八ヶ岳エコーライン:ここはかつての首都高速!?
八ヶ岳の美峰を見ながら爽快な走りを楽しめる八ヶ岳エコーライン。今でも、茅野市と富士見町を結ぶ主要道路として交通量は多いが、じつは今から約4,000〜5,000千年前の縄文時代には、このあたりは日本一の人口密度を誇っていたのではないか、と言われている。ということは、当時の八ヶ岳エコーラインは現代でいう首都高速道路だったのかもしれない…。
⚫︎文:酒井正樹 ⚫︎写真:柴田直行 ●BRAND POST提供:BMW MOTORRAD
八ヶ岳の美峰を満喫できる道
八ヶ岳の西麓を走る八ヶ岳エコーライン。長野県の茅野市と富士見町とを結ぶ全長16.2kmの広域農道の通称で、正式名は八ヶ岳西麓広域農道という。八ヶ岳山麓の田園地や林の中を抜けて走る、ほぼ追い越し可の二車線路になる。
富士見町側の起点は“おっこと”の交差点で、じつはこのおっとこ交差点から狭路にはなるがエコーラインと逆側の道に少し入ると、段々畑越しに南アルプスの遠望が望められて風情を楽しめる。
さて、エコーラインを茅野市方面に向かって走ると、ミステリースポットの稗之底古村址の近くを通り、やがて樹々や高台に眺望が遮られつつ、木々の合間から八ヶ岳を垣間見ながら走るようになる。
そして、県道17号線とエコーラインの分岐路で右に入ると、それまで右斜め後方にあって見辛かった八ヶ岳が右横になり見やすくなり、それが八ヶ岳ズームラインの先まで続く。その後、樹々に阻まれて眺望がなくなるものの、年に一度開催される原村の御柱祭の御柱が移動する御柱道との交差点をすぎてカーブを曲がった先でパッと視界が開けて、エコーラインのハイライトスポットでもある、右に八ヶ岳、左に南アルプス、そして左前には中央アルプスの遠望と、360度の好景観を楽しめる場所になる。
なお、お盆の頃にはエコーラインの泉野地区の西側にある8000本〜1万本も植えられたひまわりが開花し、絶景を楽しむことができる。
その後、エコーラインは再び樹々に囲まれつつも、尖石遺跡付近で視界が開け、メルヘン街道、そしてビーナスラインと交差し滝の湯川付近で終点を迎える。
八ヶ岳エコーラインは、富士見町から茅野市に向かうと八ヶ岳は右斜め後方に位置して見にくいので茅野市から富士見町に向かった方が八ヶ岳の眺望が良いが、エコーライン経由でビーナスラインやメルヘン街道に入るのなら富士見町からのアクセスになるだろう。
縄文期に日本一の人口密度
じつは長野県は国内有数の遺跡数を誇り、とくに八ヶ岳南麓~西山麓は縄文時代の出土品が多く、縄文期は日本一の人口密度を誇った地域だったと言われている。言わば“縄文期の首都”と呼んでも過言ではない地域であった。その代表的な縄文時代の遺跡なのが尖石遺跡だ。
5000年前の縄文時代の遺跡で、石斧を研いだ尖り石と呼ばれる岩がありその名が付いたとされている。
そして跡隣接する尖石縄文考古館には、2点もの国宝の縄文式土偶が展示されている。縄文後期~弥生期に入り、諏訪地域にて守矢氏による一大勢力(諏訪大社の源流)が生まれたのも無関係ではないと言えるだろう。
また、祭祀遺跡であるドルメンを疑われる遺跡も残存。諏訪守矢王朝でも信仰された古日本人達の信仰、石器~縄文期の原始宗教からの流れをくむミシャクジ信仰(現在も北関東に一部現存)の源流もこの地域にあると言えるかもしれない。沿線に多くの遺跡が存在し、今も車の行き来が多い八ヶ岳エコーラインはじつは古代人の首都を貫通する現代で言うところの首都高速道路だったのかもしれない。
静かで美しい白駒の池
八ヶ岳エコーラインで茅野市に入りそのままビーナスラインに入るルートもあるが、今回は白駒の池を見に行くため、国道299号線、通称メルヘン街道を走るルートを選択した。
メルヘン街道は小刻みにカーブが続く林間ワインディングロードだが、茅野市側は路面状況が今ひとつでライン取りに気をつかう。また、樹々に阻まれて眺望はまったくない。メルヘンというよりはかなりリアリティな道だ。沿道随一の展望台である日向木場展望台からは南アルプスや遠く北アルプスの眺望を望むことができる。
そして標高2,127mと国道で2番目に高い場所である麦草峠に。とくに碑などはなく表示板があるだけだが、じつは同最高地点は表示板のところから白駒の池側に数百m走った場所になる。
さて、麦草峠をすぎるとすぐに白駒の池の有料駐車場(200円)に着く。そこから苔と原生林に包まれた遊歩道を10分ほど歩くと白駒の池の湖畔に到着。
水面の標高が2,115mで、2,100m以上の高さにある自然湖としては日本で最大の湖だ。平日ということもあったが静かで美しい場所なので、ぜひ一度は訪ねてみることをお勧めしたい。
さて、ランチタイム時には混んでていてスルーした信州そばで旅の最後を締めようとしたが、どこもランチタイムが終わると休憩時間に入り空いている店がかなり限られていたので、行き当たりばったりよりも事前に行きたい店をチェックしておいた方がおすすめ。なお、人気店は平日でもランチタイムは長蛇の列で、1時間待ちもザラだったのでご注意を。
旅の相棒:BMW R1300GS
前モデルから90%以上のパーツが新開発となり、ボクサーエンジン搭載による低重心からくる超安定性はそのままに、従来比−12kgもの軽量化と145psのハイパワー、そして視覚的にもスリム化し、さながらスポーツバイクのように攻める走りが楽しめるようになった。
また、停車時に820mmのシート高が走行時に850mmに上がる自動車高調整機能や電動スクリーン、シートヒーター、衝突防止機能や死角接近警告ミラーなど、セーフティ&ラグジュアリー感が満載。すべての操作をディスプレイで設定出来、乗りながら高い所有感を満喫できる、まさにキングオブアドベンチャーバイクだ。(※各装備はパッケージによって異なる。)
全長/全幅/全高:2,210/1,000/1,375mm〜 シート高:820mm〜 車重:237kg 空冷/水冷2気筒4ストロークボクサーエンジンDOHC 1300cc 最高出力:107kW(145ps) / 7750rpm タンク容量:19L カラー:レーシング・ブルー・メタリック (N2L) GSトロフィー 、ブラック・ストーム・メタリック (ND2) トリプルブラック、アウレリウス・グリーン・メタリック (N4D) Option719 “Tramuntana” 価格:287万4000円〜 ※今回の平均燃費:19.8m/L
※本記事はBMW MOTORRADが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
- 2024/06/07
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