SOHC
- 最高出力:12.6kW/7500rpm
- 最大トルク:16.5Nm/6500rpm
- トランスミッション:5速マニュアル
- 点火方式:ECU
- 排気量:249cc
【シャーシ】
- フロントブレーキ:油圧ディスクブレーキ デイスク径Φ276mm ABS付き
- リアブレーキ:油圧ディスクブレーキ ディスク径Φ220mm ABS付き
- フロントサスペンション:正立テレスコピックフォーク
- リヤサスペンション:ツインショックアブソーバー
- フロントタイヤ:100/90-18
- リヤタイヤ:120/80-17
- フロントリム:MT 2.50×18
- リアリム:MT3.00×17
【車体サイズ】
- 全長×全幅×全高:2020×850×1105mm
- シート高:790mm
- ガソリンタンク容量:11.5L
※希望小売価格:70万4000円(10%消費税込)
【問い合わせ】
モータリスト合同会社
TEL:03-3731-2388
URL:https://motorists.jp
※本記事はブリクストン(モータリスト)が提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。