夏場のヘルメットのイヤなニオイを抑える。ヘルメット用洗剤で清潔に!

夏はライダーにとってツラい時期。高い気温に加えて、強烈な日差しと路面の照り返しが容赦なくライダーの体温を引き上げます。とくに災害級の猛暑に襲われることも珍しくない近年は、脱水症状が不安視されるほどの汗が。灼熱地獄の渋滞にでも引っかかろうものなら汗が止まりません。走行中にかく汗はヘルメットのインナーパッドが吸ってくれますが、汗が乾いた後はイヤなニオイが発生しがち。抑えるためにはどうすればよいのでしょうか?


●文:ヤングマシン編集部(ピーコックブルー)

おすすめのヘルメット用洗剤は? イヤなニオイを抑える、定期的な内装洗浄と洗剤選び

ヘルメットが発するイヤなニオイのおもな原因は、インナーパッドなどに染み込んだ汗/皮脂が酸化したり、雑菌が繁殖して発生するものです。とくに夏場は高い湿度も相まって、そのまま放置するとカビが発生することもあります。

汗をかきやすい夏場は、頻繁なヘルメットのケアが欠かせません。可能であれば、走行後はその都度インナーパッドを外して洗濯をするのが理想と言えるでしょう。

その際に注意したいのが、使用する洗剤について。

汗/皮脂汚れにはアルカリ性の洗剤が有効です。ただしアルカリ性洗剤は繊維を痛めやすく、反対に酸性洗剤はたんぱく質汚れには効果が薄いため、インナーパッドの洗濯にはダメージを与えることなく安心して使える中性洗剤が適しています。

インナーパッドの洗濯には、中性の洗濯用洗剤はもちろん、どこの家庭にでもある食器用中性洗剤でも代用可能です。ただし、洗剤によってはかすかな洗剤臭が残ったり、香料の強い芳香が残る欠点が。また漂白剤が含まれている洗剤は、生地の色落ちを引き起こすこともあります。

顔の肌に直接触れるヘルメットの洗濯には、使用する洗剤の種類や香りにも注意を払うべきです。

デイトナ「ヘルメット用内装洗剤」の使い方

老舗バイク用品ブランドのデイトナからは、そういった細かいことを一切気にせず使える「ヘルメット内装用洗剤」が販売されています。

この洗剤には、肌に合わない場合もある蛍光増白剤や漂白成分は含まれておらず、無香料かつ香りに敏感な人でも気にならないレベルまで洗剤臭も抑えられています。

また余計なものを一切加えず、ヘルメット内装の汗や皮脂などのニオイと汚れを落とすためだけに研究開発された中性洗剤です。

【デイトナ「ヘルメット用内装洗剤」の使い方】

  • お湯または水2Lに対して、製品1袋(5g)を入れて洗浄液をつくる
  • ヘルメットから外したインナーパッドを洗浄液に漬け込んで優しく押し洗い
  • 洗浄後、水で洗浄液をしっかりとすすぎ落とす
  • タオルなどで脱水後、風通しのよい場所で陰干し
ヘルメットを洗っている写真

バイク用ヘルメットの洗い方には諸説あるが、デイトナの「ヘルメット用内装洗剤」を使用する場合は上述の方法を参考にしたい

洗浄効果を高めるためには、40℃程度のお湯を使いましょう。ただし熱湯の使用は厳禁です。

また、1回洗っても汚れ等が気になる場合は、再度同じ手順を繰り返して洗浄するとよいでしょう。そのためもあってか、製品は5gの洗剤粉末が2回分のセットとなっています。

洗濯後の乾燥は、直射日光を当てると日焼けをしたり生地が傷んでゴワゴワするので、陰干しが鉄則です。生乾きは悪臭の原因となるので、しっかりと乾燥させてからヘルメットに組み付けるようにしましょう。

またインナーパッドの洗濯ついでに、ヘルメット内側の発泡スチロール(衝撃吸収材)/ストラップ(あご紐))などの清掃もおこないましょう。

路上のホコリや排気ガスなどで、ヘルメットの内側は意外なほど汚れます。また、ストラップやあご紐パッドも汗が染み込みやすく、放置すると悪臭を発する箇所です。

ストラップはヘルメットから取り外せない場合が多いため、そのまま洗浄液/重曹水でもみ洗いをし、繊維奥の汚れは歯ブラシなどを使って汚れを落としましょう。その後は洗浄液が残らないようにしっかりと水ですすいでから陰干しします。

インナーパッドを外したヘルメット内側はホコリなどを払い落とし、汚れがひどい場合は薄めの洗浄液で拭き上げるとよいでしょう。

走行するたびでなくても、インナーパッドの洗濯と合わせて以上の箇所も定期的に清掃することで、ヘルメットから発せられる悪臭を効果的に抑えられます。

定期的なお手入れと消臭グッズの活用で悪臭の夏を乗り切ろう

頭に装着するものであるうえ、ヘルメットのつけ心地にも大きく関わるヘルメットのインナーパッドの洗浄には、安心して使える洗剤を選びましょう。

上記のデイトナのヘルメット用内装洗剤は、ほとんど洗剤臭が残らないことで定評がある商品です。

使い方は一般的な洗剤と同じなので、洗濯作業自体は構造が複雑なフルフェイスヘルメットのインナーパッド脱着を含めても数十分程度で終わります。

フルフェイスヘルメットを被ったライダーの写真

フルヘイスヘルメットは、他の種類のヘルメットと比べても複雑な構造で洗いにくい

頻繁にバイクを使用する場合、毎回ヘルメットの洗濯をするのは難しいので、走行後はタオルなどでインナーパッドを拭き上げる程度にして、週に1回程度の頻度で本格的に洗濯をするとよいでしょう。

ヘルメットを清潔に保つには、流れ出た汗や皮脂を直接付着させないようにインナーキャップ/フェイスカバー/エアヘッドなどを使うのも有効です。

また、デイトナからは、スプレータイプの消臭洗浄剤「MOTOREX ヘルメットクリーン」や、プラズマイオンの働きでヘルメットやグローブのにおいを消せる「RE:MET(リメット)」などの商品も販売されています。

定期的なヘルメットのお手入れと、こうしたアイテムの活用で真夏のヘルメットの悪臭を防ぎましょう。

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