
バイクの売却/乗り換え時、ETC車載器を取り外してから売るべきなのか、それとも付けたまままま売却すべきなのでしょうか? 次のバイクに使いたいけれど、取り外すのにも手間や費用がかかります。その一方でETC車載器も安くないことから、取り付けたまま売却したほうが査定は上がりそうなものですが、さてどうするのが正解なのでしょうか。
●文:ヤングマシン編集部(ピーコックブルー)
バイクを売る時、ETC車載器は外すべきなのか?
結論から言えば、バイクを売却する際はETC車載器を外したほうがよいと言えます。
ETC車載器はいまや高速道路を走行するうえでの必須装備であるため、付けたままのほうが買取査定額もプラスになると思われがちですが、そうではないようです。
実際、ETC車載器の有無による買取価格の変化について、都内のバイク買取店に尋ねたところ、「外しても付いたままでも買取価格は変わらない」とのことでした。
店舗や交渉次第では、プラス査定としてくれる場合もあるようですが、高くとも価格アップは数千円程度。ETC車載器の有無はバイクの買取価格にほとんど影響しません。
バイク用のETC車載器は、防水性や耐震性などを高めるために価格が2万〜3万円と高額なので、買い換えずに次のバイクに転用するのがよいでしょう。
ただし、ETC車載器を取り外すのにも手間や費用がかかる点には注意が必要です。
「次に乗る予定のバイクにETC車載器が付いている」「次のバイクにETC車載器を取り付ける予定がない/取り付けられない」などの場合は、ETC車載器を外さずにそのまま売却することをおすすめします。
また、純正ETC車載器が付いている場合も外さないほうがよいでしょう。純正ETC車載器が付いていない場合、標準部品の欠品とみなされ、査定がマイナスになる恐れがあります。
自分で取り外してもいいの? それとも店に任せるべき?
さて、ECT車載器本体の取り外しについては、自分で行っても問題はありません。
カードリーダーとアンテナがまとまった“一体型”なら、おもにハンドルまわりに取り付けられているため、取り外しは比較的簡単です。
しかしアンテナとカードリーダーが分かれた“分離型(セパレート型)”は、本体がシート下などに設置されているうえ、アンテナ配線を撤去するためにカウルやタンクの脱着が必要になる場合があります。
作業中にカウルやタンクに傷をつけてしまうとバイクの価値が下がるうえ、作業中に配線を損傷させるとETCやバイクが使えなくなる恐れがあることは覚えておきましょう。
確実に元通りに戻せるのなら自分で取り外すほうがお得です。しかし作業に自信がない場合は、業者に任せるのが無難と言えます。
なお、ETC車載器の取り外し工賃について都内のバイク買取店に尋ねたところ、かかる費用は車種/状態に応じて1万円〜2万5000円程度とのこと。ただしこの額はあくまで概算で、現車確認をした後に正確な見積もり額を算出するとのことでした。
とくにフルカウルバイク/スクーターなどの場合は、取り外し費用/取り付け費用ともに高額になりがちです。
ETC車載器を買い直すよりも、取り外して使い回す方がお得ではありますが、取り外し工賃/新規取付費用との差額が小さい場合は、故障予防の意味も込めて新品のETC車載器へ交換することも検討するとよいでしょう。
また、DIYで取り外せるのなら、オークションサイト/フリマサイトなどで使わないETC車載器を売却する手もあります。中古のETC車載器は5000〜1万円程度で取引されているようなので、高値で売却できればバイクの買取価格アップと同じことになります。
なお、ETC車載器を付けたままバイクを売却する、あるいはETC車載器を取り外して単体で売却する際は、くれぐれもETCカードの抜き忘れには注意しましょう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。
最新の関連記事(バイク雑学)
白バイ警察官になるためのファーストステップ、必要なのは執拗なアピールや根回し!? 警察官になっても、すぐに白バイ警察官になれる訳ではありません。白バイ警察官になるには、まず「白バイ隊員になりたい」と希[…]
シート後部、リヤ両サイドにある白バイの計3つのボックス 白バイのボックスは3つあります。荷物を入れるためのサイドボックス、無線機を入れる無線機ボックスがあり、サイドボックスは車両後部の左右に1つずつ、[…]
規制の根拠は「道路法・第46条第3項」 高速道路などを走っていると、時折インターチェンジの手前などで「危険物積載車両ここで出よ」という表示を目にすることがある。この表示を見かけた場合、その先に危険物積[…]
日本語表記では「前部霧灯」。本来、濃霧の際に視界を確保するための装備 四輪車ではクロスオーバーSUVのブーム、二輪車においてもアドベンチャー系モデルが増えていることで、「フォグランプ」の装着率が高まっ[…]
白バイがガス欠することはあるの!? 今回は、「白バイが警ら中にもしもガス欠になったら!?」について、お話したいと思います。結論を先に言うと、ガス欠にならないように計画を立てて給油しています。 私も10[…]
人気記事ランキング(全体)
ファン+ペルチェでダブル冷却 山善のペルチェ ベストは、外径約100mmの大型ファン(厚み約38mm)で風を取り込み、さらに内蔵のペルチェデバイスで空気やウェア表面を冷やす仕組みを採用。保冷剤用メッシ[…]
コンパクトながら高出力のペルチェ冷暖ベスト おたふく手袋の「冷暖ペルチェベスト JW-699」は、USB PD対応の2万mAhバッテリーを標準付属。psEマーク取得のバッテリーで、最大連続使用は冷却の[…]
MotoGPライダーのポテンシャルが剝き出しになったトップ10トライアル 今年の鈴鹿8耐で注目を集めたのは、MotoGPおよびスーパーバイク世界選手権(SBK)ライダーの参戦だ。Honda HRCはM[…]
最外層にカーボンファイバーを使ったX-Fifteenの最高峰モデルが登場! 積層させた炭素繊維を樹脂で固めたカーボンファイバー(CFRP)は、軽くて強い素材だ。そのため航空機やレーシングマシンに使われ[…]
派生機種を生んだ素性の良さ GS750/Eの実質的な生産期間は約3年。とはいえ、派生機種として登場したGS750G/GL、排気量拡大版のGS850Gは’80年代半ばまで生産を継続。この点については兄貴[…]
最新の投稿記事(全体)
2スト最後発だった記憶が消し飛んだGPマシンから50レプリカまで! 1979年、ホンダからMB50という2ストローク50ccスポーツがデビュー! それまでGPマシンからスーパーカブまで、小排気量でも4[…]
松戸市〜成田市を結ぶ国道464号の発展 かつて、千葉県の北総地区は高速道路のアクセスが今ひとつ芳しくなかった。 常磐自動車道・柏インターや京葉道路・原木インターからもちょっとばかり離れているため、例[…]
2009年に移籍したのに「GP8」にも乗っていた?! 2003年にホンダからモトGPにデビューしたニッキーでしたが、2009年にはドゥカティ・コルセへと移籍。2007年にケイシー・ストーナーがデスモセ[…]
901への憧れから始まった”シンガー” シンガー・ヴィークル・デザインの創業者、ロブ・ディキンソンはアーティスト(歌手)として活躍していたこともあるのでSingerという会社名にしたという説と、ポルシ[…]
ZXシリーズに連なる新ライムグリーングラフィックとマットシルバーの2色を新設定 カワサキモータースジャパンは、ミドルクラスの2気筒スポーツバイク「ニンジャ650」の2026年モデルを発表した。搭載する[…]