
ホンダは、アフリカツイン由来の並列2気筒エンジンを搭載するツーリングモデル「NT1100」をマイナーチェンジし、国内2025年モデルとして発表した。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:ホンダ
トルク強化のエンジンアップデート+電サス新採用ほか
ホンダは新型「NT1100」の国内モデルを2025年1月23日に発売すると発表した。2022年に初登場したNT1100は、CRF1100Lアフリカツインの心臓部とメインフレームを活用したツーリングモデルで、欧州においては2023年にツーリングカテゴリーにおいてナンバーワンの座を獲得した人気車だ。
今回のマイナーチェンジでは、フェアリングがよりシャープな造形になり、ウインカーをビルトインしたデイタイムランニングライト=DRLを新採用。片手で調整できるウインドスクリーン、着座面積を20%向上したシートなどの改良を受け、実用性と快適性が向上している。
エンジンは低中速トルクを強化し、ピークパワーを維持しながら低中速域のトルクを7%も増強(欧州発表値)。DCTはよりスムーズなギヤチェンジフィーリングになるようセッティングが改善された。
ハイライトとなるのは、SHOWA製の電子制御サスペンション『Showa Electronically Equipped Ride Adjustment(Showa-EERA)』の新採用だろう。このEERAは、6軸IMUと連動することであらゆる走行条件で減衰力をリアルタイムで最適化するほか、走行中にリヤスプリングのプリロードを調整することも可能だ。
また、軽量コンパクトなリチウムイオンバッテリーを新採用したことで軽量化とマスの集中化、電圧の信頼性向上に寄与している。
このほか、スマートフォン接続機能(アップルカープレイ/アンドロイドオート対応)付きのタッチスクリーン6.5インチTFTディスプレイ、クルーズコントロール、アップグレードされたグリップヒーター、USBソケット、ACC電源ソケット、センタースタンド、オートキャンセル付きウインカー、エマージェンシーストップシグナル(ESS)などを標準装備する。
欧州ではMT仕様/電制サスなし仕様もあるが、日本仕様はこれまで通りDCT仕様のみ、かつ電制サスありのワングレード販売となる。
HONDA NT1100[2025 model]
HONDA NT1100[2025 model]マットウォームアッシュメタリック
HONDA NT1100[2025 model]マットウォームアッシュメタリック
HONDA NT1100[2025 model]ガンメタルブラックメタリック
HONDA NT1100[2025 model]ガンメタルブラックメタリック
通称名 | NT1100 |
車名・型式 | ホンダ・8BL-SC90 |
全長×全幅×全高 | 2240×860×1340mm(スクリーン最上段位置1510mm) |
軸距 | 1535mm |
最低地上高 | 175mm |
シート高 | 820mm |
キャスター/トレール | 26°30′/108mm |
装備重量 | 249kg |
エンジン型式 | 水冷4ストローク並列2気筒SOHC4バルブ |
総排気量 | 1082cc |
内径×行程 | 92.0×81.4mm |
圧縮比 | 10.5:1 |
最高出力 | 102ps/7500rpm |
最大トルク | 11.3kg-m/5500rpm |
変速機 | 電子式6段変速(DCT) |
燃料タンク容量 | 20L |
WMTCモード燃費 | 20.4km/L(クラス3-2、1名乗車時) |
タイヤサイズ前 | 120/70ZR17 |
タイヤサイズ後 | 180/55ZR17 |
ブレーキ前 | φ310mmダブルディスク+4ポットキャリパー |
ブレーキ後 | φ256mmディスク+1ポットキャリパー |
価格 | 184万8000円 |
車体色 | マットウォームアッシュメタリック、ガンメタルブラックメタリック |
発売日 | 2025年1月23日 |
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