![[バイク駐車場問題]熊本市の繁華街を現地調査:「125cc以下の受け入れ多数! 」ただしそれより大きくなると…](https://young-machine.com/main/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
2015年には第3回のバイクラブフォーラムが開催されたことでも知られ、ホンダの二輪車等生産工場の熊本製作所もある熊本県。今回は中心地である熊本市繁華街のバイク駐車場ついてフィールドワークした。なお、ここで紹介している駐車場はすべて民営のものだ。
●文:田中淳麿(ヤングマシン編集部)
熊本市繁華街、バイク駐車場の実態
熊本一の繁華街である下通(しもとおり)商店街の周辺を歩いたが、目につくのは自転車駐輪場への125cc以下の受け入れが進んでいること。とくにアーケードから1本入った路地裏での受け入れが充実しており、原付一種・二種であれば安心して来訪できる。
一方で125cc以上を受け入れている駐車場は少なく、そうしたバイクでいきなり来てしまうと駐車場探しに苦労しそうだ。
自工会による「自治体の二輪車駐車場政策に関する調査」報告書(2023年1月、自工会二輪車委員会二輪車企画部会より)と併せて説明する。
熊本市の原付と自動二輪車(50cc超)の保有台数は、それぞれ4万台弱と3万台強であり、自動二輪車が特段少ないわけではない。熊本市は民間事業者への自動二輪車駐車場の整備を促しているが、繁華街周辺では放置自転車対策が喫緊の課題という認識。こうした背景には自動二輪車の放置駐車違反が年間30件ほどと少なく、行政から必要性を感じられていないということもあるようだ。
なお、熊本市は今後の課題として、①民間事業者が積極参入できる採算性②道路空間活用における交通管理者(警察等)の理解協力③自動二輪駐車場が求められる具体的な場所情報の3点を挙げている。
市街の自動二輪駐車場はほとんど民間事業者によるもの。個性の強い駐車場もあり、個々の質は高いと感じた。今後も自動二輪駐車場を増やすためには、先の3つの課題に対して行政が調査・整理を行い、課題改善に向けて民間を後押しするための体制・仕組みが求められそうだ。
繁華街や、その路地などでもバイクの受け入れは充実。ただし原付二種までが多い印象だ。
バイク駐車場の紹介【下通1丁目駐車場】
繁華街にある自動二輪車専用24時間営業の駐車場。
四輪駐車場の外側を囲むように設置されているため、四輪用ゲートバーをくぐる必要がない。
その他のバイク駐車場紹介
熊本市繁華街にあるおもな駐車場を5つ紹介しよう。
パークシティ24h 白川公園
国道3号線沿いにある、オレンジ色の外壁が目立つ大型立体駐車場で、1階の一画が屋内バイク駐車場になっている。
60分100円で、最大12時間600円で打ち切り。収容台数は15台。
くまもと まちなか駐輪場 シャワー通り
「くまもと まちなか駐輪場」は繁華街に5ヶ所あり、自転車と125cc以下のバイクが利用できる。入退場はゲート開閉式。
4時間100円、入場から2時間以内は無料とリーズナブルだ。
トラストパークCOCOSA前駐輪場
中心市街にあるオシャレな複合商業施設「COCOSA」の対面にある駐輪場。市役所や熊本城にも近くて便利だ。125cc以下が利用可能。
6時間100円だが2時間無料といった制度はない。
鶴屋百貨店本館駐輪場
熊本を代表する老舗百貨店「鶴屋」には125cc超用の駐車場がある。8~21時の時間貸しで1日200円、収容は100台。
税込2160円以上の買い物レシート(当日のみ)を見せることで無料になる。
ODA★MOTORCYCLE PARKING
銀座通りに面したポップな24時間駐車場。お金は前払いで料金ポストに入れる仕組み(防犯カメラあり)。
7~21時300円、17~9時(1泊)300円、1時間100円、24時間600円。
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