![[ツーリング中に冷や汗] 旅先でバイクが故障した。他メーカーのディーラーでも修理してもらえるの?](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2024/05/TOP-8.jpg?v=1716280920)
車両トラブルは、ツーリング時に抱える心配事のひとつ。古いバイクに乗る人/頻繁にツーリングに出かける人のなかには、実際に見知らぬ土地でトラブルに陥ったことがある人もいるのではないでしょうか。そんな場合、現地のバイクディーラー/整備工場のお世話になるわけですが、ツーリング先に都合よく自分のバイクメーカーのディーラーがあるとは限りません。もし最寄りのディーラーが他メーカーのものだった場合、修理はしてもらえるのでしょうか?
●文:ヤングマシン編集部(ピーコックブルー)
軽微な故障なら他メーカーのディーラーでも修理可能
結論から言えば、バイクの基本構造はどのメーカーであっても大きな違いがあるわけではないので、メーカーを問わずある程度の修理は可能です。
たとえば、バッテリー上がり/パンク修理などのよくあるトラブルについては、問題なく修理してくれるでしょう。
また、転倒してレバーやステー類が折れてしまった場合でも、溶接機がある工場なら折れた箇所を溶接するなどして対応可能。エンジンオイル漏れやクーラント不足などの油脂類のトラブルについても、応急措置を施してくれる場合が多いといいます。
メーカー問わず、修理対応してくれるディーラーは少なくないようだ。
ただし、スパークプラグ/ベアリング/スプロケット/チェーンなどの保守部品は、メーカーやバイクによって規格が異なるため、適合する部品がなければ修理ができません。つまり、部品交換や専用設備が必要な修理になると対応が難しく、修理を断られることも珍しくないようです。
よく使う部品の場合はディーラーで在庫を持っていますが、他メーカーのバイクだと部品が揃わないため、その場での対応は難しいでしょう。
また、ECU/CDI/インジェクション/燃料ポンプ/イグニッションコイル/各センサーといった故障頻度が低い電装部品などは、自メーカーのバイク用であっても在庫を持たないことがほとんど。そのため、メーカーを問わず即日修理は不可能と思ったほうがよいでしょう。
加えて、作業に配線図やサービスマニュアルが必要になる重整備も、対応できない場合がほとんどのようです。さらにチェックランプの点灯トラブル等、メーカー専用の診断機器が必要になるような修理も、原則として他メーカーのディーラーでは行われません。
なお、電動バイク/輸入バイクのような一般的ではないバイクについては、特殊な知識や工具がなければ修理ができない場合があるため、断られる可能性が高そうです。
メーカーは気にせず、まずバイクを診てもらうことが大切
前述のように、軽微な故障なら他メーカーのディーラーでも対応してくれますが、それ以外の修理は故障箇所と店舗によって対応が分かれます。
どれだけ腕の良い整備士でも、部品がなければ修理はできません。また店舗によっては対応する車両にルールを設けていることで、修理に着手できない場合もあるようです。
だからといって、トラブルに際して他メーカーのディーラーを避ける必要はありません。バイクに関する広い知識と高い技術はあるため、すぐに直せない故障でも故障診断だけならメーカーを問わず対応してくれるでしょう。
トラブルの際は、メーカーの垣根を気にせず、まずは事情を話してバイクを診てもらうとよいでしょう。原因特定はできなくとも、すぐに直る/直らないだけを判断してもらうだけでも次の対応が取りやすくなります。
軽微なトラブルの場合、即日対応してくれるディーラーも少なくないので、まずは相談することが大切だ
保守部品の交換で直るような軽微なトラブルの場合、部品在庫が豊富な量販店まで行くことができれば修理できる可能性が高まります。反対に、簡単には直らない重篤なトラブルなら、ロードサービスを利用して行きつけの工場や正規ディーラーに搬送してもらうとよいでしょう。
