
東京都が2022年3月に策定/公表した「総合的な駐車対策の在り方」について、担当部署である都市整備局都市基盤部の小島氏に話を伺った。バイクやクルマはもちろんのこと、電動キックボードなど新しいモビリティをも含めた東京都内の駐車対策について紹介する。
●文:ヤングマシン編集部(田中淳麿)
- 1 ニーズが高いのならば、沿道敷地の空間も活用する
- 2 人気記事ランキング(全体)
- 3 二輪車利用環境改善部会に関連する記事
- 4 [高校生のバイク問題]はじめてのEV体験で笑顔の生徒たち:電動二輪車講習会レポート【熊本県立矢部高校】
- 5 [バイク駐車場問題]京王線沿線を現地調査してみた:車両区分なく利用できる駐輪場が多数!
- 6 [高校生のバイク問題]カーボンニュートラルへ向けた確かな一歩:電動二輪車講習会レポート【熊本県立矢部高校】
- 7 [バイク駐車場問題]神戸市の中心地、三宮の道路空間を積極的に利用した”攻め”の試み
- 8 [高校生のバイク問題] 日本二普協のシンポジウムで紹介:バイク通学実施高校“秩父農工”の取り組み
- 9 [バイク駐車場問題] 神戸市に見る、”道路上”を活用した先進的な駐車場の例
- 10 [高校生のバイク問題] 静岡県飛龍高校にOBらがカブを寄贈〈背景には整備士資格検定の改正〉
- 11 [バイク駐車場問題] アキッパが調査結果を報告〈8割以上が駐車場不足を実感〉
- 12 最新の記事
ニーズが高いのならば、沿道敷地の空間も活用する
───「総合的な駐車対策の在り方」について教えてください。
小島:東京都は車から人へ力点を移し、コンパクトでスマートな街づくりを推進しています。こうした取り組みを進める中で、人口減少、少子高齢化、ゼロエミッション東京、DXの推進など最近の駐車場を取り巻く状況を踏まえて、駐車対策の目指すべき将来像を設定し、地区の特性に応じて駐車対策を進めていくことが重要と考えております。
そのために、2040年代に向けて、自動車だけでなくあらゆるモビリティを対象とし、区市町村を主体とする地区特性を踏まえた施策の考え方について、事例も挙げながら提示したものが、この「在り方」になります。
───2040年代という設定意図について教えてください。
小島:「未来の東京」戦略(2021年3月策定)という都の総合的な計画がありますが、本計画では「2040年代の東京のビジョン」を掲げております。こうした都の総合的な計画を踏まえ、その目標年次に合わせた、目指すべき将来像を設定しました。
「総合的な駐車対策の在り方」には、東京都の今後数十年の街づくりに関するビジョンが示されている。
───バイクの駐車環境としては、今後何が変わるのか、変えようとしているのでしょうか。
小島:“在り方”では、バイクを含めたあらゆるモビリティを対象としています。区市町村等による駐車対策の検討にあたり、その地区で需要の高いモビリティに関わる駐車スペースの確保をすべきであると示しています。たとえば、地区のニーズに合わせて、自動車が減ったらその有閑スペースを他のモビリティに割り当てる、利用者のニーズが高いのならば沿道敷地の空間を活用した取組を推進していくこととしております。
───区市町村のニーズについて東京都は把握しているんでしょうか? 区市町村に任せる感じですか?
小島:駐車施策は、基本的には区市町村が実施します。都は区市町村等と構成する「駐車・まちづくり連絡会」等で、駐車場施策に関するトレンド/方針/施策事例等を共有していきたいと思います。なお、“在り方”の策定にあたり、区市町村の意見も反映させていただきました。
───現状、区市町村から要望や意見などはありますか?
小島:地区特性に応じた取り組みが必要であることは、区市町村も感じているところです。また、検討体制等に係る支援についての意見もありました。ケーススタディは都のほうでもやっていかないといけないと感じています。
たとえば、都心部と郊外では抱える駐車課題が異なっているため、その中で先進的に取り組んでいる地区をピックアップして、その取組事例を他の類似した駐車課題を持つ地区で参考にできるよう、共有していきたいと考えております。(続く)
バイク駐車スペース拡充のために、区市町村/地区ごとにニーズを可視化していく必要がある。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
人気記事ランキング(全体)
いざという時に役に立つ小ネタ「結束バンドの外し方」 こんにちは! DIY道楽テツです。今回はすっごい「小ネタ」ですが、知っていれば間違いなくアナタの人生で救いをもたらす(大げさ?)な豆知識でございます[…]
王道ネイキッドは相変わらず人気! スズキにも参入を熱望したい 共通の775cc並列2気筒を用い、ストリートファイターのGSX-8S、フルカウルのGSX-8R、アドベンチャーのVストローム800系を展開[…]
小椋&チャントラの若手が昇格したアライヘルメット まずは国内メーカーということで、アライヘルメットから。 KTM陣営に加入、スズキ、ヤマハ、アプリリアに続く異なる4メーカーでの勝利を目指すマー[…]
V3の全開サウンドを鈴鹿で聞きたいっ! ここ数年で最も興奮した。少なくともヤングマシン編集部はそうだった。ホンダが昨秋のミラノショーで発表した「電動過給機付きV型3気筒エンジン」である。 V3だけでも[…]
おじさんライダーにはおなじみのテクニック 本来、クラッチケーブルはクラッチレバーのボルトとナットを外してからでないと、取り外せないもので、これがまた地味に時間がかかるもの。 それをもっと簡単に取り外し[…]
二輪車利用環境改善部会に関連する記事
最新の記事
- 1
- 2