DIYバイクメンテのワンポイント

”キュッと収縮”が効く! 折れたケーブルアウターのカンタン補修には熱収縮チューブが使える件

”キュッと収縮”が効く! 折れたケーブルアウターのカンタン補修には熱収縮チューブが使える件

突然ですが「古いバイクあるある」。気がつくと、ケーブルのアウターが折れている~(ありますよね!?)。ケーブルが切れるのも困るけど、アウターが折れるのもかなり困る。そんなわけでこの記事ではその応急処置を皆様にシェアしたいと思います~!


●文:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)

ある日チョークが折れてた

エンジン始動でチョークを引っ張ったらいきなり「スポッ」と抜けた。何事かと思ったら・・・折れてたんですよ、チョークケーブルのアウターが。

アクセルやクラッチ、スロットルやチョークなどのケーブルはインナーのワイヤーとアウターで構成されていますが、よく聞くトラブルがインナーワイヤーの断裂。これはまったく操作ができなくなるのでとても困るのですが、もうひとつ困るのがこれ、アウターが折れるトラブルです。

絶対的に操作ができなくなるインナーの断裂に比べたらトラブルレベルは低めではあるものの、操作に不具合が生じたり誤作動を起こすので、これはこれでややこしいトラブルなのです。たとえばアクセルワイヤーの場合、ハンドル切った時にいきなり回転数が上がったり、さらに怖いことにはスロットルが戻らなくなってエンジン回転数が下がらず暴走してしまうなんて危険すらあります。

クラッチワイヤーだと、うまくクラッチ切ることができずにシフトチェンジができなくなってしまったりすることも。

ここで扱うチョークの場合は、うまく引けなかったり、逆に戻らなくなってしまったり。季節によっては折れてることに気づかずに放置してしまい、いつの間にかエンジン始動不良に陥ることも。隠れたトラブルメーカーでもあるのです。

急なトラブルには応急処置!

トラブルって突然発覚してマジ困りますよね。いや、予告してやってくるトラブルなんてないんですけども・・・。今回も当然ながらすぐに部品交換というわけにもいかないので、ここはひとつ応急処置というか簡易的な修理を試してみましょうか。使ってみたいの、これ。熱収縮チューブ。

元々は配線を結束したりする時に使うチューブで、爪楊枝ほどの細いものから子供の手が入ってしまうほどの大きなものまでたくさん種類があります。今回は手持ちの中からケーブルがほどよく入るサイズのものをチョイス。

これを5cmぐらいの長さにカットして、アウターケーブルの折れた箇所に被せます。

これをヒートガード(ドライヤーやライターでも可)でまんべんなく温めると「・・・きゅっ」。まるで、映画バック●ゥザフューチャー2で登場した近未来の服のように、瞬時にぴったりサイズに収縮してくれるのです。

意外とうまく補修できちゃう!

べべ~ん! そして、こうなりました。この熱収縮チューブは侮れなくて、炙りすぎさえしなければ柔軟性を残したまま締め付けてくれるので、ケーブル側にほどよい凹凸があれば抜けることなくそのまま使用することができます。

しかも適度な弾力性があるので折れ曲がることも少ないので、応急処置というよりも簡易補修と行ったところでしょうか。もし強度が必要であれば、二重三重と重ねることによってより強く補修することができるかもしれません。

拝啓メーカー様へ。専用品の発売を求ム!

とはいえ、あくまでも収縮するだけのチューブなので、強い力で引っ張ったらスッぽ抜けます。でも仮に、内側に熱に反応する接着剤のようなものがあれば、それだけでもかなり有効な補修アイテムになると思うのですが、メーカーさんいかがでしょうか?

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