
カワサキ「Z900RS」が東京モーターショーで世界初公開されたのは2017年、つまり今から5年前だ。この機に歴代のカラーリングを振り返ってみたい。2019年夏に発表された2020年モデルは車体色を総入れ替え。なかでも2代目Z1のイメージからくる“イエロータイガー”が注目された。
●文:ヤングマシン編集部
2020年モデルでシリーズ全カラーを総入れ替え! カフェは3色→2色に
“火の玉”Z900RSとヴィンテージライムグリーンのZ900RSカフェが牽引してきた初代2018年モデル~2019年モデル。すでにベストセラーの地位を不動のものとしていたZ900RSシリーズは、2020年モデルで車体色の総入れ替えを敢行した。
初代Z1は火の玉を、翌1973年発表のZ1Aではキャンディトーングリーン(通称イエロータイガー)を採用したが、Z900RSもこれに倣って火の玉の次にタイガーイエローを反映。カワサキの余裕が伝わってくるかのような心憎い演出だ。
【イエロータイガーの元ネタはコチラ】横縞の黄ラインから”タイガー”の名称で親しまれた’74 Z1/Z2(写真左)。キャンディトーングリーンという色名もZ900RSで踏襲された。なお同年のZ1には茶色に橙ラインの”オレンジタイガー”もある。Z900RS(写真右)はストレートなイエローストトライプ+白ラインをタンク下部に配色。カドを縁取るように2本の細いストライプが上部に入る。
1970年代、岩城滉一さん出演の映画にエキストラとして出演していた本誌ライター・牧田哲朗さんのZ2改。
深みのある緑をベースに、白い子持ちラインが入る黄色の直線ストライプが特徴で、スピード感が抜群。ストライプは表面の凹凸が少ない水転写デカールを採用し、仕上がりも万全だ。なお前年から主要諸元に変更はない。
国内でもう1色として登場したのは、差し色など入らないシンプルなメタリックディアブロブラック。岩城滉一氏らが所属し、映画にも登場した’70年代のバイクチーム「クールス」のカスタムZ2を思わせる。
欧州では金属感が漂うメタリックグラファイトグレーをラインナップ。ホイールリムにはライムグリーンのストライプが入る。
Z900RSカフェは、新グラフィックのヴィンテージライムグリーン×エボニーで黒に金の子持ちライン付き白ストライプを組み合わせ、Z1000R2(1983年)=ローソンレプリカ風に。欧州はこれ1色のみだったが、国内仕様では淡くグレーがかったファントムブルーもラインナップされた。
価格にはわずかな変動があり、Z900RSは132万8400円に統一。カフェは1万800円上昇して136万800円になった。 ※消費税8%
砲弾型のアナログ2連メーターがZ900RSのアイデンティティ。キャンディ色の燃料タンクが陽射しに煌めく。
KAWASAKI Z900RS[2020年モデル]
主要諸元■全長2100 全幅865 全高1150 軸距1470 最低地上高130 シート高800mm(各mm) 車重215kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 948cc 111ps/8500rpm 10.0kg-m/6500rpm 燃料タンク容量17L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●発売時価格:132万8400円(消費税8%込み) ●色:緑、黒 ●発売日:2019年8月1日
KAWASAKI Z900RS CAFE[2020年モデル]
主要諸元■全長2100 全幅845 全高1190 軸距1470 最低地上高130 シート高820mm(各mm) 車重217kg(装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 948cc 111ps/8500rpm 10.0kg-m/6500rpm 燃料タンク容量17L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●発売時価格:136万800円(消費税8%込み) ●色:緑×黒、淡青 ●発売日:2019年8月1日
参考:欧州仕様 2020年モデル
Z900RSの欧州仕様はシート高835mmのハイシートを標準装備している。カフェはシート高も同じ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(Z900RSシリーズ)
SHOWAハイパフォーマンスシリーズキット体感試乗キャンペーン 東京都練馬区のK’s STYLE(ケイズ・スタイル)では、カワサキZ900/Z900RS用の高性能サスペンション「SHOWAハイパフォー[…]
