
ヤマハの軽二輪スクーターにニューモデルが加わった。生産国の台湾では以前から販売されていたフォースシリーズの最新モデルで、エンジンはNMAX155系の可変バルブVVA付き水冷単気筒だ。斬新なスタイルに秘められた走りは、果たして。
●文:ヤングマシン編集部(大屋雄一) ●写真:柴田直行 ●外部リンク:ヤマハ
ヤマハ X FORCE:腰高&幅広なハンドルでスポーティな走りを構築
ヤマハ X FORCE:スタイリング
フレームは、’21年末に発売されたシグナスグリファス(124cc)をベースとし、NMAX155と共通のエンジンを搭載するにあたり、剛性バランスを見直している。前後13インチのホイール径や軸間距離1340mmなどはNMAX155と共通だが、Xフォースの方が一回りコンパクトに見えるのは、巧みなデザインによるものだ。
【YAMAHA X FORCE】■全長1895 全高1120 軸距1340 シート高815(各mm)車重130kg ■水冷4スト単気筒SOHC4バルブ 155cc 15ps/8000rpm 1.4kg-m/650rpm 変速オートマチック 燃料タンク容量6.1L ■ブレーキF=ディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70-13 R=130/70-13 ●色:緑 青 白 黒 ●価格:39万6000円 [写真タップで拡大]
【ストリート重視のモタードスタイルを構築】前後のオーバーハングを切り詰めるなど、ストリートモタードを表現したスタイリング。ホイールベース1340mmはNMAX155と共通だが、かなりコンパクトに見える。灯火類はテール/ブレーキランプのみLEDで、その他はフィラメント球だ。 [写真タップで拡大]
ヤマハ X FORCE:ライディングポジション
またがって最初に感じるのは、ライポジがスポーティなことだ。座面はやや腰高で前後方向に自由度が高く、フロアボードはかなり後方まで足を引くことが可能だ。そして、ハンドルがフラットかつ幅広なので、股下で車体を振り回すといった操縦がしやすく、ストリートモタードを表現したという外観と見事に合致している。
【ライディングポジション】シート高はNMAX155よりも50mm高く、ハイホイールスクーターのような雰囲気も。フロアボードがフラットなので乗り降りしやすく、積極的な操縦がしやすいライディングポジションだ。[175cm/体重68kg] [写真タップで拡大]
ヤマハ X FORCE:エンジン
エンジンは、6000rpmを境に吸気カムをローとハイに切り替えるVVAや、スマートモータージェネレーターの採用など、NMAX155と共通の水冷シングルを搭載する。最高出力は15psで、停止状態からスロットルを開けると3000rpm付近で遠心クラッチがつながり、スムーズかつ力強く加速する。VVAがハイカムに切り替わるとメーター内にアイコンが現れるが、加速フィールの変化は極めてシームレスだ。そして、NMAXよりもわずかにローギアードとなっているため、発進加速や上り坂での中間加速がいくぶん元気がいいように感じた。
ヤマハ X FORCE:足まわり
ハンドリングは、シグナスグリファスのニュートラルなキャラクターをベースに、わずかに安定性を高めている印象だ。微速域から接地感が高くてフラつきにくく、高速域ではフレームを中心としたシャーシ剛性の高さが伝わってくる。ブレーキは前後ともに絶対制動力が高く、マキシス製の標準装着タイヤのグリップ力も十分以上だ。
ヤマハ X FORCE 試乗インプレッション:まとめ
同じ155ccでもNMAX以外にマジェスティSやトリシティまで用意するヤマハ。Xフォースに対して1万1000円高いNMAX155は、アイドルストップやスマートキーを採用するが、コンビニフックがなく電源ソケットがシガータイプというのはマイナス要素だろう。フラットなフロアボードによる乗り降りのしやすさは、街乗りメインの人にとっては大きなアドバンテージであり、有料道を走る機会が少ない人にはXフォースを強く推す。
ヤマハ X FORCE:主要装備
シートは高密度なクッションを採用して快適性を追求。さらに表皮の一部をスウェード調として質感とグリップ力を得る。シート下トランクの容量は約23.2Lで、ヒンジ左右にはメットホルダーも。 [写真タップで拡大]
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