
総決算として、バイクライフ最後の1台を選ぶとしたら…。“上がりのバイク”は、人それぞれ、バイクへの考え方がモロに露出する正解のない概念だろう。…というわけで、2輪業界の様々な識者たちに質問してみた。「アナタにとっての“上がりバイク”を教えて下さい!」ヤングマシンでメインテスターを務める丸山浩氏は、自らが製作を主導したCB1100カスタム”プロジェクトF”を選ぶ。
【丸山浩 AGE:58】直4エンジンにこだわりを持つヤングマシンのメインテスター。中でもホンダCB-F系は別格で、今回はそれ故の選択!
●文:ヤングマシン編集部
丸山浩がバイクに乗るキッカケになった1台:ホンダ CB900F
ある意味「上がりバイク」という言葉自体に恐怖を感じますね。なんだか寿命を決められて“何歳まで乗れるんだ?”って聞かれているみたいで。だから「そんなバイクねえよッ!」って反発したい気持ちもある(笑)。
自分にとっては職業でもあるから、まだ200~300台は乗るつもりだけど、でもいつかは“最後のバイク”って気持ちで乗る時は来ると思う。その時どんなバイクがいいのか? 大きくて重いのはダメだし、スーパースポーツも乗りたいって思っているうちは上がりじゃないし。しんみり乗りたいよね。
そこで考えたのが「自分がバイクに乗るキッカケになった1台」が上がりバイクなんじゃないかってこと。自分の青春時代のバイクにもう一度乗りたい…って気持ちが湧くから旧車に人気が集まるし、とはいえ高値で買えないからネオクラシックが注目されるワケでしょ。メーカーもいま、上がりバイクをテーマに色々リリースしている。ちょうどバイクブーム世代の人が上がる時代になったからね。青春を感じたいワケだから劇的な速さより、雰囲気と扱いやすさを優先して作っている。
というワケで、僕がバイクに乗るキッカケになったのは、高校の時に通学路に停まっていたブラックにストライプの入ったホンダCB900F。カッコいいな~、あんなバイクに乗りたいな~って思って、気が付いたらレースを始めて、今の仕事に就いている(笑)。
【’79 HONDA CB900F[FZ]】
理想の“上がりバイク”は自分で作る:CB1100「プロジェクトF」
だから最後はCB900Fに…と、探してもないんだよね。あってもボロボロだし。それなら作ってしまおう! と自分のショップで始めたのがCB1100をベースにオリジナルのCB‐F風外装を載せた「CB1100プロジェクトF」なんだ。
だから、これを上がりの1台にしたいんだけど、悩ましいのはボディカラー。思い出のCB900Fのブラックはもちろん、最初に作ったCB750FZ/FAのブルーも思い入れがあるし、お馴染みのスペンサーカラーやCB750FCの青×白も大好きなので、どれか1台に決めるのは無理! ならば4色全部を作って並べておくのが僕の“上がり”なんじゃないかな(笑)。
【CB1100 プロジェクトF スペンサー】CB1100をベースにCB-F風外装を装着した、いわゆるレトロフィット車。丸山テスターのショップ・ウィズミーで製作受付中だ。
【CB1100 プロジェクトF FZ/FAブルー】
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
カワサキ500SSマッハⅢに並ぶほどの動力性能 「ナナハンキラー」なる言葉を耳にしたことがありますか? 若い世代では「なんだそれ?」となるかもしれません。 1980年登場のヤマハRZ250/RZ350[…]
マーヴェリック号の燃料タンク右側ステッカー エンタープライズに配属された部隊 赤いツチブタは、「アードバークス」の異名を誇る米海軍「第114戦闘飛行隊(VF-114)」のパッチ。1980年代には第1作[…]
インパクト大なシリーズ初カラー 現代的ストリートファイターのMT-09をベースに、アルミタンクカバーなど金属の質感を活かした専用外装などでネオレトロに仕上げられた1台であるXSR900。3種のパワーモ[…]
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
※この記事は別冊モーターサイクリスト2010年11月号の特集「YAMAHA RZ250伝説」の一部を再構成したものです。 ヤマハ RZ250のエンジン「2ストロークスポーツの純粋なピーキー特性」 ヤマ[…]
最新の記事
- [高校生のバイク問題]「脱炭素化も実現!?」高校生の通学バイク電動化を実証【鹿児島県日置市】
- 日本仕様は140万円台前半も?! 上陸間近のヤマハ「YZF-R9」台湾仕様が「MT-09 Y-AMT」とほぼ同価格帯
- [バイク駐車場問題]自動二輪車駐車施設の附置義務化を施行した千葉市:背景と現状、そして課題とは
- 先進車体で“F”フォルムを再現!「ホンダCB1000Fコンセプト」詳細解説(2)〈スタイリング編〉
- 最新中古相場もわかる! 人気バイク歴代モデル図鑑:カワサキW800シリーズ【2本立てで復活した2019年モデル】
- 1
- 2