まるでフリースタイルBMX! BMW新型電動バイク“CE02”試乗レポート【電動ストリートバイクの新境地】

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BMW CE02

BMWの新型電動バイク「CE02」は、若者をターゲットにしたBMXスタイルのストリートバイク。イージーな操作性とサイズ感で、若者をターゲットに開発されている。日本では軽二輪扱いとなるこのCE02を、ポルトガル・リスボンの国際試乗会で乗ってきたぞ!

●文:ヤングマシン編集部(青木タカオ) ●写真:BMWモトラッド ●BRAND POST提供:BMWモトラッド

TESTER 青木タカオ

Cエボリューションに始まるBMWの電動2輪をはじめ、ハーレーダビッドソンのライブワイヤーをアメリカで試乗するなど、電動モーターサイクルの試乗経験が豊富なモータージャーナリスト。ハーレー専門誌『ウィズハーレー』の編集長も務める。

都会の若者がターゲット!! 意欲的な電動ストリートバイク

シティライドをアクロバティックに楽しむ…という意味が込められた「eパルクーラー」のロゴ。

BMXをそのまま大きくしたかのような、ポップで軽快なスタイル。質実剛健で、どちらかと言えばコンサバティブなBMWとしては、攻めの姿勢を感じる思い切りの良いデザインだ。

開発責任者は「若者がターゲット」と、EVへの抵抗感が少ないZ世代に向けて開発したと教えてくれる。エクストリーム系スポーツやストリートカルチャーに馴染むようデザインされ、サイドカバーに貼られた“eパルクーラー”のロゴは、フランス発祥のエクストリームスポーツ・パルクールのように、アクロバティックに都市を楽しむ電動バイクという新ジャンルを提唱している。

電動バイクはいまだ原付クラスに相当する小型のものが大半を占めるが、BMWは4輪EV・i3の技術を応用し、2014年のCエボリューション、2022年のCE04 と、日本における軽二輪に相当するモデルを早くから発売してきた。現在では最高出力11kW以上の2輪EVにおいて、世界市場で70%のシェアを誇る。

今回試乗したCE02も、最高出力は11kWで、日本でのクラス分けの基準となる定格出力では6kWと、やはり軽二輪扱いとなるモデル。大きさは小型コミューターとフルサイズ車の中間的な印象だが、走り出せばミニバイクとは異なる“しっかり感”があることがすぐにわかった。

CE02には、今回試乗した最高出力11kW/定格出力6kW仕様に加え、欧州のAM免許(=16歳で取得できる50ccモペッド免許)に対応する最高出力4kW/定格出力3.2kWバージョンも設定。日本に導入されるのは、軽二輪に相当する前者となる予定。

日本における2輪EVの車両区分

モーターの定格出力によって、次の3つに区分される。■0.6kW以下=原付一種‌ ■0.6〜1.0kW=原付二種‌ ■1.0kW超=軽二輪(20kWを超える場合、登録は軽二輪だが運転には大型二輪免許が必要)

高いスポーツ性能!! 電動バイクに新しい風

リスボンの旧市街には、石畳が多く残り、トラムの線路がそこに敷かれている。ガタゴトと段差から生じる衝撃を受け、小径タイヤではハンドルをとられてしまうところだが、前後ホイールを大径14インチにし、バッテリーも強度メンバーとする剛性感のあるシャーシによって、不安になるような挙動は起きない。

前後サスペンションは滑らかに動きつつ、ストロークの奥でしっかりと踏ん張る。アップライトな乗車姿勢や1353mmという長めのホイールベースも相まって、凹凸の激しい道も臆せず突き進め、見た目以上に頼もしい。ターンインから車体が深く寝るまでの動きが素早く、身体を積極的に動かすスポーツ走行にも応えてくれる。

しかし、石を敷き詰めセメントで補修したリスボンの道路は、とてもスリッピー。電動の特性上、停止時からのスタートで強い駆動力を発揮するが、後輪の空転を検知すればトラクションコントロールがほど良く介入し、神経質にならずとも150mmのワイドタイヤが路面に食いつく。アクセルを荒っぽく、豪快に開けることを許してくれる。

シート座面が前方へ向けてせり上がり、ニーグリップができるのも、スポーティさをフルに発揮するのに大きく貢献している。ストップ&ゴーの繰り返しは、0→50km/hに3秒で到達する加速性能が堪能でき、もっとも得意とするところだ。

航続距離は既存ユーザーからのフィードバックに基づき、95kmに設定。アーバンライフを前提に十分と見たからで、こうしたところにも新規層を想定していることがわかる。日本導入も間近に迫った。リスボンでそうだったように、無音で街を流せばスタイリッシュさで注目を集めること間違いない。楽しみだ!!