古いバイクや特殊なバイクに乗っている人、頻繁にツーリングに出かける人などは、なによりJAFなどのロードサービスに加入しておくことがトラブルへの最善策といえるでしょう。
また、あらかじめ壊れやすい部品がわかっているのであれば、予備部品を持ってツーリングに出かけることも有効な対策方法です。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(バイク雑学)
オートバイって何語? バイクは二輪車全般を指す? 日本で自動二輪を指す言葉として使われるのは、「オートバイ」「バイク」「モーターサイクル」といったものがあり、少し堅い言い方なら「二輪車」もあるだろうか[…]
【燃料タンク容量考察】大きければ良いってもんではないが、頻繁な給油は面倒だ 当たり前の話ではあるけれど、燃費性能とともに、バイクの航続距離(無給油で連続して走れる距離)に関係してくるのが、燃料タンクの[…]
バイクいじりで手が真っ黒、そんな時どうしてる? バイクいじりにつきものの、手の汚れ。 特に、チェーンのメンテナンスやオイル交換など、油を使った作業となるとタチが悪い。 ニトリル手袋やメカニックグローブ[…]
白バイ警察官になるためのファーストステップ、必要なのは執拗なアピールや根回し!? 警察官になっても、すぐに白バイ警察官になれる訳ではありません。白バイ警察官になるには、まず「白バイ隊員になりたい」と希[…]
シート後部、リヤ両サイドにある白バイの計3つのボックス 白バイのボックスは3つあります。荷物を入れるためのサイドボックス、無線機を入れる無線機ボックスがあり、サイドボックスは車両後部の左右に1つずつ、[…]
人気記事ランキング(全体)
新設計の4気筒・502ccエンジンにEクラッチを搭載! ホンダは、中国で開催中の重慶モーターサイクルショーにて新型モデル「CB500スーパーフォア(CB500 SUPER FOUR)」を世界初公開した[…]
レースで勝つために進化を重ねたトップパフォーマー 「GSX-Rの40年」ではまず、”アルミフレーム+カウリング+4スト最強水冷4気筒”のGSX-R(400)を紹介。 1980年代初頭に始まった空前のバ[…]
その姿、まるでハンターカブ×ミニトレ?! タイ仕様は新型に切り替わるとともにカラーバリエーション変更&グラフィックが変更された。 一方ベトナム仕様は、従来モデルを標準仕様として併売。この標準モデルはカ[…]
ダークカラーに往年のオマージュカラーを乗せて 特別仕様車の製作を定期的に行うカブハウスは、1970年代のダックスをオマージュしたような限定仕様「DAX Royal Limited Edition」を発[…]
国産4社の400cc4ストツインの系譜 排気量上限が400cc以下の普通2輪免許、一昔前の言葉で言うなら中型限定免許は、日本独自の制度である。もっとも欧州では大昔から、排気量が400cc前後のロードス[…]
最新の投稿記事(全体)
主要スペックと価格 Rakiieの腰サポーターは、8点式サポートと4本のメモリアルバーを搭載し、従来モデル比で高い固定力をうたう設計です。2本の弾性スプリング&PPバーで骨盤と腰椎の姿勢を整え、坐骨神[…]
白バイ隊員になるには 白バイに乗るためには、あたり前のことですが大型自動二輪免許の取得が必要です。とはいえ、警察官になる時点で取得していないとダメかといえば、そうではありません。後から取得する手間が減[…]
レースで勝つために進化を重ねたトップパフォーマー 「GSX-Rの40年」ではまず、”アルミフレーム+カウリング+4スト最強水冷4気筒”のGSX-R(400)を紹介。 1980年代初頭に始まった空前のバ[…]
バンテリンサポーターとは 「バンテリンサポーター 腰椎コルセット」は、興和株式会社(ブランド名: バンテリン)による腰のぐらつき抑制を目的としたサポーターです。Amazonではカラー展開(ブラック/パ[…]
R90Sから受けた影響とXLCRとの意外な共通点 Z1‐Rに対するイメージを聞かれたら、多くの人が”カフェレーサー”と答えるだろう。ただしカフェレーサーは車両のオーナーやチューナーが作るもので、原点は[…]
- 1
- 2