【動画】白バイ直伝! 究極の安全ライテク[令和ver.] #6:小回りできますか!?《Uターン特訓》

【動画】白バイ直伝! 究極の安全ライテク[令和ver.] #6:小回りできますか!?《Uターン特訓》

ヤングマシンに“白バイライテク”が帰ってきた! 平成の世において、ヤングマシンと警視庁がタッグを組み、白バイ隊員の驚くべきライディングテクニックを紹介し続けたことは、往年のファンならご記憶のことだろう。その名作動画シリーズが、ついに令和バージョンとして蘇った! 現役白バイ隊員の指導を受け、バイク声優“にゃんばちゃん”こと難波祐香さんとおじさんライダー代表の編集部員がステップアップを目指す!
※白バイ隊員の所属・肩書きは取材時点のものです。


●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:警視庁

シリーズ第6回は「小回り&Uターン」。ボテゴケ体質を改善だ!

白バイと言えばヤングマシン! 長きにわたって白バイを取材し、現役白バイ隊員による安全ライテク連載や白バイ全国大会密着取材など、公道安全運転のお手本として白バイ流のライディングに迫って来た。その成果のいくつかは現在もAmazonプライムビデオU-NEXTで視聴可能だ。

そして今! WEB動画を活用して白バイ安全ライテクが復活! 白バイ流の鉄則を伝授してくれるのは、かつてヤングマシンの連載で読者の目から大量のウロコをひっぺがした、“あの”警視庁・片岡克介隊員だっ!

【師匠:警視庁交通総務課 片岡克介隊員】平成5年の白バイ大会で優勝。ロンドン留学や安全運転中央研修所での指導も経験。乗るのも教えるのも最高峰の白バイ隊員だ。
【進行役兼弟子:難波祐香】ヤングマシン本誌でもおなじみのバイク声優“にゃんばちゃん”。愛車はヤマハSRV250。もちろん白バイライテクに興味津々、究極の安全運転免許皆伝を目指す!
【おじさんライダー代表:山形悠貴】アメリカンひとすじ20年のヤングマシン編集部員。2輪誌への配属を機に、“持ってるだけ” から “乗れてるアラフォー” へと脱皮を図る。

今回のテーマは「小回り・Uターン」だ。Uターンの特訓を通して小回り運転の技術向上を目指すぞ。

Uターンでは低速バランスの難しさに転回操作も加わってバランスを崩しやすいため、苦手としているライダーも多いはず。実際、様々な転倒パターンの中で最も経験者が多いのではないだろうか。

半面、Uターンをビシッと決められれば、エキスパートライダーとして羨望のまなざしを浴びることになる。速度を上げなくてもライダーの技術が一目瞭然というわけだ。

同時に、小回りやUターンの技術向上は頻度の高い転倒パターンの回避につながるため、かっこよさだけではなくて安全面の有用性も高い。

実は今回の動画の後半には、運転技術を必要とせず転倒を防止する秘策も! 最後まで見て、そして実践していただければ、ボテゴケやUターンゴケの確率が激減すること間違いなしだ。

まずは実力拝見! いつものUターンをやってみた

早速、にゃんばちゃんと山形がいつも通りのUターンを披露。まずはにゃんばちゃんから。

1本目はおっかなびっくりでぎこちない走り。ギヤは2速を選択。

片岡隊員「いつもは発進するときに後方確認するくせが付いているのに、後方確認しなかったですね。緊張してるんだなと思いました」

にゃんばちゃん「あらためて目標物を置かれると緊張しますね……」

片岡隊員「ギヤは1速の方がいいですかね。もう1回やってみましょう」

今度はスムーズ。1回目とは視線も違う。発進時の後方確認もばっちりだった。

片岡隊員「割と落ち着いてできてたかなと思います。やっぱり2速だと半クラッチを使ってのUターンになってしまうと思うんですけど、1速であればクラッチを使わずにUターンしてましたよね。それでいいんだと思いますが、もっと小さく回れますか? 無理しない程度に」

にゃんばちゃん「はい!」

さらに小回りをしようとするが、目視でわかるような違いはなかった。

片岡隊員「小さく回ることを意識すると体に力が入ってたのかなという気がします。

にゃんばちゃん「右回りが苦手なライダーが多いじゃないですか。それを今顕著に感じました。あ! これそういえば右回りだ…って」

片岡隊員「このあと課題をやることによってそれを克服できるといいですね」

続いて山形がチャレンジ。より小回りを狙ってみるものの、回転半径は変わらず。にゃんばちゃんと同様に「力が入っている」「ぎこちない」との指摘を受けた。

片岡隊員「力みやぎこちなさが取れて、もっと小さく回れるターンの方法を練習していきましょう」

小回りの練習に入る前に、片岡隊員にお手本を見せてもらう。

山形と同じ車両で片岡隊員がお手本を披露。思わず「きれい」「美しい」と声が上がった。

続いて、さらに小さく回るところを見せてもらう。

パイロンを目標に使わず、同一車線内でクルリとUターン!