ゆとりあるライディングポジション。ステップはフォワード/バックをお好みで

グリップ位置が高く上げられたハンドルのおかげで、ライディングポジションはゆったりとしている。前後にフットペグがあるのは2人乗り仕様なので当然だが、開発責任者によれば「クルージング時はフォワードコントロールとして、アグレッシブに走るならバックステップ(走り写真参照)で」と、ソロ走行なら前後ステップをシーンや好みによって使い分けてもOKとのこと。公式画像でも、ライダーが足を置く位置は前後さまざまだ。[身長175cm/体重66kg]

穏やかな“FLOW”、中間的な“SURF”、ダイレクトで強力な“FLASH”と、スロットルレスポンスの異なる3つの走行モードを、3.5インチのマイクロTFTディスプレイで設定可能。エンジンブレーキの役割を果たす回生ブレーキの効き具合も、FLASHでは強くなる。

スマートフォンをUSB‌-Cポートで充電しながら、車体メーターとBluetooth接続ができ、BMW‌ Motorrad‌ Connected‌アプリをハンドルスイッチでも操作することが可能。ナビゲーションなど多彩な機能が使える。

試乗車には、クッション厚をプラス10mmにしたコンフォートシートが備わっていた。前後移動がしやすく、アグレッシブなスポーツ走行にも対応。ハンドルスイッチでロック解除でき、シートは簡単に取り外すことができる。

オフセットされたレイダウンリヤショックのスプリング長は102mm。フルカバードされ、リンクレスでアルミスイングアームに接続。バネ下の溝にフックレンチを引っかけて回すプリロード調整機構を持つ。

車体重量は132kgしかなく、取り回しは苦にならないが、リバースモードを搭載して後退をよりイージーにしている。狭い場所で引き返すとき、Uターンせずにそのまま戻れるのはありがたい。

48Vのリチウムイオンバッテリーは脱着式ではなく、車載したまま充電を行う。コネクターに互換性はなく、専用の1500Wクイックチャージャーでは、家庭用100V電源にて140分で80%、210分で100%のフル充電ができる。航続可能距離は95km(WMTCモード)だ。

ファイナルドライブはベルト式、リヤブレーキはシングルポットキャリパー&220mmディスクの組み合わせ。リヤサスペンションや片持ち式スイングアームを含め、車体左側にすべて集約されている。

ヘッドライトは上下2段にLEDを縦列配置。最高速度は95km/hで、スピード域が上がるとウインドスクリーンが防風効果を発揮する。アウターチューブをゴールドで仕上げた37mm径の倒立フォークは、129mmのストローク量を持つ。

都市の若者がメインターゲット!】開発責任者 アンドレアス・ウィンマー氏「これまでの電動市販車で培われた技術とノウハウが、CE‌02にはふんだんに盛り込まれている」と、開発責任者は胸を張る。4輪EVに加え、2輪でも2014年という黎明期から電動を欧州にて市販化してきた強みがBMWにはあり、バッテリー制御/トラクションコントロール/回生ブレーキなど多岐に渡る技術を受け継いでいる。ユーザーから得たフィードバックも膨大で、集めたデータから航続可能距離は95kmで十分と判断した。

【BMW CE02(海外仕様)】■全長1970‌ 全幅845 全高1140 シート高750(各mm) 車重132kg ■空冷電動モーター ‌最高出力11 kW(15ps)/5000rpm‌ 最大トルク55Nm(5. 61kg-m)/0-1000rpm‌ 定格出力6kW(8ps) ‌変速機無段‌駆動用バッテリー総容量3.92kWh ■ブレーキF=ディスク‌ R=ディスク‌ ■タイヤF=120/80-14‌ R=150/70-14 ●予想日本導入時期:2024年春頃 ●価格未定 ※ドイツでの価格は8500ユーロ(≒137万円)〜


※本記事はBMWモトラッドが提供したもので、一部プロモーション要素を含みます。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。