
ホンダは、欧州&北米で先行発表された新型レブル1100シリーズの国内向けモデルを正式発表した。従来型からマイナーチェンジを施すとともに、カスタムメイド感を増した「Sエディション」が追加されている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ホンダ
ツインエンジンの大型レブル、アメリカンテイストを増してマイナーチェンジ!
ホンダは、270度クランクの1082cc並列2気筒エンジンを搭載する大型クルーザーモデル「レブル1100」シリーズにマイナーチェンジを施し、2025年モデルとして3月20日に発売すると発表した。
同時に、新バージョンとしてレブル1100 Sエディションを追加。従来のスタンダードモデル&ツーリング仕様“T”がMT(マニュアルトランスミッション)とDCT(デュアルクラッチトランスミッション)をラインナップするのに対し、SエディションはDCTのみが設定される。
マイナーチェンジ内容は3点で、エンジンの低中速トルクの向上や、よりリラックスしたライディングポジションの採用、さらにHonda Roadsync機能を搭載した5インチフルカラーTFTメーターの新採用。
まずエンジンについては、圧縮比が10.1→10.5と高めたことでピークパワーを87ps/7000rpm→88ps/7250rpmに向上しつつ、ピークトルクは変えずに低中速域のトルクを大幅に強化。この新しいエンジン特性に合わせて、ライディングモードやホンダセレクタブルトルクコントロール(トラコンに相当)などのライダー支援システムも最適化された。
また、DCT搭載車については、停止状態からの発進や10km/h以下の走行時の制御に焦点を当て、クラッチのより優れたレスポンスと接続、扱いやすさを向上するアップデートが実施された。欧州仕様が発表された際のリリースでは、特に小さなスロットル開度における「素早くスムーズな」駆動力の発生が謳われた。
メーターは従来のLCDタイプから新しい5インチTFTディスプレイに換装され、スマートフォン接続機能&Honda Roadsyncに対応。これに合わせてスイッチボックスも新しいバージョンに進化し、手元スイッチの入力や別売りヘッドセットでの音声入力により音楽再生やナビゲーション機能が使用できる。
車体はハンドルグリップがライダーにより接近し、ステップ位置は前方に移動したことで、よりゆったりとしたライディングポジションを実現。シートは内部素材を変更し、厚みを増したことで快適性が向上したという。これによりシート高の数値は従来の700mmから710mmになった。
このほか、キャスター角28度/フォーク傾斜角30度のスランテッドフォークやφ330mmシングルディスク+ラジアルマウントキャリパーのフロントブレーキ、前18/後16インチホイールなどには変更なしだ。
新しく追加設定された「レブル1100 S Edition DCT」は、車体同色のヘッドライトカウルや、ヘビーデューティ感を増すフォークブーツ&ラジエターサイドカバー、カスタムメイド感を増すバーエンドミラーやフロントのショートフェンダー、ダイヤモンドステッチ風のスペシャルシートを装備した新グレード。ファクトリーカスタムで特別感を演出するほか、2色ある車体カラーのうち、特にフレアオレンジメタリックはアメリカンテイストも満点だ。
価格は各タイプとも従来モデルから6万6000円上昇して120万4500円~149万500円に。新設定のSエディションは144万1000円とされた。発売日は2025年3月20日だ。
Honda Rebel 1100 / T / S Edition[2025 model]
Honda Rebel 1100[2025 model]マットバリスティックブラックメタリック
Honda Rebel 1100 DCT[2025 model]マットバリスティックブラックメタリック
Honda Rebel 1100 T[2025 model]イリジウムグレーメタリック
Honda Rebel 1100 T DCT[2025 model]イリジウムグレーメタリック
Honda Rebel 1100 S Edition DCT[2025 model]フレアオレンジメタリック
Honda Rebel 1100 S Edition DCT[2025 model]フレアオレンジメタリック
Honda Rebel 1100 S Edition DCT[2025 model]マットバリスティックブラックメタリック
Honda Rebel 1100 S Edition DCT[2025 model]マットバリスティックブラックメタリック
通称名 | Rebel 1100 | Rebel 1100 T | Rebel 1100 S Edition Dual Clutch Transmission |
車名・型式 | ホンダ・8BL-SC87 | ← | ← |
全長×全幅×全高 | 2240×850【835】×1125mm | 2240×850【845】×1180mm | 2240×880×1125mm |
軸距 | 1520mm | ← | ← |
最低地上高 | 120mm | ← | ← |
シート高 | 710mm | ← | ← |
キャスター/トレール | 28°/110mm | ← | ← |
装備重量 | 226kg【236kg】 | 240kg【250kg】 | 237kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列2気筒 SOHC4バルブ | ← | ← |
総排気量 | 1082cc | ← | ← |
内径×行程 | 92.0×81.4mm | ← | ← |
圧縮比 | 10.5:1 | ← | ← |
最高出力 | 88ps/7250rpm | ← | ← |
最大トルク | 10.0kg-m/4750rpm | ← | ← |
始動方式 | セルフスターター | ← | |
変速機 | 常時噛合式6段リターン /電子式6段変速(DCT) | ← | 電子式6段変速(DCT) |
