
WEB全盛の昨今だが、ひとつのテーマを徹底的に掘り下げ、じっくりと読ませる濃さや面白さは書籍ならでは。ここでは4月末に刊行された2点のマニアックな新刊を紹介する。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:グランプリ出版/三樹書房
『エンジンの振動・騒音低減技術 二輪・四輪・汎用』(グランプリ出版)
内燃機関を搭載するモビリティで、快適性や信頼性に大きな影響を与えるのが振動と騒音。その対策技術を二輪/四輪、そして汎用分野に至るまで詳細に説明したのが本書。著者はヤマハで長らくエンジン開発に従事し、ホンダNRに対抗する7バルブエンジンなどの設計も手掛けた人物で、振動や騒音の発生理由に始まり、その対策の歴史や方法を理論的かつ多数のイラストを使って解説した工学書だ。
題名:エンジンの振動・騒音低減技術
副名:二輪・四輪・汎用
著者:ヤマハ発動機 元技術者 井坂義治(いさか・よしはる)
発行:グランプリ出版
体裁:A5判・並製・304ページ
定価:4180円(本体価格3800円)
発売:2025年4月30日
『日本の二輪車図鑑 1945年(昭和20年)-1965年(昭和40年)』(三樹書房)
太平洋戦争の終結後から約20年間、日本にどのような二輪車メーカーが存在し、どんなバイクを作っていたのかを詳細に調査した1冊。最終的にホンダ/ヤマハ/スズキ/カワサキの4社に淘汰されたものの、最盛期にはなんと380余社が乱立しており、その事実を発掘したのも本書が初めてとなる。著者は3年をかけて当時の資料を分析し、4000枚以上に渡る写真をメーカー別に五十音順に並べ、図鑑形式でまとめ上げている。B5版・600ページにも及ぶ、三樹書房の創立50周年の記念出版となる大著だ。
本題:日本の二輪車図鑑
副題:1945年(昭和20年)-1965年(昭和40年)
編著者:筒井幸彦
発行:三樹書房
体裁:B5判・上製・600ページ(カラー32ページ)
定価:1万3200円(本体価格1万2000円)
発売:2025年4月30日
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
実質年利2.69%のスペシャルクレジットキャンペーン カワサキモータースジャパンでは、2025年7月1日(火)よりカワサキモーターサイクル新車(国内全モデル、年式排気量不問)/オフロードコンペティショ[…]
「バイクを文化に」を共有する 日本自動車工業会(自工会)と日本二輪車普及安全協会(日本二普協)は、共催で「8月19日はバイクの日 HAVE A BIKE DAY 2025」イベントを開催する。このイベ[…]
セニアカー技術をベースとしながら、誰もが楽しめる乗り物へ スズキがジャパンモビリティショー2023(JMS2023)で出品したのが、16歳の高校生からセニアカーに抵抗のある高齢者まで、誰でも簡単に楽に[…]
茂原ツインサーキットのコース外で基礎練習に特化 そもそもモトコネ秘密特訓は、元全日本シリーズチャンピオンの辻本氏が主催するミニバイクレース「カフェ耐」のエントラント向けに考案されたもの。 このレースに[…]
偵察用KLX250、救命救助のセロー250などが登場 東京都北区の浮間舟渡駅の真ん前にある浮間公園。「釣りのできる公園」として周辺住民から人気で、池に向かって釣り糸を垂らす人の姿が多数見られます。 そ[…]
人気記事ランキング(全体)
“次”が存在するのは確実! それが何かが問題だ 2018年に発売されたモンキー125以来、スーパーカブC125、CT125ハンターカブ、そしてダックス125と、立て続けにスマッシュヒットを飛ばしている[…]
カバーじゃない! 鉄製12Lタンクを搭載 おぉっ! モンキー125をベースにした「ゴリラ125」って多くのユーザーが欲しがってたヤツじゃん! タイの特派員より送られてきた画像には、まごうことなきゴリラ[…]
疲れない、頭痛知らずのフィッティング技術! SHOEIの「Personal Fitting System(以下P.F.S.)」は、十人十色で異なるライダーの頭部形状に合わせたフィッティングを行う同社の[…]
セニアカー技術をベースとしながら、誰もが楽しめる乗り物へ スズキがジャパンモビリティショー2023(JMS2023)で出品したのが、16歳の高校生からセニアカーに抵抗のある高齢者まで、誰でも簡単に楽に[…]
40年の歴史を誇るナナハン・スーパースポーツと、兄弟車のR600 1985年当時、ナナハンと呼ばれていた750ccクラスに油冷エンジン搭載のGSX-R750でレーサーレプリカの概念を持ち込んだのがスズ[…]
最新の投稿記事(全体)
レストアでのつまづきはそこかしこに 古いバイクをレストアしていると意外なところでつまずいたりするものですが、今回引っかかったのが8インチのチューブタイヤの「リムバンド」。 こちらのホイール、別にリムバ[…]
16歳から取得可能な普通二輪免許で乗れる最大排気量が400cc! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外[…]
ガソリン添加剤の役割 ガソリン添加剤といってもその用途はさまざまですが、大まかなカテゴリーとしては 洗浄効果 性能向上 の2つに分けられます。 洗浄効果について 現在主流になっているPEA(ポリエーテ[…]
ME125W[1977]:オリジナルフレームの原点 レースが2ストローク全盛の時代に、ホンダCB125JXの空冷4ストローク単気筒SOHCエンジンを大胆にチューン。自然循環式のオリジナル水冷シリンダー[…]
実質年利2.69%のスペシャルクレジットキャンペーン カワサキモータースジャパンでは、2025年7月1日(火)よりカワサキモーターサイクル新車(国内全モデル、年式排気量不問)/オフロードコンペティショ[…]
- 1
- 2