片岡隊員のお手本を見ていいイメージがインプットされたところで、いよいよ練習だ。

片岡隊員「スムーズなUターンのためにやっていただく課題はあちらになります」

自転車用の小さなコースで片手8の字を特訓!

にゃんばちゃん/山形「8の字……」

片岡隊員「実は自転車用の8の字なんですけど、小さいですよね」

にゃんばちゃん「狭いですよね」

片岡隊員「これをスムーズに回れるようになるとUターンが楽になります。まずは見本をお見せしたいと思います」

にゃんばちゃん/山形「お願いします!」

自転車用の小さい8の字を使い、慣れてきたら外側の手だけで回る。生徒ふたりは今見たものが信じられないという様子……。

にゃんばちゃん「片手!?」

山形「アハハハ……ほんとだ……」

お手本走行を終えて、いよいよ生徒ふたりのターン! その前に課題内容を予習だ。

片岡隊員「けっこう大きなバイクでも回れるサイズなのでコンパクトに……」

にゃんばちゃん「バイクが勝手に走ってるみたいでした……」

片岡隊員「そうですね。まったく力が入ってないのがわかったかと思うんですけど、バイクが勝手に走ってくれるんですよね。アクセルを使っていなかったのがわかりましたか?」

にゃんばちゃん「はい。片手ずつ離しているから、そうですよね」

片岡隊員「で、クラッチも使っていません。アイドリングだけの走行なんですけど、まずは1回チャレンジしてみましょうか」

まずは定常円旋回から。ただしアクセルもクラッチも使わない!

小回りのコツをつかむために、まずは8の字コースの片方の円だけを使ってチャレンジしてみる。

にゃんばちゃんは腕だけでハンドルを切っていることを指摘された。上半身はハンドルと並行にしないと小回りがしづらくなるのだ。

内側に倒れ込むような感覚があるというにゃんばちゃんに、外側の腕だけでやってみるように指令がくだる!

おそるおそる内側の手をハンドルから離してヒザに置いてチャレンジしたにゃんばちゃん。「両手を使っていたときより小さく回れてる気がする!」とビックリ。

片岡隊員「両腕を使うと内側の手が邪魔してしまうことが多いんですね」

しばらく練習を続けたにゃんばちゃん。いくつかの注意点を確認して、山形も同様の練習を行った。

練習を終えて再びUターンに挑戦! 特訓の成果やいかに!

アイドリングのみでの片手旋回を特訓した生徒ふたり。特訓前と同じ状況のUターンに再挑戦してみると……。

余計な力が抜けてスムーズにUターンできたにゃんばちゃん。片岡隊員も思わず拍手!

にゃんばちゃん「ムダが一個消えた気がします!」

続いて山形もUターンに再挑戦!

片手旋回にはやや苦労していた山形だが、苦労のかいがあってUターンは明らかにスキルアップ! 見事に拍手をゲットした。

白バイ隊員の究極Uターン! 坂道でも自由自在!

最後に、Uターンにつながる低速でのマシンコントロールを極めるとこんなこともできる、という例を見せていただいた。

多くのライダーが涙目になる坂道でのUターンも軽々。今度は生徒ふたりが思わず拍手!

傾斜路でのUターン……かと思いきや、そのままクルクルと旋回!

一番大事なのは……Uターンをしないという判断!?

以上で今回のプログラムは終了。

特訓をしたり究極のテクニックを目の当たりにしたりと盛り沢山だったが、最後に片岡隊員から公道で一番大事なことが伝えられた。

片岡隊員「安全なところであれば今日練習したようにUターンをしていただいて、少しでも危険を感じたらUターンをやめる。Uターンをせずに右折や左折で戻る方法もあるので、安全を優先して方法を選んでください。」

にゃんばちゃん「練習を重ねてムダな力を抜いていった上で、公道ではムリをしない! ムリ・ムダのない運転をしていきたいと思います。ありがとうございました!」

バイクの動きを邪魔しないことの大切さを改めて確認。そして何より、安全優先の判断が最も重要だと心に刻んだ。

今回の動画はこちら↓

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