燃料タンク容量 | 13L | ← | ← |
WMTCモード燃費 | 18.6km/L | ← | ← |
ブレーキ前 | φ330mmディスク +4ポットキャリパー | ← | ← |
ブレーキ後 | φ256mmディスク +1ポットキャリパー | ← | ← |
タイヤサイズ前 | 130/70B18 | ← | ← |
タイヤサイズ後 | 180/65B16 | ← | ← |
価格 | 120万4500円 【131万4500円】 | 138万500円 【149万500円】 | 144万1000円 |
車体色 | 黒 | 灰 | 橙、黒 |
発売日 | 2025年3月20日 | ← | ← |
※以下の写真は北米仕様
ライディングポジションはより快適性を増したものに。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA] | 新型クルーザー)
約8割が選ぶというEクラッチ仕様 「ずるいですよ、あんなの売れるに決まってるじゃないですか……」と、他メーカーからの嘆き節も漏れ聞こえてくるというホンダの新型モデル「レブル250 Sエディション Eク[…]
Rebel 1100 S Edition Dual Clutch Transmission 新しくタイプ追加されたのは、アクセサリーを標準装備し個性を演出する「Rebel 1100 S Edition[…]
クラッチ操作の負担を減らす「Honda E-Clutch」 今回、大注目! レブルに「Honda E-Clutch」搭載タイプがラインアップされることとなりました。 Honda E-Clutchは、発[…]
ハンドル形状とシート内部の素材を見直して快適性アップ 新型レブル250/Sエディションと同様のライディングポジションまわりの変更を受け、「レブル500」がマイナーチェンジ。ハンドル形状を見直すことでポ[…]
6速MT仕様に加えEクラッチ仕様を設定、SエディションはEクラッチ仕様のみに 2017年4月に発売され、翌年から2024年まで7年連続で軽二輪クラスの販売台数で断トツの1位を記録し続けているレブル25[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
終始トップ争いを展開し、2位に50秒以上の差をつけてチェッカー! 4番グリッドからスタートしたF.C.C. TSR Honda Franceは、「集中力を保ち、慎重な走行を重ね、難しいコンディション下[…]
「ホンダCB1000Fコンセプト」は新時代のCB像を具現化 2025年3月の大阪モーターサイクルショーで世界初公開されたホンダCB1000Fコンセプトは、往年の名車CB-Fを想起させつつも、新たなスタ[…]
2013年モデル概要:電子制御ABSモデルもラインナップ 2003年7月の発売以来、安定した走りと高いポテンシャルによって、サーキットのみならず市街地でも快適なライディングを実現したスーパースポーツと[…]
初代はスポーツモデル:GL1000【1975年モデル】 1970年代当時、巨大なアメリカ市場を独り占めしていた英国車をCB750フォアで一蹴したホンダだったが、Z1とそれに続く競合車の登場でシェアを奪[…]
ホンダGB350S(2021)試乗レビュー この記事では、手頃な価格と心地よい鼓動感が魅力のホンダGB350のスポーティーバージョン、GB350Sの2021年モデルについて紹介するぞ。現役レーシングラ[…]
人気記事ランキング(全体)
3種のグレードそれぞれに専用カラー カワサキモータースジャパンは、前18/後16インチホイールを履くロー&ロングフォルムなミドルクラスクルーザー「エリミネーター」シリーズの2025年モデルを発表した。[…]
【受注期間限定】SHOEI「EX-ZERO」新色モスグリーン 「EX-ZERO」は、クラシカルな帽体デザインにインナーバイザーを装備し利便性に優れる一方で、着脱式内装システムや、万一の際にヘルメットを[…]
6/6発売:スズキ「バーグマンストリート125EX」 低回転トルクを重視したSEP-αエンジンを搭載したスズキの原付二種スクーターだ。アドレス125、アヴェニス125に続くスズキ最新世代の原付二種スク[…]
GSX-8R特別仕様車「Kiiro Limited Edition」を限定発売 スズキは、英国市場向けにスーパースポーツモデル「GSX-8R」の特別仕様車「GSX-8R Kiiro Limited E[…]
マッハIII(500)から750・350・250と2スト3気筒は4クラスへ展開! 1969年にカワサキは世界進出の勝負球として、500ccで2ストローク3気筒のマッハIIIをリリース。 トップスピード[…]
最新の投稿記事(全体)
終始トップ争いを展開し、2位に50秒以上の差をつけてチェッカー! 4番グリッドからスタートしたF.C.C. TSR Honda Franceは、「集中力を保ち、慎重な走行を重ね、難しいコンディション下[…]
この記事はヤングマシン2008年10月号に掲載されたものを再編集して構成しています。 レプリカ全盛期に違う視点を持つ男がいた 1986年4月、それまでイギリスへ赴任していた中島直行氏が、日本国内でのマ[…]
K-2446W 46worksアーカナジャケット:街乗りにも映えるスタイリッシュギア クシタニの「アーカナ」シリーズは、レトロなデザインを現代の感性にアレンジしたオーセンティックライン。「K-2446[…]
2023年モデル概要:シブいイメージが増した新カラー カムシャフトの駆動にベベルギヤを用いた、美しい外観の空冷バーチカルツインエンジンを搭載。360度クランクによる鼓動感や等間隔爆発ならではの整ったエ[…]
「ホンダCB1000Fコンセプト」は新時代のCB像を具現化 2025年3月の大阪モーターサイクルショーで世界初公開されたホンダCB1000Fコンセプトは、往年の名車CB-Fを想起させつつも、新たなスタ[…]
- 1
- 2