※Z900RSの最新相場情報は記事末に掲載しています。 2018モデル:「Z900RS」デビュー! Z1/Z2へのオマージュ&“火の玉”の衝撃 2017年の東京モーターショーで鮮烈なデビューを飾ったカ[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
カワサキモータースジャパンは、2025年3月に開催予定の「第41回大阪モーターサイクルショー2025」「第52回 東京モーターサイクルショー」、4月に開催予定の「第4回名古屋モーターサイクルショー 」[…]
2018年モデル:Z1/Z2モチーフ 発売は2017年12月1日。モチーフとなったZ1・Z2は、ショートピッチの燃料タンク形状とオレンジの塗色から「火の玉オレンジ」と呼ばれたカラーリング。これが伝説の[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI] | 新型ヘリテイジ/ネオクラシック)
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
2018年モデル:Z1/Z2モチーフ 発売は2017年12月1日。モチーフとなったZ1・Z2は、ショートピッチの燃料タンク形状とオレンジの塗色から「火の玉オレンジ」と呼ばれたカラーリング。これが伝説の[…]
ステルス火の玉にグリーンボールが追加 参考:ZEPHYR1100/ZEPHYR750/ZEPHYRχ 2024年9月時点では、キャンディトーンレッドの設定のみだったが、2024年12月にはメタリックデ[…]
大型二輪免許は18歳から取得可能! バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があり、原付以外には“AT限定”免許も存在する[…]
水平ゴールドラインのニューカラーが2色展開しSEも同時発表、半年後には50周年車! カワサキは2021年8月にZ900RS/カフェの2022年モデルを発表。Z900RSには1975年型Z1Bで採用され[…]
人気記事ランキング(全体)
カワサキの新世代モビリティが大阪万博で公開 2025年日本国際博覧会、通称「大阪万博」のカワサキブースで、未来のオフロードビークル「CORLEO(コルレオ)」が注目を集めている。バイクのように乗車する[…]
「その時、スペンサーになれた気がした」 MVX250Fの上位モデルとして400版の発売が検討されていたが、250の販売不振を受け計画はストップ。この心臓部を受け継ぎ、NS250Rの技術を融合したモデル[…]
日本でもっとも人気の高いジャンル=ネオクラシック プロポーションの枷を覆す【カワサキ Z900RS】 まず、現代のバイクと昔のバイクではプロポーションがまったく違うんです。昔のバイクはフロントタイヤが[…]
バイクキャビン:小型エアコンを装備すれば抜群の環境に! 難しく考えることなく、手っ取り早く購入できるガレージとして高い人気を得ているのが、デイトナが取り扱う各種シリーズ製品だ。 全モデルに共通している[…]
〈WEBIKE FESTIVAL〉2024.10.19 SAT. ロングウッドステーション(千葉県長柄町) 【X500 ヒデヨリさん】「見た目など、あえてハーレーらしさを捨てたチャレンジ精神の塊のよう[…]
最新の投稿記事(全体)
2ストエンジンの新時代を切り開いた名車 1980年代中頃、スズキのガンマ、ホンダのNSと、高性能レプリカが矢継ぎ早に出揃い、大ヒットを記録していた。 この潮流をみたヤマハはRZ250Rにカウルを装着し[…]
かつての人気モデル「キャンパー」のDNAと手巻きムーブメントの融合 「MK1ハンドワインド」のルーツは、1980年代に登場し、シンプルかつ実用的なデザインで人気を博したキャンパーモデルに遡る。そのデザ[…]
都市型イベント「My Yamaha Motorcycle Exhibition」開催へ ヤマハは、2025年9月20日に桜木町駅前(神奈川県横浜市)にて「My Yamaha Motorcycle Ex[…]
走行回数の多さと模擬レースのセットでコストパフォーマンスの高さは折り紙付き 絶版車やクラシックマシンでサーキットを走行してみたいが、レースに参戦するほどではない。あるいはクラシックレースにエントリーし[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
- 1
- 2